俺だってヒーローになりてえよ

何が足りないかって、あれだよあれ。何が足りないか分かる能力。

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報連相か…。相談が嫌いなんですけど。

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自力でやりたくなるのが男ってもんだ。

社会人の基本、報!連!相! 

誰だこれ言い出したやつ。大体にしてまずこの「報連相」って言葉が嫌いだ。

「ホウレンソウ?えっ何それ?ああ、報告連絡相談の頭文字を取って報連相ですか!なるほど~」

と新人に言わせたい下心を強烈に感じる。

新人を迎えると途端に「ホウレンソウ、ホウレンソウ」と唱え出す輩がいるが、きっと新人にこの「報連相」という学生時代には縁のない言葉を教えることで、「新人に報連相を教えちゃう俺って社会人、テへッ!」と思いたいのだろう。非常に気持ち悪い。そういうのは家に帰って自分のケツにでもやってろ。ケツが報連相も出来ずに勝手に仕事を進めてたら大変だろう?

 

とにかく私は「報連相」と言い出すやつがそもそも嫌いなのだ。

そして新人に「これが社会なんだぜ?」とドヤ顔をしたがるやつ(主にオッサン)からは、歪んだ性欲を感じてしまう。悲しいぜ、オッサン。俺もオッサンだ。悲しいぜ。

 

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相談のメリット

報告は大事だ。言われなきゃ分からないことはたくさんある。女心とか色々ある。奥さんよ、頼むから不機嫌になっている理由を教えてれ。

 

連絡も大事だ。報告と似たようなものだろう。伝えてもらわないと分からないことはたくさんあるし、会社は基本的に連携で成り立っているし、連携しなければ会社としてやっている意味がない。

 

だけど相談はどうだろうか。

相談?何を相談すんの?仕事の進め方?問題解決の方法?人間関係?

確かにどれも頭を悩ませる重要な問題だ。

だけどな、ちょっと待ってくれ。

相談したら意味がないんじゃないか?あなたに降りかかった問題はあなたが解決しないと意味がないと思うのだ

 

分かるよ、「それじゃあ効率が悪い。分かる人に聞いてすぐに解決した方が早い」って言いたいんだろう?

違うんだ。私が言いたいのは、「別の誰かが解決してしまうんだったら、あなたはいる意味はない」ということなんだ。

 

相談することで早く解決することは認める。だけどそこに成長はない。

これが分からない上司は大抵無能だ。

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 正直に話そう

とまあ屁理屈をこね回したわけだが、実は私の本心はまったく別の所にある。

単純に私は人に頼ることが嫌いなのだ。

心が弱っているときに、たまに魔が差して相談してしまうときもある。しかし、そんなとき私は相手の助言を聞きながら「何を偉そうに…」と思っている。自分から相談したにも関わらずだ。今まで相談に乗ってくれた人達、ムダな時間を過ごさせてごめん。事故にでもあったと思って諦めてくれ。だけどな、相談した私だってムダな時間を過ごしたと思っているんだ。おあいこだろう?

 

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腑に落ちる瞬間が堪らない

自分だけで問題に向き合っている時間はなかなか苦しい。足りない頭を悩ませる。

そんなに優秀な頭を持ち合わせていないので、大抵の問題は解決できずに終わる。私が放置した問題は、私の優秀な部下たちが勝手に解決してくれることもあれば、勝手に消滅していることもある。よく出来ているものだ、世の中は。

 

で、そんなアホな私でも閃きに似たアイデアで問題をたちどころに解決するときが稀にある。

そんなとき私の中で「こういうことだったのか」と腑に落ちる感覚がある。私はこれが最高に好きだ。世界がクリアになった気がする。これを成長と呼ぶのだろう。

たぶんこれは相談して誰かに手伝ってもらっていたら、得られない感覚だと思う。 

アドバイスほど価値のないものはない

相談を受ける側は非常に気楽だ。かくいう私もたくさんの部下を抱えているのでしょっちゅう相談を受ける。「めんどくせえなぁ」と思いながら、私は足りない頭を使って返答する。私の返答を受けた部下たちは大抵困惑の表情を浮かべる。

これは私の返答が十分なものではないこともあるだろうが、その前に部下たちが求めているのは「アドバイス」ではなく、「回答」が欲しいせいなのだと思う。

 

誰かから提供されるアドバイスは価値がない。まったくない。

逆に自発的に見つけたヒントには価値がある。とんでもなくある。

 

たまに有益なアドバイスをくれる人はいるが結局のところそれも、「自分の頭を使っている人」だけが有益だと感じられる。頭を使っていない人にはどんなアドバイスも価値はないのだ。

 

そしてこれがアドバイスに価値がないと思う最大の理由なのだが、

「責任がない人の意見はクソ」

これである。

 

問題というのは当事者か、当事者意識がある人間にしか解決することができない。

相談を受けて悦に入っているような人間から、有益なアドバイスが出てくることは絶対にない。そういう輩の言葉には何の重みもない。

当事者しか真剣に考えない

問題に直面している当事者しか、問題を真剣に捉えないし、真剣に頭を使わない。

私が相談を嫌うのは、相談する相手との間に発生するこの”温度差”のせいなのだろう。真剣な人は真剣になれない人を嫌う。問題を共有できない人間と一緒にはいられないのだ。

アドバイスはバカでもできる。大抵のバカはアドバイスをしたがる。

そして回答は当事者にしか出せない。

 

以上。健闘を祈る。