良書との出会いはときに人生を変えることがある。
別に大げさなことを言いたいわけではない。単純な事実である。
それは足りない自分への気付きだったり、人生の指針だったり、スキルアップの方法だったりと様々だろうが、それらとの出会いは確実に人生を変える。
現代人は皮肉屋さんに溢れているので、名著を紹介したところでなんやかんやと難癖をつけてこき下ろしたりするだろう。だが素直に受け入れ、感動できる人というのは着実に成長していくはずだ。成長と素直さは切っても切り離せない関係なのだが、多くの人は意外とそれを分かっていなかったりする。
今回の記事では、人生の手助けをしてくれる名著を集めてみた。
成長というのはあくまでも自分でするものであり、本が成長させてくれることはない。
だが本から、正しい指針や方法論、人生を変えるきっかけを得られることは間違いない。
素直な心で読んでいただくことをおすすめする。
では行ってみよう。
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誘惑に打ち勝ち、目標を達成するために
スタンフォードの自分を変える教室 | ||||
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スタンフォード大学の超人気講義、ついに日本上陸。心理学、神経科学から経済学まで、最新の科学的成果を盛り込み、受講した学生の97%の人生に影響を与えた「驚くべきレッスン」。
この書籍では徹底して「意志力の作り方」を教えてくれる。
意志力というものは人生を向上させる上で非常に頼りになる力である。
例えば努力なんかは意志力を発揮させる最たる例であり、意志力の力なしには努力は継続できないだろう。
また欲望に打ち勝つにも意志力が必要である。
間食や遊び、怠けたり、酒、ギャンブル、タバコなどなど人にはたくさんの誘惑がある。
これらの誘惑を払いのけるための“方法論”が紹介されている。
「自分を変える教室」とはなんとも大言壮語な感じがする。私も読むまでは「言いすぎだろ」と思っていたのクチだが、実際に紹介されている方法は目からウロコだし、納得させられること間違いなしである。
この破壊力は実際に体感してもらいたい。少なくとも読んで損することはないだろう。
日頃から目標を達成できなかったり、誘惑に負けてしまう人には超オススメである。
仕事の効率を上げ、時間を作り出す
自分を操る超集中力 | ||||
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最近ビジネスマンに大人気のメンタリストDaiGo氏の書籍。
彼の本らしく内容はメンタリズムに基づいたもの…ではなく、ちゃんとした脳科学の知識に則った至って正統派のビジネス書である。
驚くべきはその即効性だろう。
ネットでこの書籍の感想記事が溢れかえっているのはそれだけ効果をすぐに実感できたからであろう。
特に効果をすぐに実感できるのは「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれる時間術である。
いつもならダラダラと何時間もかけていた仕事が30分ぐらいで終わるようになったり、ブログ記事があっという間に書けるようになったりと、私も非常にお世話になっている。
DaiGo自身もこの本に書いてあるテクニックを使って(そうテクニックなのだ)、毎日20冊以上の本を読んでいるというのだから驚きである。ちなみに私はそこまでのレベルには達していない。
人によって効果の出方に差があるのは当然だろうが、まあ効果を実感するのは間違いないだろう。
仕事の効率を上げ、時間を生み出したい人にオススメである。
頭の回転速度を上げる、気持ちをスッキリさせる
ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング | ||||
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A4の紙に1件1ページで書く。ゆっくり時間をかけるのではなく、1ページを1分以内にさっと書く。毎日10ページ書き、フォルダに投げ込んで瞬時に整理する。それだけで、マッキンゼーのプログラムでも十分に教えていない、最も基本的な「考える力」を鍛えられる。深く考えることができるだけでなく、「ゼロ秒思考」と言える究極のレベルに近づける。
本の内容がほとんどがこの紹介文に書かれてしまっているが、まあいいだろう。
「頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」というなんとも頭の悪そうな副題である。だがこれがなかなか素晴らしい。
私はこのトレーニングを初めてそろそろ1年ぐらいになるが、頭の回転は格段に上がった…と思う。
というのも自分のことなので、比べようにも客観的な数値があるわけでもないのだ。いこればっかりは印象で語るしかない。
ただ、確実に効果が出たと思うのは、このトレーニングをやることによって、今までダラダラと考え込んでいた問題が、たったの1分間だけでまとまったり解決したりするようになったことだ。これは素直に凄いと思う。
また、モチベーションや気分を変えるのにも最適である。
1分間あるテーマに対して全力で考え、ペンを走らせることによって、頭の中がスッキリして、モヤモヤが一気に吹き飛ぶのだ。
考える力そのものを向上させたい人、悩んでグズグズしてしまう人にオススメである。
人間関係の基礎を固める
人を動かす 文庫版 | ||||
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日本で500万部突破の歴史的ベストセラー。人が生きていく上で身につけるべき「人間関係の原則」を実例豊かに説き起こした不朽の名著。
最近はフリーランスとかが憧れの的だが、普通の人は他人と関わって仕事をしていくことになる。っていうかフリーランスだって他人がいなければ仕事にならないだろう。つまり、他人との関わりのない仕事というのはほとんどないということだ。
そうなると、「自分、人間嫌いなんで」とか甘ったれたことは言ってられない。他人と上手く関わる方法、人間関係の基礎を即刻身につけるべきだ。
そのためにはこの超絶ベストセラーにして、不朽の名作である『人を動かす』を読み込むことをオススメする。
いい本を探すのは難しいと常々思っているが、実は昔の本を読めば大抵は“当たり”だったりする。ベストセラーでも売れ続けるベストセラーと、火花のようにパッと散るブーム的なベストセラーが存在する。
物の価値を測るのに「時間」ほど正確なものはないだろう。
その点、『人を動かす』は文句なしである。初版はなんと1937年である。どれだけ長い時間、人から必要とされ、愛されてきたか分かってもらえると思う。
人を動かすというタイトルから、社長とかリーダーみたいな人が読むべき本だと思いがちだが、実際は“人間関係の黄金律”をまとめた本である。
今、企業が社員に読んでほしい本第1位
完訳 7つの習慣 人格主義の回復 | ||||
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全世界3,000万部、国内180万部を超え、今も読み続けられるビジネス書のベストセラー『7つの習慣』は、人生哲学の定番として親しまれてきました。
今回スティーブン・R・コヴィー博士没後1年を期に、『7つの習慣』が本来持つ「人格主義」に基づき、原書に忠実に訳し直しました。
よりわかりやすく理解しやすい完全訳の『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』。
豊かな人生を望むすべての人にお届けします。
社畜製造機とか呼ばれたり呼ばれなかったりする名著である。
内容は、表紙のハゲのオッサンが過去の(たしか70年分ぐらいの)自己啓発書を研究し、普遍的な部分を抽出し、「人生を向上させるための7つの習慣」としてまとめたもの。
仕事や人生に対して真剣に考えている人にとっては、最高の後押しをしてくれる本だと思う。
その一方で、ただダラダラと生きている人からすれば「意味わかんない」となる。
なんでこんなことを言えるのかというと、私は『7つの習慣』を読んでいたく感動したので、職場の部下数人を集めて講義形式で内容を教えたことがある。
その結果どうなったかといえば、惨憺たるものだった。まったく響かなかった。
私の教え方が悪かったという可能性がなくもないが、それにしても酷かった。
ということで、人を選ぶ本ではあることは間違いない。まあそれを言うならば、どの本だって本人にやる気がなかったら意味がないのだが。
単純に成功を手にしたい人にオススメである。
自分の人生を生きるために
嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え | ||||
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本書は、フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた一冊です。欧米で絶大な支持を誇るアドラー心理学は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的な“答え”を提示します。この世界のひとつの真理とも言うべき、アドラーの思想を知って、あなたのこれからの人生はどう変わるのか?もしくは、なにも変わらないのか…。さあ、青年と共に「扉」の先へと進みましょう―。
他人と協調し、空気を壊さないように努める日本人の気風は確かに素晴らしいが、ときにそれは人生を歪めることに繋がる。
空気を読むも、他人の顔色を伺うも、周囲から嫌われないようにすることも同じである。
それはどれも「自分の人生に集中していない」という点で同じなのだ。
私はたちは知らず知らずの内に、他人の問題を自分の問題のような受け取ってしまい、知らず知らずの内に、他人のための人生を歩んでいる。
言われるまでもなく私たちの人生は私たち自身しかコントロールしてくれない。本当の幸せは、自分の人生の舵を握るところから始まるのだ。
ということで、周囲に振り回されてばかりの人や、幸せになりたい人にオススメの本である。
かなり強烈な内容で、影響されない方が難しいと思うので、覚悟していただきたい。
自分という牢獄から抜け出す
自分の小さな「箱」から脱出する方法 | ||||
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身の周りの人間関係は実はすべて自分が原因で引き起こしていることに気づかせてくれる『自分の小さな「箱」から脱出する方法』。
本書を読み進めるうちに家庭や職場での人間関係を深め十分な成果を出せる環境を作る方法を学べる。全米ビジネス書ベストセラー
私たちは愚かなので、すぐに自分の考えや見方を信じてしまい、それに適わない意見に出くわすと途端に敵意を向ける。いくら進化しても根っこの部分はお猿さんのままなのだ。
自分の見方だけに囚われ、相手の気持ちを考えることができなくなるのは誰にでも景観があると思う。ネットの書き込みなんかを見るとそんなのばかりである。「こいつバカじゃね」だとか「◯◯とか言うやつはアホ」と簡単にレッテル貼りをしている。非常に短絡的でおバカさんである。
他人が愚かであることは少ない。他人を愚かだと思ってしまうことが多いだけである。
本書の中ではそのように「自分の考え」の中に入り込んでしまう状態を「箱」という比喩表現で表しているのだが、これがとても分かりやすく、自分がどれだけ狭い視野になっていたかを思い知らされる。
こちらの本も人間関係を構築するために役立つ本になっている。
自分という牢獄から、一刻も早く脱出していただきたいと思う。
狙うは一点突破
ワン・シング | ||||
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私たちは日々、多くのタスクに追われている。どれもが「早くやれ! 」と私たちをせっつく。
しかし、全部を気に掛ける必要はない。大事な「1つのこと」を見つけ、そこに力を集中すれば、
あとは、小さなドミノが次々と大きなドミノを倒していくように、目覚ましい成果がもたらされる。
スティーヴ・ジョブズもビル・ゲイツも、すべての成功の秘訣はそこにあったのだ。
同じ年に発売された『エッセンシャル思考』はかなり売れたようだが、本書は全然売れなかったらしい。
私は両方とも読んだのだが、『エッセンシャル思考』をまとめると結局『ワン・シング』 の内容になると思った。『エッセンシャル思考』がダメだとは言わないが、いかんせん情報量が多すぎてまとまりが足りないように感じる。
どちらも同じ内容を取り扱っている。つまり「いかに人生の中で重要な部分に力を注ぐか」である。
簡単なことのように思えて、意外とこれが難しい。私たちはすぐに些末なことに頭を悩ませ視野が狭くなってしまいがちである。
そんな迷える子羊である私たちに「重要な部分」を見つけさせるための方法を本書は教えてくれる。これがまた笑ってしまうほどシンプルなのだ。きっと読めば「そりゃそうだ」と納得してくれることだろう。
他人と差をつけたい人、やるべきことが分からなくなってしまった人にオススメである。
偉人の言葉で心に火をつける
道をひらく | ||||
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昭和43年の発刊以来、累計400万部を超え、いまなお読み継がれる驚異のロングセラー『道をひらく』。本書は、松下幸之助が自分の体験と人生に対する深い洞察をもとに綴った短編随想集である。これまで、どれほど多くの人が本書に勇気づけられ、また成功への指針としてきたことか。この本には、時代を超えて生き続ける不変の真理があるからである。
事業の成功者であり、それ以上に人生の成功者である松下幸之助であればこそ、その言 葉には千鈞の重みがある。あらゆる年代、職種の人に役立つ、永遠の座右の書である。
名言集を役に立たないと言う人は多い。自己啓発書も同じである。きっとそういう人にとっては意味がないのだろう。要は感度の問題である。
ちょっとしたことから問題のヒントを見つける、なんていう経験は真剣に問題や人生に取り組んでいる人であれば、一度は身に覚えがあるだろう。
この名著はそんな“気付き”をまとめた本でもある。
綺麗事だとか言わずに、まずは真摯に受け止めることをオススメする。疑うのは悪いことではないが、否定から入るのは愚かだ。せっかくの学びの機会を失うことになるからだ。
誠実さは色んな場面で武器になる。それを実感してもらいたい。
新社会人が読めば、ただでさえ清い心がさらに澄み渡るんじゃないだろうか。オススメである。
この本の言葉こそ“毒”である
自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか (青春文庫) | ||||
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今を生きる人々を叱咤激励している。自分の人生を振り返って、この世に生まれ出た瞬間から(覚えているわけではないだろうが)、小学校時代、パリ留学時代、今日に至るまでを「決められた枠にはまらずに、自分の思いを爆発させ続けてきた連続だ」と言う。
著者の主張は明快だ。「集団に馴染むために個性を殺すな。1人ひとりが本気で考え、自分の思いを爆発させなければ、世界はつまらなくなる」。
何かを生み出すためには、自分を追い込むことが必要だ、という言葉は芸術家として生き抜いた著者の叫びだ。
数々の前衛的な芸術作品に込められた熱く厳しいメッセージが伝わってきて、勇気づけられる。
さあ、最後の本だ。日本が誇る世界的芸術家、岡本太郎の本になる。
彼の作風は非常にエネルギーに溢れたものだが、それは文章になっても変わらない。紙面を通して私たちの心を直接ぶん殴ってくるような熱量。『自分の中に毒を持て』なんていう強烈なタイトルに相応しい、一読すれば自分の生き方を考えずにはいられない、まさに「毒」みたいな本である。
人は飴だけで暮らしていくとどうしても腐っていくものだ。成長や感謝というものは、苦しみを経験しなければ生まれてこない。
でも私たちは怠惰に飴だけを貪ろうとしてしまう。
そんな私たちの弛みきった心に喝を入れるのが、本書の役目である。この毒は遅効性ではない。あなたの人生にすぐさま影響を与えることだろう。その覚悟がある方だけが読んでもらいたいと思う。
人は刺激があれば成長できる。逃げた先には何もないのだ。
自分を奮い立たせたい人に超絶オススメしたい心の発火剤である。
おまけ
以上が「自分を間違いなく成長させてくれる」名著たちである。ぜひとも活用していただきたいと思う。
さて、蛇足ではあるがおまけと称して、現代の偉人たちの自伝を紹介したい。
上で紹介したような本と違い、直接的な学びはないかもしれないが、彼らの人生は非凡の極みだ。彼らのような生き方は到底真似できるものではないだろう。
だが、これから新たな人生のスタートを切ろうとしている人にとっては、素晴らしい刺激になるのではないだろうか。それどころか、今現在、漫然とした生活を送っている人にとっては起爆装置になるような本である。むしろ火傷に注意してもらいたいぐらいの本たちだ。
取扱にはぜひとも気をつけていただきたい。
では行ってみよう。
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頭皮が追いつかないほどの行動力
志高く 孫正義正伝 新版 (実業之日本社文庫) | ||||
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裸一貫から立ち上がり、いまや世界を見据える事業家となった孫正義。
その原点となる少年時代から、アメリカでの青春期、ソフトバンクの創業、インターネットや携帯電話事業への進出、アリババの上場さらにはロボット事業に至るまで―波乱に満ちたその半生を、四半世紀にわたって孫を密着取材してきた作家・井上篤夫が熱く描く。
勇気と活力が湧いてくる決定版評伝!
この本を読むまでは孫正義について、「やり手の経営者」程度の認識しかなかった。
でも今は「行動力変態」という認識に変わった。
確かに優秀な人なんだろうけど、そもそも持っているポテンシャル、特に行動力のパラメーターが振り切りすぎでしょ、この人。そらハゲるわ。
やることがめちゃくちゃすぎて、笑ってしまうほどなので、読み物としても普通にオススメできる本である。
ずば抜けた経営者ってのは、結局ただの異常者なんだと思った次第。
日本で一番分かりやすいお騒がせ者
ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく | ||||
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誰もが最初は「ゼロ」からスタートする。
失敗しても、またゼロに戻るだけだ。
決してマイナスにはならない。
だから、一歩を踏み出すことを恐れず、前へ進もう。堀江貴文はなぜ、逮捕され、すべてを失っても、希望を捨てないのか?
ふたたび「ゼロ」となって、なにかを演じる必要もなくなった堀江氏がはじめて素直に、ありのままの心で語る、「働くこと」の意味と、そこから生まれる「希望」について。
超分かりやすいお騒がせ者である堀江貴文氏が、刑をまっとうした身で赤裸々に自身のことについて語った名著。
この本、とにかく名言が多い。彼の言葉はよくネットニュースで話題になるけど、それだけ人に響く言葉を生み出せる人だということだ。
堀江貴文好きであれば必読だと思うし、彼のことを何となく嫌いだという人には、理解し直すために読んでもらいたいと思う。
純粋に嫌な人なんて、この世にはほとんどいないことに気付けるんじゃないだろうか。
怪人とはこの男のこと
全裸監督 村西とおる伝 | ||||
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人生、死んでしまいたいときには下を見ろ! おれがいる。
前科7犯。借金50億。米国司法当局から懲役370年求刑。奇跡の男か、稀代の大ボラ吹きか。“AVの帝王"と呼ばれた裸の男の半生(ノンフィクション)。
実存する“怪物”である。その規格外の生き方に驚愕してもらいたい。
説明は不要だ。
以上。あなたが素晴らしい本との出会えることを願っている。