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目標を具体的にするのは、自分を機械にするため

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目標を達成できない方々

どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

 

人はどれだけ素晴らしい目標や夢を持っていても、人間独自の特性のせいですぐに挫折したり、怠けたりしてしまう。ちゃんと目標に到達したり、夢を叶えられた人というのは限りなく少ない。

誰もが一度は経験があるだろうが、やらなければならないことが目の前にあるにも関わらず、どうでもいいことをしてしまう。受験勉強をするべきなのに眉毛を抜いてみたり、会議の資料を作らなければいけないのに2ちゃんのまとめサイトを読み込んでしまったりする。どうしようもないクズである。偉そうなことを書いているが、もちろん私も似たようなものである。

 

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人間らしさ、というやつ

その点、動物は違う。必要であればすぐに食べ物を獲りに行くし、子孫を残すために必死で求愛行動をする。目的と行動が常に一致しているのだ。

そうやって考えてみると、夢や目標に反する行動をしてしまうのは、非常に人間らしい行動だと言える。金持ちになりたい、と思いながらもギャンブルに走ってしまう。努力が大切だと分かっていながらゲームアプリに人生という限られた資源を投資してしまう。みんなとっても人間である。可愛い。

ちなみに、人は自分よりも劣っていると感じる存在にしか可愛いという感情を抱かないそうだ。

 

そういえば最近見たニュースで、「虫には感情が存在しない」というものがあった。

つまり虫というのは、脳内に組み込まれたプログラム(DNA)によってのみ、行動しているというのだ。これは生き物というよりも機械に近い印象を受ける。

 

具体的な目標の効果

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「数字で表わせ」「目標を具体的にしろ」

そんな言葉をよく見かける。仕事で毎日のように言われている方も多いことだろう。ご愁傷様です。

それにしても、なぜこんなにも多くの人が口を揃えて同じことを言うのか。もちろん理由がある。それは「具体的な目標」には人間の余計な機能を省略する効果があるからだ。

動物のように、虫のように、もっと言えば機械のように、人間の行動レベルを落とし、「やるべきことを淡々とやる」ようにするのが、“具体的な目標”が生み出す効果なのだ。

 

ゴールが明確になって入れば、そこまでの距離が分かる。自分が進んでいるのか、戻っているのかも分かるし、速度を測ることができれば、ゴールまでに必要な時間も求められるだろう。そうして計画は立てられていく。

これは仕事でもそうだし、人生でもそうだし、政治でもそうだし、中には宗教活動でも似たようなことが見られる。みんな目標が大好きである。

 

目標を掲げたり、夢を持ったりという、非常に人間らしい生き方を達成するには、それに反して人間らしくない行動しなければならない、というのが非常に面白い現象だと思う。

 

「具体的」の限界

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まあそれはそれとして、世の中のそこかしこでみんなが「具体的」であろうとしている。自らにプログラムを課している。

それはとっても結構なことなのだが、ひとつ忠告しておきたい。

所詮「具体的」な目標や夢など、たかが知れているということだ。

意外に思われるだろうか。「何を馬鹿なことを」と反感を買ってしまっただろうか。

 

人間にとって本当に大事なことは、「いかに生きるか」。これに尽きる。

数字で表せるものが理想の生き方になるだろうか。具体的な目標が理想の人生になりえるだろうか。

具体例を出してみよう。「◯歳までに◯円貯める」がイコール理想の人生と言えるだろうか。何か違和感がある。この違和感の正体は何か?

 

きっと皆さんもお分かりの通り、具体的なものはあくまでも大きな「夢」の中の一部分でしかないのだ。人生の中の小さな成功体験のひとつにしかならない。

そこを勘違いしてしまうのは、まるで「世の中で一番大事なのは金」と言い切ってしまう人と同じである。お金はあくまでも目的のために存在する。目的よりもお金が大事になることはありえない。順番が違うのだ。

 

言葉ではぼんやりとしか表現できないような、理想の人生。自分の望むもの。そこに少しでも近づくために、私たちは日々“具体的な目標”を達成していくのだ。

目指す場所があるかないか、というだけで、ハイキングと遭難はまったく同じような行動なのに意味合いが変わってしまう。それが私たちの人生というものである。

 

以上。