肝に銘じておくように。
言っとくけど変態だからな
さも知っているかのような記事タイトルだが、私はそこまで米津玄師について詳しいわけではない。だが彼の『アイネクライネ』を観て思った。
「やべえのが出てきたな…」
CMで起用されたこともあり、この動画はとんでもない再生回数になっている。
知らない人は少ないと思うが一応説明しておこう。
米津玄師は楽曲制作において、作詞作曲はすべて自身で行なう。編曲も行なう。編曲ってのは、メロディーを楽曲にする作業。イントロとかアウトロとかを考えたり、ドラムを入れたりベースを入れたり和音進行を考えたり…。やることは山ほどある。もちろん歌うのも自分だ。さらにこの『アイネクライネ』に代表されるように、MVのイラストや編集(監督みたいなもん)までこなすという万能ぶり。
言っとくけどな、こんなのただの変態だから。異常者だから。
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宇宙人と同じ
普通だったらチームでやる作業を1人でこなしてしまう。すき家のワンオペみたいなもんだ。しかもワンオペで昼をこなしている感じ。普通なら1人でやらないようなことをやっちゃうし、さらに高品質。これは異常。
「1人でなんでもやっちゃうなんて、米津玄師すごーい」
そんなレベルじゃないんだ。こんなチートが出てくることをそんな当たり前に受け止めないでくれ。宇宙人が目の前にいたとしたら同じようなリアクションができるだろうか?
「へ~、プレデター君って人とか襲っちゃうんだ~」
言ってる場合じゃないだろう。逃げろ、すぐに逃げろ。それが分からないなら喰われてろ。
そんくらいのレベルで異常なのだ。みんなもっと騒げ。
※参考画像
無料のお店ができるようなもの
消費者は分かりやすい才能に惹かれる。歌が上手かったり、器用だったり、ダンスがキレキレだったり、頭が良かったり。そんな”才能”に集まる。
だけど今までにいた才能は、一芸に秀でているか、多くても二芸って所だ。シンガーソングライターだって今じゃ当たり前のようにいるけど、それだって稀有な才能だ。歌が上手いやつが、さらに作詞や作曲の才能まであるなんて。そのどれも持っていない人の方が世の中には多いのに。
米津玄師の場合、それらに加えて「イラスト」「編曲」「編集」となんでもござれだ。才能の集合体。
みんな当たり前のように米津玄師を見ているかもしれないけど、こんなのが当たり前になってしまうのは「街なかに無料のお店ができる」ようなもんだ。そんな店ができたら周りで昔ながらにやっていた「有料のお店」が商売にならなくなる。
米津玄師はひどい男だ。才能で日本の音楽界を蹂躙している。1人で勝手に世のアーティストのハードルを上げてしまっている。こうなると歌が上手いぐらいじゃ誰も評価しないだろう。ただでさえ低かったネットに星の数ほどいる歌い手の地位が、さらに下がってしまった。ここまで下がるとむしろ不快感さえ漂ってくる。
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だから慣れないでくれ
そういうわけで、米津玄師の才能はただの異常事態だから、みんなはどうか冷静に受け止めてほしい。
「ああ、彼は突然変異なのね。だったら他の人よりも才能があってもおかしくないわね」
そんな喋り方をする人が今どきいるのかどうか知らないが、そんな風に納得してくると助かる。世のアーティスト達がだ。
あんなものは普通じゃない。同じものを求められても供給できるやつなんていない。
だから米津玄師に慣れないでくれ。あいつが変態だってことを忘れないでくれ。
異常。いや、間違えた。
以上。