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『スタンフォードでいちばん人気の授業』を読んだら知ってることだらけだった

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こういう本、最近多すぎ。

嫌いじゃないけど。

 

火星よりも遠い世界

 

どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

今回も面白かった本の紹介記事である。

その名も『スタンフォードでいちばん人気の授業』だ。

高卒でしかもほとんどまともに出席していなかったような私からしたら、スタンフォードなんて、雲の上も上。火星よりも遠い存在である。うん、それはさすがに言い過ぎだ。

で、やはり低学歴なりに学歴コンプレックスみたいなのが、仄かにぼんやりとだが、わずかにないこともなくて、こういう「有名大学の〇〇!」という本は嫌いではない。読むだけで「ぐふふ、これで俺も有名大学の仲間入りだぜ…!」みたいな気持ち悪い承認欲求を満たせたりする。とってもお手軽である。

 

とまあ、ここまではふざけて書いたわけだが、実際読んでみて非常に驚いた。

本に書いてあることを、私はほとんど知っていたのだ。

別に勉強して知っていたわけではなく、仕事をしていく中で体得したというか、「まあ、そういう傾向があるよね」というふうに、理解していたことが多かった。

いやー、まいったね。世界最高峰の大学と同じ知識を有しているなんて。これはもうスタンフォード卒だって言ってもいいんじゃないだろうか。←犯罪

 

内容紹介

 

ふざけるのはこの辺にしておいて、本の内容紹介に移ろう。

 

 

一生使える“自分を変えるヒント”、ビジネスに役立つ教養としての心理学、脳科学、経済学、豊富な事例や実験結果でわかりやすく解説。世界トップエリートの行動を変える“究極の講義”とは―。

 

“究極の講義”なんて大仰な表現はちょっとどうかと思う。

もっと精確に表現をさせてもらうなら、「人生を有利に運ぶ知識を学べる授業」だろうか。

この本で学べる内容は、拍子抜けするほどシンプルな内容だ。とても世界最高峰の授業内容とは思えない。

きっと著者の佐藤智恵氏が噛み砕いてくれた結果だとは思う。私のようなアホちゃんでも分かりやすくまとまっていて助かる。

 

大まかな内容はこんな感じ。

 

◎エアビーアンドビーの急成長を促した「ストーリーズ」
◎ウーバーは何を破壊したか
◎トランプ大統領が象徴するリーダーシップ教育の終焉
◎全米を驚かせたジェットブルー航空の「神対応」
◎ホワイトハウス流・伝わる5つのフォーマット
◎ネットフリックスVS大手企業の戦いから学べること
◎マインドフルネスで自分を変える
◎脳科学にもとづく「人に伝える技術」とは
◎イノベーションを阻害する現状維持バイアス

 

最新の事例を挙げながら、その本質にあるものを解説してくれる。流行を追うような内容ではなく、非常に普遍的なものである。

 

中身を抜粋

 

それでは少しだけ、この本の中身を抜粋しよう。それがこの本の魅力を一番伝えやすいと思う。

特に私が「面白い!」と唸ったり、「たしかに」としたり顔になった部分を集めてみた。

 

挑戦を阻害するバイアス

人間には挑戦を阻害するバイアスがある。それが現状維持バイアスと損失回避バイアス。なので、放って置くと勝手に劣化していく。

⇒この傾向は歳を重ねれば重ねるほど、強くなるだろう。

というのは、私が周囲を観察した傾向と、自分自身の実感によるものである。新しいものへの抵抗感が年々強くなっている気がする。老化、ダメ、絶対。

 

 

ユーモア

優秀な上司ほど、会話にユーモアを入れる回数が多い。(平均の2.5倍ぐらい)

⇒これはよく知っていること。

つまらない上司は、自分が話したいように話す。相手に伝えるために話しているのに、自分が気持ちよくなることが優先されているのだ。万死に値するだろう。つまらない上司、ダメ、絶対。

 

 

話は短く

簡潔に言うと権威をもたらす。相手に対する敬意でもある。

⇒「◯◯だと思います」よりも、「〇〇だ」と断言した方がはるかに説得力が増す。もちろん断言するには、それなりの覚悟が必要だ。

自分のスタンスを明確にするという意味では、コミュニケーションを取る上で非常に役立つテクニックである。

日本人はなにかと語尾をぼやかしがちなので、特に注意が必要である。

 

 

沈黙の使い方

自信のない人は多弁になりがち。余裕がある人は相手の反応を見るために、沈黙を作る。

⇒これは、私が部下を持つようになり、なんというか…説教じみたことをするときに覚えたテクニックだ(訓戒かも)。

元々、私はポンコツ代表みたいな人間なので、人様に偉そうなことを言えるような人間ではない。なので、誰かに注意したり訓告するときは、「なんで自分みたいな人間が、他人様にこんなことを言えるのか」と自分で自分をツッコんでしまう。

すると、その不安さを気取られないように無駄に多弁になってしまう。これでは相手もなかなか内容を受け取れきれない。

さきほども書いたように、話すのは相手に分かってもらうためだ。

自分のペースで話したいのであれば、壁にでも話しかければいいのだ。 

 

 

劇薬「怒り」 

欧米では「怒る」というのは、交渉術の一つと考えられている。

⇒これも上司として、職場のリーダーシップを執るために学んだことである。

感情は基本的に仕事には邪魔である。

ただ、使いようによっては効果的なこともある。リーダーが楽しそうに仕事をしていれば、自然とチームも似たような空気を持つものだ。

で、怒りというのはかなりの劇薬で、ちゃんとした使い方をしなければ、高確率で問題を引き起こす。とってもデリケートである。

その分、強力な効果を発揮することもある。

ブログでは激烈な言葉を吐くことが多い私だが、職場ではそれはそれは仏のように穏やかな人柄で通している。

だが、どうしようもないときは本当にごくごくたまにだが、怒りを見せるときがある。それは相手を屈服させたいとか萎縮させたい、とかではなく「それくらいヤバイことだ」と思わせるために、半分演技でやっている。見せるためにやっているのだ。

 

なので、職場で普通に怒りを撒き散らしている人を見かけると、「チンパンジーが紛れ込んでる!」と毎回思っている。動物園まで見に行く必要がないから助かる。 

 

 

話し方のテクニックは、やりすぎるとスベる 

伝える技術におぼれると逆効果。立て板に水のごとく話す営業マンや、やたらかっこいい比喩や難しい本の引用を使って話そうとする社長はスベる。

⇒今の上司がまさにこのタイプで、その人の話を聞いてても「お前、それが言いたいだけだろ」と 思ってしまうことが多々あって、全然中身が入ってこない。というか、聞く気にならない。

何度も同じようなことを書いて申し訳ないが、コミュニケーションは双方がいて成り立つものである。話す側が快楽に溺れてしまうと、ろくな事にならない。

ただでさえ上司は汚点を探されがちな生き物なので、相手への誠意は忘れないようにしないとダメだ。

 

 

瞑想は万能じゃありません 

瞑想は脳の筋トレのようなもの。やり方を間違えると副作用が出る。パニック障害とかうつ病とか。専門家のもとで実践することが必要がある。

⇒これはツイッターで見かけたことがあった。

元々鬱病などを持っている人には、瞑想はあまりオススメできないらしい。

それにしても瞑想の専門家ってどこにいるのやら。いたとしても、怪しすぎて会うのが怖えよ。 

 

 

大体こんな感じである。

非常に勉強になったし、私がスタンフォードレベルの頭脳を有していることが分かったし、大満足の一冊であった。

 

以上。