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読書中毒ブロガーが選ぶ2025年上半期のベスト10冊

 

 

どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。レシートぐしゃっとするのが苦手です。常にカドを揃えて折ってから捨ててる。

 

今回は中間報告として、私が2025年上半期に読んだ本の中から、特に面白かった10冊を紹介したい。ちなみに上半期で読んだのは計61冊

生粋の読書好きがこの世に数多ある本の中から選別した61冊。その中からさらに選抜した10冊である。この1/6にどんな価値があるのか。それは皆さんが私へ寄せる信頼に任せたいと思う。ちなみにこうやって相手に委ねるやり方は詐欺師のやり口なので注意してほしい。(さらにちなむとこれは嘘である)

 

このブログでは何度も書いているが、私の本職は繁忙期が9月以降に異常に偏っていて、労働時間に人生を暴力的に奪われてしまうので、どうあがいても下半期は読書量が減ってしまう。

そのため、上半期の10冊と比べるとどうしても下半期の10冊が見劣りしがちである。うん、なんかいま作家さんがたにとっても失礼なことを書いた気がするがまあスルーしよう。あくまでも私の熱量が劣る、という意味で捉えてほしい。作品に罪はない。ひろたつ憎んで作品憎まずである。

 

ということで、上半期の10冊はけっこう粒ぞろいになる傾向なので、もし面白い本を探している方がいたら、ぜひ参考にされたり、私の稚拙な紹介文を見て嘲笑ったりして楽しんでほしい。

 

 

それでは行ってみよう。

 

 

『中山七転八倒』

 

ベストセラーを乱発している中山七里が文字通りのたうち回りながら執筆している様子を記録したエッセイ。

寝ない、休まないとは聞いてたけどここまでとは…。

日常を綴ったいわばただの日記なのに、常軌を逸しすぎてて読みながらこちらまでアドレナリンが出てくる感じ。言い方は悪いけど、犯罪者の日常を見てるような面白さがあった。

私はへそ曲がりなので「ベストセラー」と聞くだけで斜に構えてしまい、作品の質をまともに評価できなくなってしまう。

なのに中山七里作品ではたびたび食らっていた。その理由がわかった。中山七里が稀代のへそ曲がりだからだ。たまたま一線を超えてないだけの異常者である。

だって小学校に入る前から飲酒・喫煙をしてたような輩だよ?うん、完全に一線を超えてるわ。

 

とにかく出てくるエピソードがいちいち強烈だし(自分の名前が思い出せなくなったりとか)、ワーカホリックっぷりに感化されて自分まで何かしたくなる衝動が湧き上がってくる。

日記なんてわざわざベスト10冊に入れるようなジャンルじゃないんだけど、圧倒的なカロリーに屈した形である。

 

いやー、それにしても中山七里。すぐに死ぬわ。

 

 

『三体3 死神永生』

 

完結。

 

長かった。あまりにも長い戦いだった…。

評判に乗せられて読み始めてから、挫折期間を含め早6年。SF弱々の民である私がよくここまでしがみつけたものである。

面白さに関しては『黒暗森林』に軍配が上がるけど、話のスケール感と想像力の閾値を超えてくる感じは完全にこちらの『死神永生』だった。脳みその裏側をカリカリされてるような感覚があった。なんだあの紙片のくだり。やばすぎるだろ。夢にも出てきたし、仕事中もしばらく頭の片隅居座り続けてたし。

ハイレベルな戦いを呆然と見守る観客みたいな楽しみ方しかできなかったので、ちゃんと作品を理解しているとは到底言えない。

それでも強烈な読書体験だったし、間違いなくこれまで読んできた小説からは味わえないものを得られた。それはもちろん『黒暗森林』も含めた"これまで読んできた小説"のことである。改めて作者の頭の中がどうなってのんか理解不能だ。

彼の経歴を見ると確実にサイエンスに明るい頭の良い方だと思うので、理屈と想像力の限りを尽くして書いてると想像する。

だが『死神永生』に関しては、ほとんどトリップしながらイメージだけで書いてたんじゃないだろうか。そんくらいぶっ飛んでた。

 

ちなみに『黒暗森林』まで読んだ友人から『死神永生』まで読むべきか聞かれたのだが、私の返事は「NO」である。

ここまで色々書いてはいるけれど、『黒暗森林』で面白さのピークは達しているので、あとは脳みそアッパラパーな展開を楽しむ領域だと思っている。例えとして正確か分からないが、前衛的なアート作品を見るような感覚に近い

 

それも含めて私は『死神永生』を読んでいるときに脳に描いた映像を一生忘れないだろうし、そのときに感じた"神の手触り"のようなものをずっと弄ぶことになる気がしている。

 

 

『僕には鳥の言葉がわかる』

 

2025年の上半期の主役は確実にこれ。

担当編集者のどストレートな愛と熱量が引火して、読書好きに広がって最終的には紛うことなきベストセラーになるという。まんまと私も大好きになってしまった。

 

こういう学者の書いたポップな知識本は大好物なので、世間で爆売れしているのがとても嬉しい。学者って凄いよね?!って世界に言いたい。正しい科学ばんざい。

作者のサービス精神の塊によって、とても読みやすいライトな読み味に仕上がっている。それでも含まれている魅力は本当に多種に渡っていて、色んな読者のアンテナに引っかかる要素があると思う。

例えば健気な鳥好きの苦労が報われる成功譚としても読めるし、鳥が言葉を操っているという事実によって世界が広がるような感覚が得られたり、知識欲が満たされる充足感もある。

他にも私は完全にこれなのだが、著者の前に立ちはだかった問題をどのように解決したのかという、「厄介な問題VS秀逸なアイデア」の戦いが最高だった。

常人では及ばない発想が、明快な理屈で説明されるのが堪らないのである。「なにそのアイデア?! 」と驚愕する快感は、私の推理小説好きにも通ずるものがある。つまり『僕には鳥の言葉がわかる』は推理小説です。我、異論不受付。

 

ちなみに『僕鳥』の中身が最高すぎて奥さんと盛り上がり、子どもたちにも話して聞かせたら、すでに学校で教えてもらっていてびっくりした。文部科学省のアンテナ偉大。

 

さらにちなむと、私は担当編集者の方が件のポストを投稿した翌日には購入&リポストしていた。ヒットの一翼を担ったと言わせて。

 

 

『二人の嘘』

 

初読みの作家さん。大当たりでした。感謝します。私のチャレンジ精神に。

 

10年にひとりの逸材として名を馳せる女性判事が、自身の担当した事件をきっかけに正義と真実、そして人間への疑問を抱えていきながら、己の生き方にも影響を及ぼしていく様を描く。

判事が主人公で、さらにかなり優秀な造形なこともあって、筆致はとても冷静で淡々とした印象を受ける。

その一方で罪を扱った作品なので、常に人間の業や汚さも描かれていて、独特の読み味で中毒性があった。結構長い作品なんだけど、ローテンションなのにどんどんのめり込んでしまって、『白夜行』に近いハマり方をしてしまった。

強烈な読み味の作品に魅せられる一方で、こういう文章から出る"酔い"でぐいぐい引っ張ってくれる作品も大好きである。作者の手練手管に乗せられる愉悦といったもう…。読書ってなんて蠱惑的な行為なんでしょう。

 

ちなみに作者の一雫ライオンはTBS副社長の息子である。元はテレビの脚本家だったそうで。

『中山七転八倒』で「脚本家が割り合わなくてみんな小説に逃げてきてる」と書いてあったけど、そのクチなのだろうか。

中山七里は「脚本と小説はまったく別物。脚本家がやろうと思ってすぐにできるもんじゃない」と書いてたけど、一雫ライオンに関しては完全にモノにしちゃってるから安心してほしい。読者誘導上手すぎである。

 

 

『花唄の頃へ くらまし屋稼業』

 

こういうベスト10冊を考えるときに私は基本的にシリーズ物を入れないようにしている

というのも私の10冊を参考にする方がいたときに、そこにシリーズ物が入っていると、手を出すハードルが上がってしまうと思っているからだ。

実際私にその傾向があって、シリーズ物だと何冊も読まないといけない重たさがあるし、単にそのシリーズのファンが盲目的に宣ってるだけの感じが出てたりして、手を出しにくくなるのだ。

でも今回はそれらも覚悟の上で入れさせてもらった

一旦は上半期ベスト10冊から外したのだが、私の心の動き的にどうしても入れたくなってしまいこの記事を書く直前で入れ替えた次第である。ちなみに入れ替えて次点になってしまったのは『アルプス席の母』である。

 

江戸時代、依頼人がどんな状況であっても江戸から逃げさせる"くらまし屋"と呼ばれる裏の稼業があった。演技、人脈、化粧、奸計、そして武。あらゆる手段を使って鮮やかに人をくらませる仕事はまるで手品のよう。

そんな痛快仕事人シリーズの第6弾がこちら。うーん、やっぱり未読の方にはハードルが高いねぇ。

 

今をときめく今村翔吾の脂が乗り切った作品なので、常に面白さが安定してるのもこのシリーズの見所。前作を踏まえて話が進んでいくので、いきなりここから読んで完全に楽しめるかと言うと…ちょっと。

ただとにかくテンポ良く読み進められるし、悪いやつから救ってくれるダークヒーロー的な味付けも良いし、戦闘シーンには胸躍る。

あとはやっぱりくらませるトリックの秀逸さが最高である。毎度毎度よくこんなに良いやり方を思いつくなと感心してしまう。

 

で、そんな最高シリーズの中でも出色の出来なのが『花唄の頃へ』である。

基本的には人情噺で快活な冒険譚なんだけど、そこまで泣かせる展開になる重さはないシリーズである。だけどこれはさすがにヤラれてしまいました

もちろん具体的な展開について語るつもりはないけど、これは素晴らしいよ。作者の作品に対する覚悟だったり、愛だったり、読者と対峙する気迫を感じたねぇ。

 

さくっと読めるので試しにシリーズ1作目の『くらまし屋稼業』を読んでみてほしい。それで大丈夫なら全巻面白いの間違いなしである。

 

 

『傲慢と善良』

 

私は恋愛ものが読めない。

甘いシーンがどうにもゾワッとなってしまって冷静に読めないのである。キュンとするやつとかも全般的に受け付けない。その辺りの感性が完全に死んでいるのだと認識している。本当にすみません。

その一方で婚活ものは異常に楽しめてしまっていて、以前からこれが不思議だった。「恋愛ものが嫌いなのに楽しめるってことは、婚活は色恋ではない?」と考えていた。

で、『傲慢と善良』を読んでわかった。婚活は完全に恋愛ではない。これは人と人がお互いを欺き合いながら、物事を有利に進めるゲームなのである。つまりは詐欺師同士の戦い、コンゲームに近いものがある。

もしかしたら私が触れて来なかっただけで、色恋沙汰には騙し合いの要素があって、そういった小説作品も多数あったのかもしれない。恋愛の情緒ばかりに目が行っていた私はむしろとても恋愛に対して純粋な人間なのかもしれない。

 

『傲慢と善良』で描かれる人間模様だったり、心理描写で、多くの人がぶっ刺さって大ダメージを負っているのを見かけた。作品の感想を検索すると、心地よい阿鼻叫喚が広がっていて、その様子だけでもめちゃくちゃ面白い

翻って私はと言えばまったくと言っていいほどどの人物とも共感ができなかった。

テレビの中の世界を見ているような「向こうにいる人たち」という印象である。

これはリアルじゃないということではなくて、むしろ「うわぁ…そういう人いるよなぁ」とか「その苦しみで身を焼いてる人っているよねぇ」といった感情である。

人物造形のえぐり出し方があまりにも鮮やかでかつ、今まで具体的に考えたことがなかったので、かゆいところに危ないクスリを差し込まれたような興奮が発生してしまった。は?

 

ゾクゾクしながら人間模様を眺めるという意味では、危険な動物園を見るようなエンタメ性を楽しめる作品だと言えるし、私とは逆に実感を伴って読んでしまうような場合は、地獄を摂取するような自傷的な快楽を味わえるだろう。

それにしても辻村深月、恐ろしい作家である。こんなに生々しいドロンドロンの作品を生み出すとは。書店で隣に並べられた『かがみの孤城』はきっと引いてる。

 

 

『恋とか愛とかやさしさなら』

 

嫌ですねぇ~~。

 

性格の悪い所さんみたいなことを書いてしまったが、本当に嫌な小説であった。

でもベスト10冊に入れていることからも分かる通り、嫌さが絶妙すぎて興奮に至り、なんなら快感にまで達した作品である。

ざっくりとあらすじを説明すると、主人公は適齢期を迎えたカメラマンの新夏(にいか)。6年付き合った彼氏に東京駅の前でプロポーズをされ、幸せの予感で胸を躍らせるが翌日、彼氏が女子高生のスカートの中を盗撮し逮捕される。

この出来事をきっかけにぐちゃぐちゃになっていく心の模様を、丹念に、それでいていっそ冷徹さも感じるような筆致で描かれた物語である。

 

これがもう本当に最高。久々に嫌な物語でこんなにも興奮してしまった

基本的には「人の罪をいかに許すか」という話である。

そういったジャンルの作品は今までにもたくさん読んできて、それこそ殺人を犯した息子を取り上げたものなんかも強烈なインパクトがあって、心に深く残っている。

で、『恋とか愛とかやさしさなら』で扱われる罪は"盗撮"である。分かるかい、この絶妙さ、嫌さが

殺人のような犯罪の場合、それは絶対に許せるものではなく断罪されてしかるべきだと思う。最悪だけれどもその罪に対して、こちらのスタンスが明確に取れるのである

その一方で盗撮ならどうか。

もちろん犯罪行為である。しかし「適齢期の女性の彼氏が(しかもハイスペック&初犯)犯してしまった犯罪」となると、簡単に許すこともできなければ、強烈に断罪することにも躊躇してしまう。この気持ち悪さが物語のトロである。

 

作中でも出てくるが「浮気に比べればマシでしょ」という価値観だったり、「そんな変態、すぐに見切りをつけろ」という価値観もある。どちらも分かる。

またそんな彼氏にすぐに嫌いになれない主人公、また息子として安易に許してしまう母親など、盗撮を中心に色んな価値観が四方八方から出てくるのだが、どれもこれも「分かるなぁ~」となってしまうところにこの作品の恐ろしさがある

どこを向いても理解できる意見であり、すべてが受け入れられるからこそ、読みながら心のシーソーがぐらつきまくるのである。こんなの最高でしょ。

たまに読み終えたあとに「参りました…!」って思わずひれ伏しちゃう作品に出会うけど、これはまさにそう。しばらく余韻のダメージが凄くて起き上がれなかった。

 

この短さでこの消費カロリーっぷり。心のジェットコースターを体験したい人はぜひ。

 

 

『成瀬は信じた道をいく』

 

本当に申し訳ない。

普通に100点です。

 

 

 

『雷と走る』

 

めっちゃ好き。

 

付き合っている人はいるけれども、なぜか結婚に乗り気になれない主人公。

その揺れまどう心模様と、過去に愛犬と過ごした日々を語ることで、自由や生き方について考えさせられるとっても濃い中編。

 

具体的な国名は書かれないのだけど、たぶん南アフリカっぽいところで飼っていた犬との思い出がメインになっている。

愛犬ものというとどうにも湿っぽい感動話になりがちだが、そこは天下の直木賞作家である。まあ上手い。

そこを描くのか、という視点の鋭さと、描き出す手つきの繊細さが半端ではない。全然繊細な表現ができなくて恐縮だが、小説家の技量エグすぎ。

 

非常に短い話なのでしっかりとしたドラマ展開を求める人には少し物足りない印象があるかもしれない。逆に私はその"語らなさ"とか"余白部分"が見事に入ってきてしまって、「そういうことかい!」と強烈に食らってしまった。巧妙に殴られた感じである。どんな感じだよ。絶対に嬉しくないだろ。

 

思わせぶりで、ビターな印象を与えるラストとか、簡単に消化しきれない感じが堪らんかった。ネタバレ禁止派なので具体的な例を出せないのが申し訳ないのだが、こういう小憎らしいラストの作品、本当に好き。

 

あとは忘れてはいけないのがタイトル通りの、駆け抜けるような読み味である。

私も犬を飼っていたから余計に感じるのだろうが、幼い頃の動物と一緒に過ごしたあの思い出たちって、抜群の疾走感がある。しっとりでも緩やかでもなくて、鮮烈で早い。

「夢中だったころの思い出って、こういう色合いで、こういうスピード感だよな。あのときの私は心が駆けてたんだな」と。

私の心が新しかったあの頃の景色や空気が、日本とはまったく違う場所にも関わらず描かれる面白さ。そして文章から出てくる色の濃さ。いやー、直木賞作家で技量エグすぎ。←語彙カス

 

これも『恋とか愛とかやさしさなら』と同様に、心の「効いちゃうところ」を的確に突かれてしまい、読後に崩折れて「…この本好き」と呟いていた。言わずにいられんかった。

余韻で殴られるの好きなタイプです。よろしくどうぞ。

 

 

『恐怖を失った男』

 

上半期ベストはこれ。

色んな作品を紹介してきたけど、結局私は最高のエンタメが好きなので完全に屈服です。大好物でした。

 

いま一番エンタメを理解している男こと、クレイヴンの新たな傑作である。

クレイヴンといえば『ワシントン・ポー』のシリーズで大ブレイク。

抜群のストーリーテリングと魅力に溢れた登場人物、巧妙なプロットと、うるさ型で有名な日本の推理小説ファンたちを骨抜きにしていることからもその実力が伺える。

 

そんなクレイヴンが仕事の合間を縫って趣味で書いていたのがこちらの作品。

出版する気はなかったらしいが、なんか締切がやばかったかなんかでこれを提出したところ、その抜群の面白さから速攻で出版が決まったそうだ。

 

元々クレイヴンは読者に高濃度のエンタメを摂取させる名人なのだが、そんな彼が締め切りとか気にせずに何年もかけてブラッシュアップし続けた作品となったら、そりゃとんでもない面白作品になるのは必然である。

タイトルにある通り主人公は脳に障がいを負い、恐怖心を失っている。

そのため作中で幾度もやばすぎる危機に陥るし、絶体絶命としか思えないような状況にもなるのだが、そんなときでも主人公は「あと○秒で俺は死ぬな」とか冷静に考えている。

そんな危機感にハラハラしてるこっちと、主人公の頭脳の冷え具合が、ちょうどよくエンタメの揺さぶりになっていて、もりもり読んでしまうはず

かなり分厚めだけど、その厚さが嬉しくなっちゃうタイプのいつまでも読んでたい面白さであった。それにしてもクレイヴンの引き出しの多さどうなってんのよ。

 

ワシントン・ポーと合わせて、私が死ぬまでずっとシリーズを出し続けてほしい作品である。クレイヴン頼んだ。

 

 

以上。