みんなが怖い
どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。
私は未来のことを考えると暗澹たる気持ちになる。
どう考えたって、このままでは輝かしい未来なんて望むべくもない。そして、もっと言えばそんな状況にもかかわらず、普通に平和な毎日を過ごしているみんなが怖くて仕方がない。
笑いながら崖に突き進んでいるような不気味さを感じる。
最大の問題は、みんなが崖の存在に気付いていることだ。
気付いてなお見ないふりをしたり、「なんとかなるでしょ」的な日和見主義に徹していることだ。崖の存在に誰も気付いていないほうが、まだ救いがある。
キッカケになった本
なんて書いている私も未来について圧倒的な不安を感じるようになったのは、去年の話だ。
Amazonの売上ランキングでも上位に食い込んだこちらの本がキッカケだ。
この本で書かれている内容は、ただの事実である。悲観的な予測ではなく、確実に起こる未来の話だ。
未来の想い出
未来、と聞くと私の頭には小学生時代思い出が浮かべる。もう20年以上前の化石みたいな話だ。
それはたしか社会の授業だった。
年金の制度について担任の先生が説明をしてくれていた。
その当時から日本の年金制度はこのままいくと破綻すると分かっており、担任の先生は嘘偽りなく私たち生徒に教えてくれていた。
そのときの先生の様子がずっと私の脳裏に焼き付いている。
「現在働ける人が、昔働いていた人を支えるのが年金の基本的な構造です。ですが、現在のように子供が減っている状況では、いつかこの仕組みは成り立たなくなるでしょう」
子供心に、これは結構深刻な話なのではないかと感じた。
するとクラスの中でも優秀な女の子が先生に質問を発する。
「じゃあどうするんですか?私たちは年金が貰えなくなるんですか?」
先生はこの質問に非常に簡潔に答えた。
「それは先生には分からない。君たちの世代が考えることだよ」
先生は朗らかな笑顔を見せた。冗談で言っているつもりだったのかは分からない。
そのときの無責任な笑顔が、ひどく残酷さを伴っていて、いきなり外に放り出されたようなショックを感じた。
これから10年で起こること
あれから20年。先生が言った通りの未来を私は歩んでいる。社会はそのままだ。
少子化は加速し、私が老人になる前に日本は詰みそうである。2020年のオリンピック以降10年で起こることだけを並べでもこの有様である。
・2020年 女性の過半数が50歳以上となり、出産可能な女性数が大きく減り始める。
・2021年 団塊ジュニア世代が50代に突入し、介護離職が増え始める。
・2022年 団塊世代が75歳に突入し、「ひとり暮らし社会」が本格化し始める。
・2023年 団塊ジュニア世代が50代となり、企業の人件費はピークを迎える。
・2024年 団塊世代がすべて75歳以上となり、社会保障費が大きく膨らみ始める。
・2025年 東京都の人口が1398万人とピークを迎える。
・2026年 高齢者の5人に1人が認知症患者(約730万人)となる。
・2027年 献血必要量が不足し、手術や治療への影響が懸念されるようになる。
・2030年 団塊世代の高齢化で、東京郊外にもゴーストタウンが広がる。
・2030年 ITを担う人材が最大79万人不足し、社会基盤に混乱が生じる。
これがたったの10年で起こってしまうのだ。しかもあとほんの少し未来の話なのだ。
でも私の見る限り、焦っている人はいない。何か行動を起こしている人もいない。たまに「このままだとまずいらしいよ」と得意気に語っている人を見かけたりはするけれども、だからと言って何かを変えようとはしてない。
目の前に車が突進してくれば、みんな危険を察知してすぐに行動するが、今、日本が抱えている危機は、見た目に分かるようなスピードではない。今までと変わらない毎日を過ごしていても(車を避けなくても)、何も起きないからだ。
沈みゆく日本でできること
きっとこのまま日本は沈没する。ゆっくりと、でも確実に。
誰もが事なかれ主義で、見たくないものから目をそらし、責任を放棄し、自分以外の誰かのせいにし続ける。これが今の日本人である。滅びるべくして滅びるのだろう。
私は未来が怖くて仕方ない。
だから来るべき未来のために、私は準備をコツコツとしている。せずにはいられないぐらいだ。社会に頼らずに生きていく力を付けられるようにしている。
いざとなったら海外に逃げてもいいと思っているし、そのための準備もしている。
みんなはどうなのだろうか。
未だになんとかなると思っているのだろうか。誰かが助けてくれると考えているのだろうか。それは果たして“考えている”と言えるのだろうか。
考えないことは罪ではない。でも考えないがゆえに陥る不幸はある。
行動しないことも罪ではない。でも、行動の結果を受け取るのはいつだって自分以外にはいないのだ。
以上。
こちらの書籍も合わせてオススメ。ぜひとも危機感を募らせてほしい。