仕事において集中力は強力な武器になる。
多くのことを吸収し、多くのことを考え、多くのことを処理する。
集中力の高い人というのは得てして高いパフォーマンスを発揮するものである。
ということで、そんな能力の高い人に憧れている人に勧めたいのが、こちらの本。
自分を操る超集中力 | ||||
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メンタリズムで有名になったDaiGoさんだが、なんと一日で20冊もの本を読むという超人的な集中力を有している。
なんかそこまで行くと、集中力とかのレベルじゃない気がするが、彼が言うにはそれは集中力を鍛えているからなのだそうだ。
かなり面白く、参考になる本なのだが、その中でも特に睡眠に関する話が勉強になったので、ご紹介したい。
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睡眠不足は酔っているのと同じ
まず大前提として、集中力を活用するためには質の良い睡眠が必須である。
睡眠不足の状態というのは、脳科学的に言うと「軽度の前頭葉の前野機能障害」に分類され、これは脳が酔っ払っている状態なのだそうだ。
私はアルコールを摂取する習慣がないので酔う、というのはよく分からないが、確かに睡眠不足の状態というのはふわふわとして、すべてに薄い膜が掛かったように見える。
話はそれるが、それにしても日本人の「◯時間寝てないよ」という自慢がまかり通るあの感じは一体何なのだろうか?辛い状況でも頑張れちゃう俺、すごくね?ということなのだろうか。
ちゃんと寝ればもっと高いパフォーマンスを発揮できるだろうに。
睡眠の役割
脳は睡眠を取ることで、2つの効果を得る。
まずひとつは、疲労を回復し損傷してしまった神経細胞の補強。
もうひとつが記憶の定着。
よく一夜漬けなどで試験に臨む人がいるが、実はこれはほとんど意味がないことが分かっている。
というのも、人は覚えたことの4割を20分後に忘れ、1日経つと7割を忘れてしまうそうだ。
知識を頭の中に入れ、その後睡眠をすることで知識が脳に定着するのだ。
ちなみに、東大に合格した受験生は、平均7時間前後の睡眠時間を取っている。つまり優秀な人間ほどしっかりと睡眠時間を確保しているのだ。
睡眠不足を自慢している人たちは優秀だろうか?優秀に見られようと必死な人たちではないろうか。
効果的な睡眠時間
実は睡眠時間の適当な長さは、人によって違うそうだ。
5時間なのか、10時間なのか。この辺りはどんな本を読んでも「自分なりに見つけてください」ということが書いてある。一応、目安としてはレム睡眠とノンレム睡眠のリズムから90分ごとに区切るのがいいとされている。
90分 ✕ 4 = 6時間
90分 ✕ 5 = 7.5時間
90分 ✕ 6 = 9時間
このどれかに当てはまる人が多いだろう。
ということで、睡眠時間自体にオススメのものはない。
しかし、「何時に寝るか?」には明確な正解が存在する。
それは「22時から夜中の2時まで」である。
なぜこの時間かと言うと、この時間帯は成長ホルモンが盛んに分泌されるゴールタイムだからである。そんな理由から世の親御さんたちは子供この時間に寝かせようと躍起になっているわけだ。
成長ホルモンが重要なのはなにも子供だけに限った話ではない。
成長ホルモンは、傷ついた細胞を修復し、疲労を回復させる効果がある大人にとっても欠かせないホルモンなのである。
ちなみに、紫外線によるシミやシワなど、肌のダメージを修復しているのもこの成長ホルモンである。私はこれを知らなかったので、奥さんに教えてあげようと思ったら、話している途中で「肌のゴールデンタイムでしょ?」とさも当然といった感じで言われてしまった。女性にとっては周知の事実なのだろう。
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正しい睡眠習慣をつけるためには
22時から2時とは言っても、人によっては「そんな早い時間に眠くならないよ」ということもあるだろう。
そんな人は正しい時間に眠れる習慣を身につける必要がある。
人は基本的には、暗くなれば眠り、明るくなったら起きるようにできている。夜になっても眠れない人というのは、体の中のリズムが狂ってしまっているのである。
この体内リズムを回復させるには、体内にセロトニンを溜めることが大切である。
セロトニンは脳内の神経伝達物質で、感情や気分などをコントロールしてくれるものだ。
セロトニンを増やす方法
1.青魚、バナナ、卵、鶏肉、ひじき、大豆食品、乳製品などを摂る
2.午前中(できれば10時まで)に陽の光を浴びる
3.リズム運動(階段昇降やスクワット)
4.「笑う」「泣く」などの豊かな感情表現
5.音読法
このようにセロトニンを増やす方法はけっこうたくさんある。
パターンとしては、午前中に起きてから20~30分ほど散歩をし、焼き魚に味噌汁の朝食を摂る、というのが理想である。
睡眠の質を下げる悪い習慣
逆に睡眠の質を下げる習慣も多くある。ただこの辺りはネットに情報が溢れているので、みなさんもご存知のことかもしれないが、一応紹介しておこう。
寝る前にスマホやテレビ、パソコンの画面をみること
これが一番有名だと思うが、画面から出るブルーライトによって、脳が昼間だと勘違いしてしまうそうだ。
生活上どうしても画面を見なければならない人は、せめてブルーライト対応のメガネを使用するべきだ。
寝酒
睡眠導入によいと実感している人も多いと思うが実はこれも良くない。
確かに寝入りは良くなる、しかし睡眠中にアルコールが分解されるときに体が活性化されてしまい、睡眠が浅くなってしまうのである。
カフェイン
これは当然かな。
コーヒーなどは眠気覚ましに使われることがあるし、巷に溢れている栄養ドリンクなんてのは含まれるカフェインが効果を発揮している。
ちなみにコーヒーよりも、玉露の方がカフェイン量が多いという事実。緑茶にも含まれているのでご注意である。
寝る直前の食事
食べ物を消化するために体が活動しているので、結局は寝ている間も脳が休まらなくなってしまう。
筋トレ
寝る前の筋トレは、脳を興奮状態にさせてしまうため寝付きが悪くなってしまう。
寝る前に運動するならば、ほどほどにしておこう。
熱すぎるお風呂
42℃を超えるお風呂は、交感神経が刺激し脳が興奮状態になってしまう。これによって寝付きが悪くなってしまう。
意外と大事なお昼寝
お昼寝も大事な睡眠である。
日中の15~20分の睡眠は、夜の3時間の睡眠に匹敵するほど脳を回復させる。
ここで回復した集中力や注意力は、150分持続するそうだ。
昼寝の仕方は好きにして構わない。腕を枕にしてデスクに突っ伏すでもいいし、椅子に寄りかかっても構わない。
ただし、20分以上になると、脳が90分のサイクルに入ってしまい逆にぼんやりしてしまうので注意である。
お昼寝というのは気持ちが良いので、ついついたくさんとってしまいがちだが、20分と決めるようにしよう。もしもっと眠りたいのであれば、90分のサイクルに合わせるべきである。
以上。
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