どうも、ひろたつです。久々の楽曲紹介になりやす。
◯名古屋発の3ピースバンド
動画がこちら。
最近の私は3ピースバンドというだけで好きになってしまう傾向が…。
全然知らないバンドでしたが、またしても名古屋なんですね。
BACK LIFT、04 Limited Sazabys等に続く名古屋新世代期待のニューカマーEVERLONG!2014年1月にリリースされた『プラントワーム』が歌詞の独特の世界観と、超POPで超キャッチーな楽曲、そしてどこか懐かしく思わず涙してし まう ような心の琴線に触れる楽曲の好対照感が高評価を得て、地元名古屋を中心に全国的にその名を一気に拡げた。 23歳というまだまだ発展途上の年齢でありながら、今後のどんな飛躍をみせるのか楽しみな3人組である。
※EVERLONGのホームページより抜粋
◯この耳障りの良さは何なのか
ええ曲ですね。
知ってから何度も繰り返して聴いているのですが、なかなか飽きが来ません。ずーっと耳障りがいいんですよね。これは素晴らしいことです。
で、なんでこんなに聴いてて気持ちいいんだろうかと考えていたんですよね。
メロディセンスが良いのは聴けばすぐに分かるのですが、どうもそれだけではないようです。
まとまりのいいバンドサウンドも心地よいのですが、それはあくまでも補佐的な要素。
ボーカルのハスキー気味だけど優しい歌声も魅力的です。
でも、芯の部分はそれじゃないような…?
◯歌詞には2タイプがある
楽曲の歌詞には2タイプがあります。
ひとつは、感性に任せて言葉をばら撒く天才タイプ。
ふたつめは、感性と計算に基づいた建築家タイプ。
どちらも感性が必要なのですが、聴き手に伝えるための手法が異なります。
桑田佳祐の楽曲はひとつめのパターンが多いですね。
桜井和寿はふたつめですね。というか、ほとんどのアーティストはふたつめになります。
天才タイプは、出そうと思って出てくるものではありません。なので世にある楽曲のほとんどは建築タイプになります。
建築タイプは、物語や感情を伝えるために言葉を選びます。いや、選んでいた、というべきでしょうか。
最近の傾向として、そこからさらに「音」を伝えるために言葉を選ぶアーティストが増えてきたように感じます。
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◯耳障りの良さを重視している
最近の楽曲で「音」を優先しているものといえばこれ。
お分かりかもしれませんが、サビの部分の「丁寧 丁寧 丁寧」です。
この字面だけで見たらアホみたいな歌詞が、音になるとまあ心地いいこと。サカナクションの山口一郎はこの手法に関しては変態的に追求してきています。だからこそ、あの中毒性が生まれるんですね。
そして今回紹介している『ヨナギ』でも、その傾向があります。
ちょっと抜粋してみましょうか。
沈没船でタユタウと眠る
君に今 ゆらゆらゆらゆら クジラに乗って
海岸線でプカプカと
タバコをふかしてる
煙は輪郭線を覆って
1番2番のサビ前のところですが、ここが一番歌詞に気が利いてるんですよね。
「沈没船」なんて言葉は韻踏みまくってますよね。その後に続く「タユタウ」「眠る」もすべて「ん」「う」の韻を含んでいます。
その次は「君に今」の「ま」に対して、「ゆら」と「クジラ」ですね。
2番の方も同じですね。
「海岸線」もリズムを作る音ですし、「プカ」と「ふかしてる」で韻踏みです。そして最後の「輪郭線」で「海岸線」と繋げています。
そして言わずもがな、サビの「君」の連打ですね。サビ前から作り上げてきたリズム感を、サビで存分に爆発させちゃうという。なかなか勇気がある手法だと思いますが、聴き手の耳に心地よさを届けるための素晴らしい判断だったと思います。
現に私がそれでヤラれました。
ちょっと前までは「心に響く」とか「ストーリー性」が流行っていましたが、最近はこういった「韻」や「耳障り」を重視した楽曲が流れになっているようです。
ということで、EVERLONGはもっと良い曲を作って早いとこWANIMAみたいに売れてください。今のところ、私が目が付けて売れたのが、WANIMAしかいないので…。まるで私の目が、いや耳が曇ってるみたいじゃないですか。