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Twitterの叡智集合。#名刺代わりの小説10選を1300人分まとめてみた

#最強のミステリー小説10選 をまとめてみた【2020年版】

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どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

今回はミステリー小説好きを歓喜させるであろう企画である。

 

 

記事の概要

 

先日ツイッターにて、このような募集をさせてもらった。

 

 

過去にも似たような企画をしているが、今回はミステリー小説に絞って、最高のランキングを作ることにした

 

※参考記事

 

www.orehero.net

 

 

www.orehero.net

 

 

ツイートを投下してすぐにたくさんの方に反応いただき、リツイートのご協力もあり集まるも集まったその数、実に261ツイート。2610冊ものエントリーをしていただいた。

ツイッターに生息する読書垢の皆様が、身を切るような思いで選んでいただいた珠玉のミステリー小説たちである。これを集計してランキングにしちまった日には、そりゃあもう最高のブツができるというものである。ミステリー好きには堪らなさすぎて、悶死してしまう可能性が高い。記事が面白すぎて読者を殺してしまうなんて、バカミスでも許されない展開である。メフィストならギリか…?

 

ということで、2610作品を集計したランキングへと移ろう。

じっくり楽しんでくれたまえ。

 

 

※せっかくたくさんの方にご協力いただいたのですべての作品を紹介したいところだが、あまりにも情報量が多くなってしまうので、今回は複数得票した作品のみをご紹介させてもらうので悪しからず。

 

 

 

28位 

 

ではまず、2票を獲得した28位からご紹介。

全部で143作品である。

 

 

↓↓↓↓ 

 

 

 

11枚のとらんぷ

 

46番目の密室

 

Another2001

 

OUT

 

アトポス

 

『アリス・ミラー城』殺人事件

 

アルカトラズ幻想

 

アルバトロスは羽ばたかない

 

アンノウン

 

いけない

 

ウォッチメイカー

 

ウッドストック行き最終バス

 

エジプト十字架の秘密

 

オランダ靴の謎

 

クビシメロマンチスト

 

グラスバードは還らない

 

クリスマスに少女は還る

 

クロスファイア

 

ゲームの名は誘拐

 

ゴールデンスランバー

 

サクリファイス

 

さよなら神様

 

しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術

 

ジェゼベルの死

 

ジェミニ―・クリケット事件

 

シャーロック・ホームズシリーズ

 

シャム双子の

 

ジョーカー

 

スイートホーム殺人事件

 

ステップファーザー・ステップ 

 

そして五人がいなくなる

 

そして扉が閉ざされた

 

チャイルド44

 

ナイルに死す

 

ナイン・テイラーズ

 

ななつのこ

 

ナミヤ雑貨店の奇蹟

 

ハマースミスのうじ虫

 

ビブリア古書堂の事件手帖

 

プラチナデータ

 

マークスの山

 

マジックミラー

 

マルタの鷹

 

マレー鉄道の謎

 

ユダの窓

 

レベッカ

 

ロウフィールド館の殺人

 

悪寒

 

暗い鏡の中に

 

暗黒女子

 

陰獣

 

 

永遠の仔

 

円紫さんと私

 

煙の殺意

 

王とサーカス

 

音もなく少女は

 

仮面病棟

 

火村英生に捧げる犯罪

 

解決まではあと6人

 

怪人二十面相

 

眼球堂の殺人

 

祈りの幕が下りる時

 

貴婦人として死す

 

凶笑面

 

鏡は横にひび割れて

 

 

検察側の証人

 

見えないグリーン

 

幻夜

 

湖底のまつり

 

狐罠

 

紅蓮館の殺人

 

鋼鉄都市

 

黒いトランク

 

黒後家蜘蛛の会

 

黒猫館の殺人

 

罪の声

 

罪の轍

 

殺人鬼

 

殺人鬼フジコの衝動

 

三人の名探偵のための事件

 

死の接吻

 

死の泉

 

私が殺した少女

 

私という名の変奏曲

 

時計を忘れて森へいこう

 

七人の証人

 

邪馬台国はどこですか? 

 

十日間の不思議

 

春期限定いちごタルト事件

 

「純喫茶一服堂」の四季

 

女には向かない職業

 

小説スパイラル~推理の絆~ 4 幸福の終わり、終わりの幸福

 

少女/湊かなえ

 

消された時間

 

消失グラデーション

 

焦茶色のパステル

 

硝子のハンマー

 

新参者

 

新本格もどき

 

神様ゲーム

 

人魚は空に還る

 

聖アウスラ修道院の惨劇

 

赤い指

 

絶叫

 

絶叫城殺人事件

 

絶望ノート

 

浅見光彦殺人事件

 

太陽黒点

 

奪取

 

誰の死体?

 

超・殺人事件 

 

帝国の死角

 

天狗

 

天使と悪魔

 

天使のナイフ

 

電脳山荘殺人事件

 

東京結合人間

 

謎解きはディナーのあとで

 

猫は知っていた

 

白い僧院の殺人

 

扉は閉ざされたまま

 

秘密/東野圭吾

 

弁護側の証人

 

帽子収集狂事件

 

望み/雫井脩介

 

魔術師

 

魔女の隠れ里

 

魔都

 

密室の鍵貸します

 

名探偵の掟

 

木製の王子

 

夜行

 

幽女の如き怨むもの

 

予告殺人

 

妖魔の森の家

 

踊る人形

 

流星の絆

 

龍神池の小さな死体

 

緑衣の鬼

 

珈琲店タレーランの事件簿

 

 

~~~~

 

どうだろうか、もうかなりの方の10選が入ってしまっているんじゃないだろうか。

これは多くの方が共感してもらえると思うのだが、 私は自分の選んだ10冊が上位じゃないことが不思議でならなかった。10冊のうちの2、3ぐらいは下位だったとしても、他の作品は上位に入ってると思ってた。ほとんどみんなが同じ作品を選ぶと思ってた。

だが、集計してみるとそれが思い上がりだったことが判明した。自分にとっての「最強」が他の人にとっても最強だとは限らないようである。ミステリーというジャンルと言えども、皆さんそれぞれ求めるものが違うようだ。うーん、トリックとかプロットこそがミステリーの醍醐味だと思ってたのに…。

 

ちなみに今回のランキングでは割愛した1票のみの作品は、全部で641作品。なんと全体の1/4である。

 

 

 

27位

 

続いては3票を獲得した27位。全部で54作品である。

行ってみよう。

 

 

↓↓↓↓

 

 

13.67

 

99%の誘拐

 

Aではない君と

 

GOSICK

 

Nのために

 

QED 百人一首の呪

 

いなくなれ、群青

 

キドリントンから消えた娘

 

グリーン家殺人事件

 

ジェノサイド

 

シャーロック・ホームズの冒険

 

ジャンピング・ジェニィ

 

ディスコ探偵水曜日

 

バチカン奇跡調査官 原罪無き使徒達

 

ホッグ連続殺人

 

モルグ街の殺人

 

ユリゴコロ

 

リアルフェイス

 

りら荘事件

 

悪魔が来りて笛を吹く

 

陰摩羅鬼の瑕

 

烏に単は似合わない

 

煙か土か食い物

 

黄色い部屋の謎

 

楽園とは探偵の不在なり

 

蒲生邸事件

 

機巧館のかぞえ唄

 

許されようとは思いません

 

愚行録

 

荊の城

 

五匹の仔豚

 

黒猫の三角

 

子どもたちは夜と遊ぶ

 

重力ピエロ

 

春にして君を離れ

 

女王国の城

 

新世界より

 

人間椅子

 

水晶のピラミッド

 

聖女の毒杯

 

青空の卵

 

隻眼の少女

 

長いお別れ

 

哲学者の密室

 

天使の囀り

 

天帝のはしたなき果実

 

麦の海に沈む果実

 

盤上の向日葵

 

緋色の研究

 

瓶詰地獄

 

風の影

 

亡国のイージス

 

名探偵は嘘をつかない

 

理由

 

 

~~~~

 

集計していて思ったのが、「それもミステリーに入れるんだ!」ということ。私からすれば、ふんわりミステリーとかサスペンスの作品でも、人によっては「最強のミステリー小説」にカウントされてしまうのが面白いと思う。

この27位にランクインしている『モルグ街の殺人』が代表的だが、「最強のミステリー小説」の「最強」の部分をどう捉えるかということなのだろう。

 

 

26位

 

次は4票を獲得した26位。一気に減って35作品である。

 

 

↓↓↓↓

 

 

オーデュボンの祈り

 

キングを探せ

 

さむけ

 

テミスの剣

 

どちらかが彼女を殺した

 

どんどん橋、落ちた

 

ブラウン神父シリーズ

 

ユージニア

 

ラッシュライフ

 

ロートレック荘事件

 

悪意

 

暗闇坂の人喰いの木

 

厭魅の如き憑くもの

 

丸太町ルヴォワール

 

希望が死んだ夜に

 

虚構推理

 

愚者のエンドロール

 

空飛ぶ馬

 

皇帝のかぎ煙草入れ

 

黒死館殺人事件

 

殺しの双曲線

 

三つの棺

 

心理試験

 

水車館の殺人

 

堕天使拷問刑

 

誰も僕を裁けない

 

探偵が早すぎる

 

塗仏の宴 支度

 

半落ち

 

木曜組曲

 

妖異金瓶梅

 

羊たちの沈黙

 

連続殺人鬼カエル男

 

 

 

~~~~

 

こうやって眺めると、古典作品には一定の根強い人気があることがよくわかる。

あと、『黒死館』みたいなマジでやばい最強のやつは、そこまで上位に食い込めないこともよく分かった。ああいうのは、一部のマニアが崇めておけば十分で、みんながアテにしちゃうようなランキングの上位の座は適正ではないと個人的には思っている。…と同時に『黒死館』みたいな作品を上位にして、何も知らない無垢でいたいけな読者が血祭りにあげられる様子も見たい気がしている。

 

 

25位

 

5票を獲得した作品は全部で29作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

64(ロクヨン)

 

813の謎

 

ABC殺人事件

 

カーテン

 

かがみの孤城

 

この闇と光

 

スイス時計の謎

 

その可能性はすでに考えた

 

ソロモンの偽証

 

ダ・ヴィンチ・コード

 

バスカヴィル家の犬

 

ブルーローズは眠らない

 

ホワイトラビット

 

ミステリー・アリーナ

 

メルカトルかく語りき

 

リバース/湊かなえ

 

奇想、天を動かす

 

狂骨の夢

 

月光ゲーム

 

犬神家の一族

 

砂の器

 

星を継ぐもの

 

青の炎

 

赤毛組合

 

折れた竜骨

 

僧正殺人事件

 

大誘拐

 

頼子のために

 

乱れからくり

 

 

~~~~

 

みんな大好き伊坂幸太郎と、逆伊坂の麻耶雄嵩作品が同位っていうのがね。最高ですよね。

 

 

24位

 

6票を獲得したのは24作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

◯◯◯◯◯◯◯◯殺人事件

 

9マイルは遠すぎる

 

Another

 

Q&A

 

ある閉ざされた雪の山荘で

 

インシテミル

 

カササギ殺人事件

 

ギリシャ棺の謎

 

コズミック

 

さよならドビュッシー

 

亜愛一郎の狼狽

 

火刑法廷

 

鍵の掛かった男

 

三毛猫ホームズの推理

 

刺青殺人事件

 

宵待草夜情

 

人形はなぜ殺される

 

体育館の殺人

 

点と線

 

本陣殺人事件

 

魔眼の匣の殺人

 

名探偵に薔薇を

 

戻り川心中

 

薔薇の名前

 

 

~~~~

 

同じ得票数でも、『火刑法廷』と『魔眼の匣の殺人』だと意味合いが違う。支持されてる数では同じだけど、票の持っている物語が違う。時風を捉える作品も素晴らしいし、時を経ても評価されている作品も素晴らしい。どっちがいいとかではない。でも『コズミック』は別枠。

 

 

 

23位

 

7票を獲得したのは12作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

Xの悲劇

 

イニシエーション・ラブ

 

クラインの壷

 

暗黒館の殺人

 

仮面山荘殺人事件

 

孤島の鬼

 

聖女の救済

 

倒錯のロンド

 

八つ墓村

 

不連続殺人事件

 

翼ある闇

 

冷たい校舎の時は止まる

 

 

~~~~

 

ここら辺になってくると、10選に相応しい作品がぞろぞろ出てくる。私の選んだ『仮面山荘殺人事件』も入っている。しつこいかもしれないけど、もっと上でもいいと思うんだがなぁ…。あと麻耶の『翼ある闇』が同位なのも納得行ってないことを明記しておく。

 

 

22位

 

ここからかなり減っていきます。

8票を獲得したのは、たったの5作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

13階段

 

その女アレックス

 

レベル7

 

時の娘

 

霧越邸殺人事件

 

 

~~~~ 

 

『霧越邸』と『その女アレックス』が同じ順位ってのは、なんか分かる気がする。どちらも…って色々語りたいけど、ネタバレに繋がるから具体的な話ができないのが、ミステリー小説の難しいところだ。とりあえず、ミステリーの新たな地平を切り開いた名作です、とだけ。

 

 

21位

 

9票を獲得した21位は8作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

アリス殺し

 

カラスの親指

 

幻の女

 

孤島パズル

 

第三の時効

 

鉄鼠の檻

 

氷菓

 

匣の中の失楽

 

 

~~~~

 

はい、ここまでで前半戦終了。

いかがだろうか、皆さんの10選はまだ生き残っているだろうか。

ちなみに私の10選は、半分ほどがすでに出てしまっている。

私の場合は選出する「最強」の基準がトリックとプロットに全振りなので、何も考えずに選ぶとすべてが“あのトリック”にならざるをえない。

しかし、そうすると私の10選を見た方が「この並びということは…未読のこの作品もあのトリック…?」と余計なネタバレになってしまうので、あえてバランス良く選出してみた。

いやー、ほんと気を使わされる創作物ですわ、ミステリー小説ってのは。そんなお茶目さんなところも愛してるよ。

 

ということで、続いては後半戦。ベスト20の発表である。ここからは装丁と合わせて紹介していく。

 

では行ってみよう。

 

 

20位

 

10票を獲得した20位は8作品。

 

 

↓↓↓↓ 

 

 

『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』

 

 

 

 

『ドグラ・マグラ』

 

 

 

 

『ジョーカー・ゲーム』

 

 

 

 

『夏と冬の奏鳴曲』

 

 

 

 

『向日葵の咲かない夏』

 

 

 

 

『斜め屋敷の犯罪』

 

 

 

 

『満願』

 

 

 

 

『慟哭』

 

 

~~~~

 

『クビキリサイクル』と『ドグラ・マグラ』が並ぶって、凄くない? これだけ見ても、ミステリーの快感ポイントが人によってどれだけ違うかよく分かる。

それぞれ大好きな作品ばかりなので色々語りたい所だけど、やっぱり何がネタバレに繋がるか分からないので、発言は控えておこう。

なので、ちょっとした豆知識だけ。

島田荘司の『斜め屋敷』のトリックは、近所を散歩しているときに思いついたらしい。(何を見て思いついたかは秘密にしておく)

あと、米澤穂信の『満願』はストーリーテリングが非常に素晴しくて引き込まれてしまう作品なんだけど、実は収録されているすべての短編がトリックを考案してから、それに一番見合うストーリーを後付けしているそうだ。

 

 

19位

 

11票を獲得した19位は4作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

 

『アヒルと鴨のコインロッカー』

 

 

 

 

『人狼城の恐怖』

 

 

 

 

『迷路館の殺人』

 

 

 

 

『模倣犯』

 

 

~~~~

 

超大作の『人狼城』と『模倣犯』が同時にランクイン。色々とネタにされがちな二階堂黎人だけど、ちゃんと評価されてる所を見られて安心した。

 

あと、若干この記事のネタバレになってしまうけれど、『アヒルと鴨』は伊坂幸太郎作品では最高順位。もうこれ以降は出てきません。

間違いなく日本でも有数の人気作家だと思うけど、ミステリー要素だけに絞るとこの辺りの順位が限界になるみたい。

 

 

18位

 

12票を獲得した18位は、たったの2作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

 

『GOTH』

 

 

 

 

『ジェリーフィッシュは凍らない』

 

 

~~~~

 

デビュー作が最高傑作になりがちなのも、ミステリー小説ではあるあるで、読者を鮮やかに裏切るような奇跡的な発想ってのは、そうそう人生で何度も閃くものじゃないのだろう。

デビュー作ではないにしろ、作者の若い頃の方が作品が評価されやすい傾向があると思う。そしてキャリアを重ねて円熟していくと、今度は作者自身の愛される比率が高くなっていくようだ。

 

 

17位

 

13票を獲得した17位は6作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

 

『オリエント急行殺人事件』

 

 

 

 

『悪魔の手毬唄』

 

 

 

 

『星降り山荘の殺人』

 

 

 

 

『生ける屍の死』

 

 

 

 

『密室殺人ゲーム』

 

 

 

 

『儚い羊たちの祝宴』

 

 

~~~~

 

うーん、当たり前だけどツワモノ揃い。素晴らしいラインナップ。これは文句の言いようがないな(別にこれまでのラインナップに文句があるという意味ではない。あるけど)。

トリックを用いるというミステリー小説の性質上、どうしても古典と呼ばれる作品たちに評価が偏ってしまうのは避けられないと思う。今となっては、というトリックも当時からすれば、まさに新たな地平を切り開いたアイデアなわけで。

 

 

16位

 

15票を獲得した16位は4作品。

 

 

↓↓↓↓

 

 

 

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』

 

 

 

 

『異邦の騎士』

 

 

 

 

『七回死んだ男』

 

 

 

 

『絡新婦の理』

 

 

 

~~~~

 

おお?! 『異邦の騎士』? 『絡新婦の理』?

分かるよ、分かる。好きな作品だってのは。シリーズの中でも特に愛されてる作品たちだよね。でもさ、最強ってなると若干違くない?最愛なら分かるけど。まあでもそうか、最愛作品なら、最強にもなるよね。変に突っかかった私が無粋でした。引っ込んでます。

それにしても『medium』は本当に人気だなぁ。TLでもよく話題に上るんだけど、「最高!」って人と「期待しすぎた…」って人がいて、読書垢ばかりをフォローする弊害をまざまざと見せつけられているところだ。

 

 

15位

 

16票を獲得した15位は2作品。

 

 

 

『Yの悲劇』

 

 

 

 

『首無の如き祟るもの』

 

 

 

~~~~

 

『Y』が15位かぁ~。これは意外かも。もうちょっと上、それこそベスト10には入ってもいいと思うんだけどなぁ。やっぱり古典は手堅いけども、多得票は難しいのか。

『首無』はあれだな…言い方がちょっと難しいけど、読者が欲してるスポットにハマった感じはある。怪奇趣味とミステリーって、相性が良いよね。ああいう…うーんネタバレが怖くてなんも言えん。とりあえず、超名作古典と同ランクインおめでとうございます。

 

 

14位

 

19票を獲得した14位はこちら!

 

 

 

『獄門島』

 

 

~~~~

 

改めて見ると凄まじい装丁だな。団鬼六かな?

さっきミステリーは怪奇趣味と相性が良いって書いたけど、エログロもそうだよね。横溝正史然り、乱歩然り。まあ要は変態性と親和性が高いってことですね。

前からこのブログでは何度も書いてるけど、人の生き死にを弄んでるミステリーっていうジャンルそのものがどうしようもない。綾辻行人も以前「ミステリーにおいて人の死は軽い」って断言してたし。名言すぎる。

だからミステリー好きな皆様も、自分がどうしようもないことをちゃんと自覚しておきましょう。はい、私のことです。よろしくどうぞ。

 

 

13位

 

20票を獲得した13位は2作品!

 

~~~~

 

 

『告白』

 

 

 

 

『双頭の悪魔』

 

 

~~~~

 

対極的な2作品が同時ランクイン。

読者への挑戦状が3回も叩きつけられる超正統派ミステリーと、性悪の塊を印刷したような最悪ミステリー。それぞれ愛しがいがある、すんばらしいラインナップだ。

ここ最近じゃ読者への挑戦状なんてほぼ見れなくなってしまったけど、初見のときの感動ったらもう…。「これだけで真相が分かんの?!!」って、めちゃめちゃ衝撃受けたし、それでも半信半疑で読み進めみたら、ほんとに解決に必要な材料が全部揃ってやがったときの驚きね。最高の読書体験でしょ。

『告白』に関しては、ミステリーとしてはちょっと弱めだけど、圧倒的な下衆エンタメで読者を魅了してて、そんな罪深さがとっても好き。

 

 

12位

 

22票を獲得した12位も2作品。

 

 

~~~~

 

 

『アクロイド殺し』

 

 

 

『虚無への供物』

 

 

~~~~

 

これもまた凄い2作品。ミステリーの新たな地平を切り開いた名作と、フロンティア精神がすぎる奇書である。うーん、濃厚。

『アクロイド殺し』に関しては、作品単体としてもそうだけど、後世への影響がね、もう計り知れない。どれだけの人間を仰天させてきたことか。そしてミステリー沼へ引きずり込んできたか…。私の大好きな作品たちも、多大なる影響を受けているものが多くある。その節はお世話になりました。とてもじゃないが、クリスティ女史には足を向けて寝られないレベルだ。

『虚無への供物』は悪名高き三大奇書のひとつで、他の2作品が26位と20位だから、大きく突き放してのランクインである。ということは、三大奇書の中ではまだマシなほうなのかな…?

 

 

11位

 

23票を獲得した11位は3作品。

惜しくもトップ10入りを逃してしまった作品はこちら。

 

~~~~ 

 

 

『ハサミ男』

 

 

 

『火車』

 

 

『白夜行』

 

 

~~~~

 

私と一緒に悲鳴を上げてしまった人も多いんじゃないだろうか。『ハサミ男』も『火車』も『白夜行』も非常に熱狂的に愛されている作品なので、トップ10入りを多くの方が確実視していたと思う。こんな強烈なラインナップでさえ、トップ10から漏れてしまうとは、どれだけこのランキングが厳しいものかよく分かるだろう。

 

  

ベスト10

 

さてさて、ここからは皆さん超お待ちかねのトップ10である。

なのだがもうすでにある程度予想は付いてしまっていることだろう。“あれ”とか“あれ”とか、絶対に入ってるだろって作品がまだ出てきてないし。

なので、若干予想は付いているだろうから、そこからトップ3ぐらいを予想して楽しんでいただけたらと思う。メンツは完全に鉄板連中なので。

 

~~~~

 

ということで、まずは第10位!!

 

24票を獲得…

 

 

 

 

 

『葉桜の季節に君を想うということ』

 

 

 

 

 

 

キターーー!!

これは順当でしょ。ベスト10に入ってなかったら、むしろランキングの方が間違ってる。

 

日本が誇る稀代のトリックメイカーの代表作にして最高傑作。不発すぎるデビュー作から考えたら、歌野本当に立派になったな…。感無量ですわい。

ちなみに私は『葉桜』を通勤の電車の中で読んでたんだけど、衝撃のあまり訳わかんなくなって途中下車してしまったのは良い思い出。

あと、一行目から下ネタをぶっこんでくるもの大好き。

 

 

~~~~

 

 

続いては…第9位!!!

 

 

25票を獲得したのは2作品!

 

 

まずはこちら!!!

 

 

 

『姑獲鳥の夏』

 

 

 

 

 

記念すべき最初のレンガ本(撲殺本)が堂々の9位にランクイン。凶器となりうる本なんて、辞典か京極のみ。もしものときのために各家庭に一冊は用意しておこう!

京極夏彦がこの作品を講談社に持ち込んだことがキッカケで、メフィスト賞が創設されたのはあまりにも有名。その後、数多くのメフィスト被害者を生み出したのも、広く言えばこの作品のせいと言えなくもない。

 

見開きで必ず文章が終わるように病的なまでにレイアウトにこだわっている。人を殺せるほど分厚いのに、ぐりぐり読めてしまうのは、そういった京極のサービス精神の賜物だろう。

キャラ小説としても、妖怪小説としても一級品の作品である。

…ことミステリーとしては…うーん、ノーコメントで。まあメフィストですから…。

 

 

続いて、第9位の2つ目はこちら!!!

 

 

 

『屍人荘の殺人』

 

 

 

 

 

これは快挙!! こんな新作が入るとは。 

本屋大賞にノミネートしたり、映画化など、話題が後押ししてる要素はあると思うけど、ここまでの上位にランクインしたのは間違いなく作品の持つ力ゆえでしょう。

読んだときに思ったけど、もうね、作者の熱が凄いよね。「全部やったる…!」って感じが。ネタバレになるから詳しくは書かないけど。余すとこなくやろうと、死ぬほど時間かけて緻密に構成したのがよく伝わってくる。凄すぎてちょっと笑っちゃうぐらい。

 

 

~~~~

 

 

さてさて、続いては第8位!!!

 

 

29票を獲得したのは…

 

 

 

 

『時計館の殺人』

 

 

 

 

 

ミステリーに限らず小説ではシリーズものというのは、作家の仕事として十八番になりがちだけど、結局は一作目が最高傑作で、続編はまあまあだったり、一作目の余韻とか惰性で読ませることが多かったりする。

だけどこちらの『時計館』は“あの超名作”に負けずとも劣らない一品で、想像を遥かに超える超絶技巧で読者を唸らせてくれる。

読後に「綾辻行人天才すぎ!」と多くの人が快哉を叫んだことだろう。

 

 

~~~~

 

どんどん行きましょう。次は第7位!!

 

30票を獲得したのは…

 

 

 

 

『容疑者Xの献身』

 

 

 

 

 

邦ミステリー界を、経済的にも人気的にも支えている巨人、東野圭吾。そんな彼の代表作が堂々のランクイン。

重厚な人間ドラマと、知的で刺激的な会話、緻密な構成など、直木賞・本格ミステリベスト10・このミステリーがすごいなど、多くの賞を蹂躙しまくったのは伊達ではない。

推理小説としては珍しく、全方向から無敵な作品である。改めて思う。東野圭吾は偉い。

 

 

 

~~~~

 

 

続きましては…第6位!!!

 

 

34票を獲得したのは…

 

 

 

 

『魍魎の匣』

 

 

 

 

 

おぉー!!京極強し!!

まさかの2作品がトップ10入りとは。ミステリー界のOfficial髭男dismと言っても差し支えないだろう。

見方によっては結構なバカミスだと思うんだけど、あの独特な世界観と作品の持つ空気と合わさると、とんでもない衝撃とスッキリ感がある不思議。あのページ数を費やすだけの価値があるわ。

それにしてもよくこんなネタ思いついたな…。

 

 

 

~~~~

 

さあさあ、この長い長いランキングもあと残りわずか。自分で書いてる記事だけど、これめっちゃ面白いね!

 

では第5位の発表!!

 

 

36票を獲得したのは…

 

 

 

 

『殺戮にいたる病』!!

 

 

 

 

 

 

日本でも有数の遅筆作家、我孫子武丸の文句なしの最高傑作が第5位にランクイン。これも文句なしですな。でももっと書けって文句言いたい。

憑依作家とも評されるぐらい、登場人物の心理描写が上手い我孫子武丸なんだけど、その力が最大限に効果的に発揮されているのがこちらの『殺戮』である。

ページを一度開けば、あなたはいきなり異常殺人鬼。肉マイレージでも貯められそうなぐらいの死体の山を築くことになる。

最悪なシーンと不愉快な心理描写を積み重ねた先の結末を、とくと味わえ!!

 

 

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続いては、惜しくもベスト3入りを逃してしまった、第4位!!

 

 

39票を獲得したのは…

 

 

 

 

『そして誰もいなくなった』!!!

 

 

 

 

 

 

圧倒的「え?このあとどうなっちゃうの?!」感。

先が読めないのはミステリーの醍醐味だけど、その元祖。タイトルの強さに内容が負けてないって、落ち着いて考えるとヤバない?

名作すぎて多くのオマージュや二次創作を生み出した、紛うことなき傑作。地球の歴史が続くかぎり読まれてほしい。なんなら地球外生命体にも勧めたい。

『そし誰』に限らずだけど、クリスティの仕事は偉大すぎて、後世のミステリー作品のほどんとが、広く見れば彼女の作品の流れを汲んでいると言えるだろう。

 

 

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来ましたよ~。お待ちかねのベスト3である。頂点に輝くのどの作品だろうか。

 

42票を獲得した第3位の発表である。

 

 

……

 

 

こいつだっ!!!

 

 

 

 

『すべてがFになる』!!!!

 

 

 

 

 

 

日本で一番やる気のないミステリー作家、森博嗣のデビュー作が堂々の第3位!!

いやぁ…これはみんなどう評価したのか気になるなぁ。

新風を巻き起こした“森ミステリィ”とか“理系”と評される独特な作風は、多大なる人気を得たけれど、純粋なるミステリーとしての評価は弱めな印象。

だけどもちろん間違いなく衝撃的な作品だし、その後の作家にも多くの影響を与えたことは疑いようがない。売上的にもミステリー界にはありがたい存在だし。

現在は小説は仕方なく書いてるだけで、自宅に線路を作るのに忙しそうなので、新作が読めるのも今の内だろう。ファンの私としては悲しい限りである。

 

 

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お次は~…第2位じゃあ!!!

 

 

45票を獲得した作品は…

 

 

 

 

これだ!!!

 

 

 

『占星術殺人事件』!!!

 

 

 

 

 

出たよ、出たよ。やっと。これは超傑作。ミステリーの神に愛された作品。人智が生み出せるトリックの限界点。そういえば、これもデビュー作か。やっぱりこうやってランキングに並べてみると、デビュー作の強さがよく分かりますな。

私は『占星術』を会社の休憩室で読んでたんだけど、あのシーンが来たときに、あまりの衝撃に思わず本をバンッって閉じちゃって。興奮が抑えきれなくて、誰かに何かを喋りたくて周囲を見渡したんだけど、迎えたのは奇異な視線だけ。そりゃそうだ。先に奇異だったのは私だし。

もし記憶が消せる装置がこの先作られるようだったら、こちらの『占星術』とこのあと出てくる第1位の記憶をぜひ消したい。ただ『占星術』に関しては冒頭の占星術のくだりで挫折しそうだけど。そのときはぜひとも皆さんに「そこさえ我慢すれば面白いから!」と励ましてほしい。

 

 

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さてさて、遂にこの長い長いランキングも終わりのときを迎えた。

超お待ちかねの第1位の発表である。

 

ぶっちぎりの77票を獲得した、堂々の第1位は

 

 

 

これだ!!!

 

 

 

『十角館の殺人』!!!!

 

 

 

 

 

でしょうね~~~。 

 

まあそれ以外ないようね。鉄板中の鉄板。最強オブ最強ミステリー。

割合で見ると、4人に1人ぐらいが『十角館』に投票してることになるんだけど、改めて凄まじい人気だな。

まあその人気も読まば納得。こんな「ドミステリー」って感じのタイトルにも関わらず、売上は100万部を突破してるぐらいだし。実力と口コミでずっと売れ続けてる作品でしょう。

さっきの『占星術』がミステリーの神に愛された作品なら、こちらはミステリーの神が微笑んだ作品って感じ。若き綾辻行人の脳内に落ちてきた神の微笑み。

あんまり未読の方のハードルを上げるようなことはしたくないからあんまり煽りたくないんだけど、これって人間が思いつける類のトリックじゃないんだよね。マジで神の存在を感じるレベル。このランキング記事の一年バージョンとか後々書くつもりだけど、絶対にまた1位は『十角館』になると思う。他の作品の上下はあるだろうけど、ここだけは固定。それぐらい圧倒的な作品ですわ。

 

 

ということで、Twitter読書垢が選ぶ「#最強のミステリー小説10選」の第一位は、綾辻行人の『十角館の殺人』でした!

 

長い記事に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!!!

 

おわりに

 

いやー、きっつい記事だったー。

12月に書いた記事なんだけど、本業の方が1年で一番忙しい時期だったから、この作業量は正直殺人的。いや違うか。自分から進んでやってるんだから、自殺的か。現在朝の4時である。

でも苦労した分、読書家の皆さんには喜ばれる濃い内容になったんじゃないかと満足している。多々誤字脱字などあるとは思うけれど、死にそうになりながら書いてる私の様子を想像して見逃していただけると幸いだ。 

 

死ぬほど書くのに苦労した記事だけど、少しでも皆さんが楽しんでくれれば浮かばれるってもんである。ぜひTwitterでコメントとか、拡散していただけると、生きる気力が湧いてくるので、よろしくお願いします。

 

 

 

 

以上。

 

 

※蛇足

 

楽しんでいただいたあとに、非常に強欲なお願いで恐縮なのですが…

 

私はとてもお金稼ぎが不得手で、ある程度皆様を楽しませる記事は書けても、収益にほとんど繋がっていない状況である。

そこで、もし…本当にもしよろしければ、これからも私の活動を続けるために、投げ銭箱を用意したので、お気持ちをいただけると非常に助かります。

道端の大道芸人に小銭を投げるような気持ちで、よろしくお願いします。

 

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