
どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。みんな映画『国宝』観て。
さて今回はこのブログでは義務行為となりつつある、皆さんの上半期ベストをまとめたランキング記事である。
- 30位
- 29位
- 28位
- 27位
- 26位
- 25位
- 24位
- 23位
- 22位
- 21位
- 20位
- 19位
- 18位
- 17位
- 16位
- 15位
- 14位
- 13位
- 12位
- 11位
- 10位
- 9位
- 8位
- 7位
- 6位
- 5位
- 4位
- 3位
- 2位
- 1位
私は選書の際にそこまで流行に影響を受けるタイプではない。
だがそもそも本が好きな人生をプレイしているので、世の中でどんな本が騒がれていて、どんな需要に応えているのかを知るのはとっても楽しい。
もちろん私のような偏屈な楽しみ方ではなく、純粋に面白い本を探すためにも有益な記事になるはずだ。面白さは多数決で簡単に決められるものではないが、ある程度のクオリティは保証されるだろう。
なんてったって、800人以上の半年で読んできた本のトップ10である。濃厚な愛を抱かせるだけの実力を持った作品が揃っているはずだ。
毎回お馴染みだが、今回も「#2025年上半期の本ベスト約10冊」のタグが付いた946件のポストを手作業ですべて集計させてもらった。
もしかしたら多少の集計間違いやシリーズものをどうするかなどで誤差が発生しているかもしれないが、単なるいち本好きの酔狂なので、軽い気持ちで楽しんでいただけたらと思う。
ちなみにトータルで839人分、287作品がランクインしている。
情報量が膨大すぎて嫌になるかもしれんが、すべてを集計している私の方が嫌になってるから寛大に対処してもらいたい。これのせいで仕事をどんだけサボったことか…。そしてそのサボりのせいでどれだけ業務に圧迫されたことか。無論、すべて私のせいである。クソ野郎め。
憎しみの地産地消はどうでもいいと思うので、さっそくランキングに移ろう。
ぜひ次に読む本の選書、または積読タワーの建材選びに役立てていただきたい。
行ってみよう。
※集計作業の都合上、4票以上の作品のみのランキングとなっております。
30位
まずは4票を獲得した30位の発表!!
91作品を一気に紹介。
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『あかずめの匣』
『アルジャーノンに花束を』
『いい音がする文章』
『イギリス人の患者』
『いけないⅡ』
『異邦の騎士』
『噂』
『おいしくて泣くとき』
『オーデュボンの祈り』
『お前の彼女は二階で茹で死に』
『俺たちの箱根駅伝』
『看守の流儀』
『狂骨の夢』
『きらきらひかる』
『クララとお日さま』
『クリムゾンの迷宮』
『グレート・ギャツビー』
『ゴリラ裁判の日』
『婚活マエストロ』
『ジェノサイド』
『シンデレラ城の殺人』
『ずうのめ人形』
『スターゲイザー』
『ストーンサークルの殺人』
『スピノザの診察室』
『センス・オブ・ワンダー』
『ついでにジェントルメン』
『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』
『店長がバカすぎて』
『西の魔女が死んだ』
『ネット怪談の民俗学』
『パラドクス・ホテル』
『二人一組になってください』
『ヘヴン』
『マスカレード・ゲーム』
『まず良識をみじん切りにします』
『ものがたり洋菓子店』
『ヤシキガミ団地調査録』
『ゆびさきに魔法』
『リストランテ・ヴァンピーリ』
『わたしたちが光の速さで進めないなら』
『営繕かるかや怪異譚』
『架空犯』
『火車』
『街とその不確かな壁』
『韓国文学の中心にあるもの』
『丸太町ルヴォワール』
『汽水域』
『鬼神の檻』
『逆ソクラテス』
『魚が存在しない理由』
『教誨』
『極夜の灰』
『金閣寺』
『孤島の来訪者』
『護られなかった者たちへ』
『高高度の死神』
『屍の命題』
『屍鬼』
『時計館の殺人』
『七回死んだ男』
『首無の如き祟るもの』
『重力ピエロ』
『少女には向かない完全犯罪』
『少年が来る』
『食刻』
『世界の終わりの最後の殺人』
『星の教室』
『星を編む』
『青の炎』
『積ん読の本』
『蝉かえる』
『祖母姫、ロンドンへ行く!』
『蒼海館の殺人』
『沈黙/A•クリーヴス』
『天路の旅人』
『冬期限定ボンボンショコラ事件』
『猫を処方いたします。』
『廃遊園地の殺人』
『不便なコンビニ』
『魔眼の匣の殺人』
『魔女裁判の弁護人』
『妹が死んだ時の海亀』
『密室殺人ゲーム王手飛車取り』
『夜市』
『有栖川有栖に捧げる七つの謎』
『有頂天家族』
『妖精の物理学』
『魍魎の匣』
『殺人出産』
『図書室のはこぶね』
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書店に行くとホラーの隆盛を感じてたけど、ランキングにもしっかり反映されている。
普段読書しない方に受けるライトな作品だけじゃなくて、ちゃんと本好きにも刺さる上質なホラーエンタメ作品がぞくぞく出てきているようである。
私はホラーにあんまりハマらないタチなのだが、それでもこれだけ色んな場所で魅力的に紹介されているとついつい読みたくなってしまうから困る。
30位で特に紹介したいものといえば、やはり『夜市』である。
ここまで大人気になる前からずっとオススメしていた作品だけど、そこまで派手な魅力があるわけではなく、心に妙に収まりが良いと言うか、不思議な読み心地にさせてくれる作品なので、ここまで火が付いてくれたことを嬉しく思う。
宝物みたいなこのバージョンの装丁も好き。
29位
続いては5票獲得の29位!!
こちらもまだまだ多い、53作品がランクイン。
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『あえのがたり』
『アンデッドガール・マーダーファルス』
『かがみの孤城』
『カラフル/阿部暁子』
『キャンプをしたいだけなのに』
『ここはすべての夜明けまえ』
『こちら、終末停滞委員会。』
『コンビニ人間』
『さかさ星』
『自転しながら公転する』
『彗星を追うヴァンパイア』
『杉森くんを殺すには』
『すべてがFになる』
『ツバキ文具店』
『ハサミ男』
『バッタを倒しにアフリカへ』
『白夜行』
『ふたりの窓の外』
『ペッパーズ・ゴースト』
『毎日読みます』
『魔法使いが多すぎる』
『メメントラブドール』
『予言の島』
『ライオンのおやつ』
『をんごく』
『亜魂島殺人(格)事件』
『嘘と隣人』
『楽園のカンヴァス』
『観音異聞』
『吉原面番所手控』
『虐殺器官』
『屍人荘の殺人』
『星くずの殺人』
『西遊記事変』
『誓願』
『赤と青のガウン』
『対怪異アンドロイド開発研究室2.0』
『代償』
『冬の子』
『汝、星のごとく』
『箱庭クロニクル』
『百年の孤独』
『本の背骨が最後に残る』
『無限の回廊』
『迷路館の殺人』
『夜の道標』
『羊と鋼の森』
『藍を継ぐ海』
『竜の医師団』
『領怪神犯』
『連続殺人鬼カエル男シリーズ』
『路地裏の二・二六』
『11文字の檻』
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私の大好きな伊与原新の直木賞受賞作が見事ランクイン。なんか彼の作品を読むと、地球とかこの世界そのものへの愛みたいなものが生まれてくる。
それにしても先日の第173回直木&芥川賞である。
どちらも受賞作なしということで、私のTLも悲喜こもごもで埋め尽くされていた。
京極夏彦のコメントを読んだので、ハイレベルすぎて決めかねたのは分かる。だが、そもそも優れた小説を世に送り出すことが目的なのだから、決めきれないシステムにしていることが問題だと思う。
だってこれがM-1だったら絶対に許されないでしょ。「どのコンビも面白かったので、今回は優勝者なし!」とかならんでしょ。
候補作よりも審査員の数が多くなるようにするとか、やり方はいくらでもあると思う。
私なんかは今更直木賞を獲ったからといって手に取るようなことはないのだけど、読書慣れしていない方からすれば、とても分かりやすい権威だ。実際私も昔は直木賞や芥川賞を獲った作品から読んだりしていたし。
インスタントなエンタメが蔓延している世の中である。数十秒で消費されるコンテンツに夢中になりながらも「こんなんで時間を溶かしてていいのかな…」と思っている人は多いと思う。
そんな人々が読書に回帰してくる流れは絶対にある。
そんなときに直木賞や芥川賞には、読書慣れしていない方が数多ある書籍の中で遭難しないように、作品を照らす灯台になってほしい。
28位
さあ毎度のことだが、こうやっていらん自分語りみたいなことをしだすと、記事が永遠に終わらなくなるからセーブしよう。
読書界隈について日常で口にできる機会がないから、ちょっとでもチャンスがあるとベラベラと語りだしたくなってしまうのである。ちなみにこの一連の仕草を称して老化と呼ぶ。カモン、死。
それでは6票を獲得した28位である。
42作品がランクイン。
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『52ヘルツのクジラたち』
『medium霊媒探偵城塚翡翠』
『赤い月の香り』
『アクアリウムの夜』
『あそびのかんけい』
『女の国会』
『お梅は呪いたい』
『この村にとどまる』
『殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス』
『菜食主義者』
『殺戮にいたる病』
『さよならドビュッシー』
『ザリガニの鳴くところ』
『スモールワールズ』
『天使は見えないから』
『日記の練習』
『バリ山行』
『ひとつ屋根の下の殺人』
『向日葵の咲かない夏』
『ボタニストの殺人』
『みにくいふたり』
『容疑者Xの献身』
『夜明けのすべて』
『ロイヤルホストで夜まで語りたい』
『異常【アノマリー】』
『化石少女』
『火喰鳥を、喰う』
『感応グラン=ギニョル』
『金環日蝕』
『午前零時の評議室』
『光っていません』
『黒牢城』
『撮ってはいけない家』
『図書館に火をつけたら』
『正欲』
『赤毛のアン』
『族長の秋』
『存在のすべてを』
『白鳥とコウモリ』
『木曜日にはココアを』
『夜と霧の誘拐』
『儚い羊たちの祝宴』
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昨年異常なリバイバルを果たした『百年の孤独』の影響なのか、同じくガルシア・マルケスの『族長の秋』がランクイン。
こういう現象を見ると、どこに需要が眠っているのか分からないと改めて思わされる。分かりやすくなきゃだめ、とかないんじゃないか。
ちなみにもしかしたらもうすでに伝わっているかもしれないが、私はTikTokが非常に苦手である。好みの問題なので許してほしい。あのテンポ感がどうしても…。初対面でぐいぐい来る人みたいな感じがして、どうにも好きなれないのである。
私の人付き合い苦手エピソードはいいとして、ランクインした作品を紹介しよう。
みんな大好きクレイヴンのワシントンポーシリーズ『ボタニストの殺人』である。
プロットは完璧だし、キャラ造形も秀逸、思わずニヤリとしちゃうユーモアもたっぷりで、私は完全に死ぬまでファンでいる自信がある。登場人物が少なめなので、カタカナ名が苦手な人でも安心である。
で、で、でっ!
それもいいだけどクレイヴン好きにはぜひ『恐怖を失った男』を読んでほしい!!
残念ながら今回のランキングには入っていないのだが、クレイヴンのクレイヴン味がより濃厚になってて最高だから。アドレナリンを分泌したければ、最適な触媒である。タイトルが地味なのは許して。激強マッチョが超絶ピンチに陥り続ける話って、もう最高of最高でしょう。たぶん私の年間ベストになる予感。
27位
どんどん行こう!
お次は7票を獲得した27位。20作品がランクイン!!
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『17の鍵』
『C線上のアリア』
『キッチン常夜灯』
『告白』
『すべての、白いものたちの』
『それいけ!平安部』
『テスカトリポカ』
『春にして君を離れ』
『光のとこにいてね』
『湯気を食べる』
『レーエンデ国物語』
『わたしたちの怪獣』
『偽葬家の一族』
『私はチクワに殺されます』
『十角館の殺人』
『図書館の魔女』
『星が人を愛すことなかれ』
『名探偵再び』
『遊園地ぐるぐるめ』
『乱歩と千畝』
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まとめている最中なのだが、最高タイトルの本の記事を書いている。
けっこう色んなタイプのタイトルが揃う中で、たまに目に留まって「この作者誰だ?」と調べてみるとよくヒットするのが斜線堂有紀である。いちいちタイトルに華があって、確実に脳に刻まれてしまう。ここにランクインしてる『星が人を愛することなかれ』とか凄くない?アイドルの恋愛について書かれた作品にこのタイトルって…痺れる。
その対局にいる『私はチクワに殺されます』も凄いセンス。
意味が分からなさすぎて手に取っちゃう。ふざけてるとしか思えないけど、この人気っぷりを見るとちゃんとしているのだろう。
26位
続きまして、8票を獲得した26位。15作品がランクイン。
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『spring』
『お探し物は図書館まで』
『すべての原付の光』
『水車小屋のネネ』
『スロウハイツの神様』
『ミーツ・ザ・ワールド』
『夜更けより静かな場所』
『ラブカは静かに弓を持つ』
『楽園の楽園』
『ファラオの密室』
『砂男』
『死んだら永遠に休めます』
『新世界より』
『誰が勇者を殺したか』
『目には目を』
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いつもこの辺りの順位になったら気付け薬的な意味合いで入れるようにしている情報なのだが、今回の集計作業で大体1000作品が出てきていた。26位の時点で上位8%の精鋭である。ラインナップを見れば分かるとおり、それなりに話題になっている作品ばかりだ。
下位の方はどうしても作品数が多くざっと流し見されがちだけど、実は強烈な作品もちゃんと入ってるということをお伝えしたかった次第である。
ちなみにここで私がオススメなのは『水車小屋のネネ』である。
本屋大賞で2位に入った作品なので私がわざわざ喧伝する必要もないのだろうが、ここは私のブログなので大いに大絶賛させてほしい。
まず、あのローテンションに注目である。
強烈な持ち味がないと売れないこのご時世、あそこまで起伏の感じさせない語り口で大いにウケたことが快挙だと思う。
同じようなことばかり書いて申し訳ないのだが、分かりやすくてインパクトのあるものではなく、じっくりと丁寧に紡がれた物語が広く受け入れられたことに私は感動してしまうのである。
腰を据えて何時間も物語に付き合わせるのって、読書が特化してる強みだと思うんだけど、その魅力が抜群に発揮されてたと思う。長い物語を読む意味ってあれだよ。まさか廊下を往復するだけの動きにあんなに感動してしまうとは…。
ネネ、ありがとう。私も墾田永年私財法って言いたい。
25位
まだまだ先は長いぜ!お次は9票を獲得した25位!!
14作品がランクイン。
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『YABUNONAKAーヤブノナカー』
『愛じゃないならこれは何』
『クロエとオオエ』
『透明な夜の香り』
『パズルと天気』
『バベル―オックスフォード翻訳家革命秘史』
『フォース・ウィング』
『ラミア虐殺』
『三体0』
『硝子のハンマー』
『人よ、花よ、』
『僕たちの青春はちょっとだけ特別』
『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』
『流氷の果て』
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このブログで散々紹介しておきながら、5年ぐらい放置していた『三体』を遂に読み終えまして。
うん、とんでもなかった。
あまりにもとんでもない所まで連れて行かれたので、脳みそがアヘアヘになっているのが正直なところだ。
間違いなく面白かったし、唯一無二の体験ができたけど、面白さのピークは『黒暗森林』だったかなと思っている。そんな感じなので『三体0』までは付いていけない私を許してほしい。『X』の方なんてもってのほかである。
めちゃくちゃ面白いのであれば挑戦するけど、読むのにあまりにもカロリーと時間が必要になるから悩みどころである。
で、ここでも斜線堂有紀である。
私の癖に刺さっているだけなのか知らんが、タイトルで気になると絶対にその名が現れる。良タイトルメーカーすぎるぞ。
あとは『フォース・ウィング』でしょ。アドレナリン系のエンタメ大好き。
未読だけど絶対私好みの作品だって分かっている。だけど未完のシリーズに手を出すのが苦手なので、早いところ完結してほしい。
そんなことを言い続けてるせいで『十二国記』もなかなか手が出せません。悪癖。でもこんな性格になったのは『HUNTER×HUNTER』のせいなので私は被害者です。早く暗黒大陸踏破せい。
24位
いっつも思うんだけど、各順位でいくらでも語りたいことはあるんだけど、単純にランキングに入った作品を知りたいだけの方からするとすべてノイズになるというジレンマがある。
ありがたいことに私の無駄話を好んでくれる方もいらっしゃるから、常に板挟みである。とか言いつつ、無駄話をし続けているから全然挟まれてないかも。だって遂にハンタの話とかしてるからね。読書まったく関係ない。でもコマに詰め込まれたあの文字数から考えるともう読書と呼んでもいいのかも。
はい、続きまして10票獲得の24位。
11作品がランクイン。
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『BUTTER』
『ありか』
『アルバトロスは羽ばたかない』
『正体』
『深淵のテレパス』
『謎の香りはパン屋から』
『ナチュラルボーンチキン』
『本なら売るほど』
『リラの花咲くけものみち』
『人魚が逃げた』
『踊りつかれて』
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なんとマンガ作品がランクイン。何年もこの企画やってるけど、もしかして初めてかも。
ゆる言語学ラジオの有料悪口で稼いでる方がやってるチャンネルで紹介されてた『本なら売るほど』。
私のTLでもしょっちゅう名前を目にしてて、本好きにどストレートに刺さるようである。本とヒューマンドラマって、そりゃあ間違いないでしょ。
ちなみに私は完全に未読である。本だけで人生の自由時間のほとんどを消費してしまっているので、マンガは年に1回ぐらいしか読まなかったりする。日本人なのに勿体ないことしてるかも。
23位
そろそろかなり作品が絞られてきた23位は11票を獲得。
なんと2作品のみ。
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『おいしいごはんが食べられますように』
『入居条件:隣に住んでる友人と必ず仲良くしてください』
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いやー、ほんとにホラーが多い。
以前紹介したけど平山夢明の『恐怖の構造』っていう新書で「世間が不安になる出来事や事件が起こるとホラーのブームが来る」って書いてあった。
で、ここ最近のホラーブームって新型コロナとかウクライナ侵攻あたりと時期が完全にリンクしてて、ホラー作家の読みが当たりすぎて驚いてしまった。『入居条件』に関しては未読なのでコメントはできず。
ただし、邪悪飯の方は大好きです。
もうね、このほっこりタイトルからはとてもじゃないけど想像できない腹黒な作品で、読み終えたときに私まで邪悪な笑みがこぼれちゃったもん。人間の悪いところを文学の力で引きずり出すの、知的な性悪さが最高に痛快。
良くも悪くも、食事への価値観に人間性って反映される。仕事に忙殺されて人間性レベルが下がってるときって、カスみたいなもん食べて、自分の堕落っぷりにマゾヒズムな快楽を感じちゃうし。そこまで消耗してる自分への誇らしさもあったりして。
どうか皆様におかれましては、美味しくて、丁寧なご飯を召し上がってください。
22位
12票獲得の22位はちょっと増えて7作品がランクイン。
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『アリアドネの声』
『ゲーテはすべてを言った』
『さみしい夜のページをめくれ』
『死んだ山田と教室』
『流浪の月』
『熟柿』
『未来図と蜘蛛の巣』
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こうやって何年もランキングを作っていると、ブームの波をかなり明確に感じる。
一気に人気が来て大絶賛されるような作品でも、あっという間に圏外になってしまう。
残酷な現実だが、新たな傑作が生み出され続けるこのご時世、作品の新陳代謝は避けようがない。時間の流れに逆らい続けられる作品や作家というのは、本当に極々わずかだ。
その点で凪良ゆうの無双っぷりは凄まじい。ずっと強い。ずっと新しい被害者を生み出し続けている。
派手な売れ方をしているが、実は彼女の紡ぐ物語というのは実はそこまで派手さは無いと思っている。食べやすい面白さで魅了するような作品ではなく、じっくりと腰を据えて向き合うととんでもなく濃厚な文章で血液がどろどろになるような体験が得られる。全然ポップじゃないのだ。
売れ方は派手なのに、ずっと売れ続ける。描写は派手じゃないのに、鮮やかな心持ちになれる。こんなん小説ヤクザでしょ。小説ヤクザと言えば凪良ゆう。これだけ覚えてって。
21位
13票獲得の21位は、2作品のみ!
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『プロジェクト・ヘイル・メアリー』
『檜垣澤家の炎上』
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『プロジェクト・ヘイル・メアリー』が映画化がする。予告編も公開されている。
もう何度でも言っておこう。
未読の方、またはストーリーを全く知らない方に伝えたい。
予告編を見るとこの作品の面白さの"肝"を著しく損なってしまう。
この物語は「何が起こっているのか」「何が起こるのか」を主人公と共に解き明かしていくことに大きな喜びと快感を感じる作りになっている。
なのでぜひとも予告編は一切観ないことを強くオススメする。一度しか味わえないあの興奮は生涯の宝物になるはずだから。
『檜垣澤家の炎上』は未読なんだけど、大絶賛の声はよく目にしていて、発売後から凄まじい勢いで口コミが広がっているのを感じている。800頁超えのべらぼうに楽しめるのエンタメ作品らしく、私も読むのを楽しみにしている。長い上に超面白いのなんて、大好きになるしかない。
20位
さてさて、ここからベスト20である。ベスト20とか書いておきながら30作品が出てくる。2025年の上半期を代表する熱い作品ばかりである。
どんなラインナップになるか。そして栄えある1位はどの作品か。予想しながら楽しんでいただきたい。
それでは行ってみよう。
まずは14票を獲得した20位の発表である。
ちょっと多めで5作品がランクイン。
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『恋とか愛とかやさしさなら』
私の上半期ベストに入れた作品。
これまで数え切れないほどの小説を読んできたけど、どうしても私は恋愛ものが好きになれない。
なのにこれは最高に、いや最悪に好きだった。刺さり方が心の急所すぎてずっと抜けない感覚である。こういう頁の向こうから殴ってくる作品大好き。
自分の醜い部分を引きずり出されて、目の前に見せつけられるような感じなのだが、狂わしく快感なのである。めちゃくちゃ嫌いな奴ばかり出てくるのに、その全員に共感してしまう。もうぐちゃぐちゃです。
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『骨を喰む真珠』
やたら書店で平積みされてると思ったら『をんごく』の方だったか。本当にホラー界隈に疎くて悲しい。もうちょっと素直な性格をしてたら楽しめたはずなんだがなぁ。
グロさと耽美さが絶妙なバランスでぐいぐいと読ませるホラーエンタメ。後半からどぎつさが拍車をかけて襲ってくるので、十分に覚悟して巻き込まれて。
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『宙わたる教室』
こちらに関しては、私の思いの丈を綴ったこちらのポストをご覧いただきたい。
感謝。
【読者による文学賞スピンオフ】
— 読者による文学賞スピンオフ(タナボタ) (@senzu_tanabota) 2025年5月15日
3冊目はこちら!素晴らしい読了だと思います。リプライいただけると大変嬉しいです
【推薦本読了03】
担当ひろたつさん @summer3919
『宙わたる教室』伊予原新 著… pic.twitter.com/Ya0pSYfgjE
~~~~
『傲慢と善良』
またしても私の上半期ベスト作品!いやー、なんかすみませんね。自分の話ばっかりしちゃって。
優しさの塊みたいな『かがみの孤城』を生み出した辻村深月が、今度は「人間が人間を選ぶとはどういうことか?」について、物凄い威力で足を踏み入れた怪作。
心情の描きっぷりが半端ではなく、読んだ人の多くが自省の深みにハマっていて面白い。他人が名作で致命傷を負ってるのって楽しいよね!
ちなみにとっても地味で堅実でハッピーな出会い&付き合いしか経験してない私には、完全に他人事であった。なんか動物園を見てるような感覚。みんな頑張れ。
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『堕天使拷問刑』
魔書。令和に見参。
読書好き界隈では長らくネタにされていた、中古で信じられない値段で売られていた飛鳥部勝則が待望の復活。
私は未読なんだけどカルト的な人気を博していたのはずっと知っていた。それでもまさかここまで人気に火が付くとは…。
書店での存在感が凄まじくて、思わず手にとってしまう装丁の魔力も最高。値段も凄いけど。
19位
パワフルな作品ばっかりで紹介しているこっちまでテンションが上ってきて困る。これを書いてる現在深夜2時。明日は7時から仕事だ。誰か代わりに寝てくれ。それか踏切で待ち合わせしようぜ。
さあ余計なこと書いてないで、記事の続きに移ろう。騎士になれないんだからせめて記事を書こうか。うーん、BUMPネタを挟まないと気が済まなくなってるの、もしかしてこれが加齢ですか?かみさまぼくはふるえてる。
それでは15票を獲得した19位。4作品。
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『生殖記』
『正欲』でとんでもない爆弾を投げて、読者を次々と仕留めた朝井リョウが放つ、新たなる問題作。
公式からしっかりネタバレを禁止されているので(Amazonのレビューは無法状態だけど…)どれだけの衝撃を味わえるのかは…、実際に体験して確かめてみましょう。
友人と装丁だけの話をするスペースをやったときに『生殖記』が出てて、これって題字がホログラム加工されてるおかげで、みんなが読了ポストで写真を投稿すると、それぞれ違う色合いになる。どれひとつとして同じ色にならない仕掛けになっていることに気づいて、みんなでゾワッとした。
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『君のクイズ』
これ、面白いです。
最初っから最後まで知的興奮と知的快楽に満たされてて、ひたすらに幸福な読書になっちゃったよ。クイズが流行ってからかなり経ってるけど、その技術の裏側が見られるので、好奇心までフォローしてくれる。
そもそもあらすじが素晴らしい。これだけで完璧に読むしかないやつになるでしょ。
クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか?
恐ろしいのがこの魅力的にもほどがある謎が、しっかりと論理的に解決するからね。
弛むところが一切なく、最後まで綺麗にかっちりと収まってる完成度も凄まじいし、マジで褒めどころしかない。
エンタメ小説を読んでると数年に1回ぐらい「これを超える作品はないな」と思うことがあるんだけど『君のクイズ』はまさにそれ。
よくぞこんな宝物みたいな物語を生み出せたもんだ。
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『崑崙奴』
『火蛾』でメフィスト賞を受賞して以来、24年間沈黙していた著者の新刊なのだが、これがまた独特の世界観と膨大な知識量と、抜群のリーダビリティで凄いことになっている。
こんだけ博識なのにストーリーテリングは巧み、でも異常なまでの寡作って、絶対に只者じゃない著者の謎っぷりからして気になるし、装丁から漂う独特の異物感も素晴らしい。書店で並んでるの見ると、瘴気が出てるもん。こいつから。
色んな知識が駆使されている作品に付きものの、読者を置いていってしまう展開は一切なくて、ストーリーに上手く組み込まれてて歴史や道教の知識が無くても問題なし。
唯一無二の読み味と中盤からの怒涛の展開を存分に楽しんで。
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『赤と青とエスキース』
優しさの魔術師こと青山美智子の最大ヒット作。
1枚のエスキースの変遷と、その周囲で生きる人たちのドラマを暖かく切り取った連絡短編集である。
読みやすくて、心に無駄にストレスを与えず、それでいてドラマ部分にはしっかりと体重が乗っていて楽しめるし、最後には笑顔で拍手を送りたくなるような展開力。とても現代に合った作品だと思う。えーっと確か本屋大賞で2位か。納得の結果でしょう。読書慣れしていない人にも広く受け入れられる感じがするなぁ。
それにしても青山美智子、常にハイクオリティの短編を生み出し続けてるんだけど、脳みそどうなってんのよ。イカれたミステリー作家のクオリティとスピード感なのよ。
私が知らんだけかもしれないけど、映画とかドラマの脚本とか書かせたら爆ヒットしそう。
18位
お次は16票を獲得した18位。
こちらは2作品のみ。そろそろ佳境です。
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『同志少女よ、敵を撃て』
デビュー作でいきなり本屋大賞を掻っ攫った快作のご登場である。それにしても『ブレイクショットの軌跡』…直木賞め!!
ロシアの愚かなリーダーのせいで読むときにノイズが入ってしまうのが悲しいけれど、作品に罪はないし、質に何の影響もない。戦争の中で抗い続けた少女たちの生き様と、命がたしかに刻みつけられた作品である。
かなり重めな作品なんだけど、だからこそ読み終えたとき大事なものを手渡されたような気持ちになる。
私たちはこれからもずっと愚かな行ないを繰り返してしまうだろう。だけどそのたびに悲しんだり、立ち上がったりしながら、少しずつ進んでいくしかないし、そうやってここまでの社会を作ってきたのである。
痛みは成長の糧になる。しなければならない。そんなことを思わせてくれた名作である。私もささやかながら頑張る。
それにしても、さっきの『赤と青とエスキース』もそうだけど、文庫化がランキングに思いっきり影響してるのが可視化されてて面白い。
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『パンドラブレイン』
ミステリー好き界隈で人気急上昇中の野心作。
孤島×密室の公式だけでもすでにミステリー好きの心は掴んでるのに、さらに「別人格」って。垂涎すぎる。ミステリー好きの変態どもは要素の掛け算を見るだけで絶頂に達するように躾けられてるからね。
いくら力を入れても外れない知恵の輪が、ちょっと違った角度から力を加えるだけで、すっ…と外れるような快感が味わえそうな予感。
ちなみに発行元の星海社はこのご時世にも関わらず、スピンにこだわっているのが最高である。絶対に原価圧迫で大変なはずなのに、こういうこだわりを見せられると応援したくなっちゃうよね。新潮社の天アンカットとか。愛してるぜ。
17位
17票を獲得した17位はこちら。
『月とアマリリス』
この存在感よ。美しすぎてゾッとするわ。
孤独に寄り添うドラマを描き続けてきた町田そのこの新境地。
北九州市の高蔵山で一部白骨化した遺体が見つかったことをきっかけに展開するミステリーなのだが、事件を取り巻く人間の境遇や心に向き合って描かれており、深い感動と思索をもたらしてくれる。
ミステリーがベースにはなっているものの、そこはさすがの町田そのこ。これもまた声なき声に寄り添うひとつの究極形だろう。こんなん泣かずに読めるかい。
読後に重い溜息が出るかもしれないけど、濃い感動と充足感を味わった証拠でしょう。
16位
18票を獲得の16位はこちら。
『国宝』
読書中毒者としては申し訳ないのだけど、映画の方を先に観てしまったため、未読である。でもたぶんだけど、映画の『国宝』の魅力と原作の『国宝』の魅力とか面白さはまったく別のものだと思う。だって、映画の方はあまりにも映像の力に全振りしすぎてるもん。
ちなみにありがたくも大バズリさせてもらった映画レビューはこちら。
映画『国宝』を観た。
— ひろたつ@読書中毒ブロガー (@summer3919) 2025年7月10日
映画から出られない。そんな作品だった。
観終わったあと、街中を歩いている間も、家に帰ってから晩御飯を食べている間も、現実感がなかった。ふわふわと足元が覚束なくて、周囲を見回しても薄皮が張ったように見えた。… pic.twitter.com/2TuM0ppaF9
表現する媒体が変われば、物語で伝える内容も変わって当然だし、なんならそうじゃなきゃダメだろう、と『国宝』を観て思った。
今まで私は原作をあまりにも重視&神聖化するがあまり、映像化には原作とまったく同じものを一切損なわずに取り込んでほしいと考えていた。
その考えを完全に改めた。映像で伝えられるもの、文章で伝えられるもの、それぞれ違う。コンテンツの長さによってもフォーカスする場所が変わるだろうし、語れる文脈の多さだって変わる。なので、映像と原作は別の物語だと認識するぐらいがちょうどいいのだろう。
ちなみに『国宝』は映画で3時間だけど、Audibleでは20時間超えである。まあそういうことだ。
15位
19票が入った15位は3作品がランクイン。
複数同時ランクインはこれにてラスト。
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『世界でいちばん透きとおった物語』
『2』の方が未読なのでどうやってカウントしたもんかと悩んだのだが、総数でカウント。皆さんの感想を見る限り、ちゃんと続編になってるっぽいからまあいいでしょう。
で、私の感想。
あっぱれ。
もうこれで十分でしょう。
ちなみに私はあとがきで触れられている作品ともちゃんと出会っているので、120%楽しめた幸せ者である。
皆さんも人生のどこかで偶然出会えることを願っている。あ、ヒントを出しておくとこのブログでも紹介したことがある。どの記事とかは絶対に教えないけど。
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『千年のフーダニット』
コールドスリープによって千年後の世界に向かった被験者たちだが、目覚めると1人が殺されていた…。イカれたスケール感で描かれるぶち抜けた特殊設定ミステリー降臨。
こちらも話題作なのに未読ですんませんっ!!
最近心を入れ替えて、古典とは言わないまでも名作を履修し始めているので、新刊をぼかすか読んでる時間がないんです!すべては労働が悪い!死ね!労働!!
ということで、あまりにも言葉遣いが悪いので私もコールドスリープします。電源切らないでね。
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『羊式型人間模擬機』
集計するまでまったく知らなかった作品。なにこのタイトル、なにこの装丁? やば。
男性が死の間際に「御羊」に変身する一族に仕える「わたくし」の物語。→え?
その肉を捌き血族に食べさせることを生業としている。→どういうこと?
皆さんの感想をかなり読み込んでみたけど、なんか皆さんあちらの世界にイカれt…間違った、行かれてしまったようで、掴みどころのない感想ばかりになっていた。それだけで作品の特殊さが伺える。ほんとになんなんだよ、これ。
14位
14位は20票を獲得。
『僕には鳥の言葉がわかる』
もしかして、今回のランキングで唯一の小説以外でのランクインかも!
ちなみに私もベスト10冊に入れさせてもらいました。シジュウカラ最高すぎた。狂ってる研究者こそ至高である。
作者のサービス精神の塊によって、とても読みやすいライトな読み味に仕上がっている。それでも含まれている魅力は本当に多岐に渡っていて、色んな読者のアンテナに引っかかる要素があると思う。
健気な鳥好きの苦労が報われる成功譚としても読めるし、知識欲が満たされる充足感もあるし、知らなかった事実によって世界が広がる感覚を得られたりすると思う。
ちなみに私の場合は、著者の前に立ちはだかった問題をどのように解決したのかという、「厄介な問題VS秀逸なアイデア」の戦いとして読んだ。
常人では及ばない発想が、明快な理屈で説明されるのが堪らないのである。「なにそのアイデア?! 」と驚愕する快感は、私の推理小説好きにも通ずるものがある。つまり『僕には鳥の言葉がわかる』は推理小説です。これは繰り返し世に訴えていきたい。
それにしても、学者の世界の誠実さは本当に素晴らしい。ちゃんと反論が来て、それに答えてこそ、ちゃんとした主張として認められる。陰謀論との最大の違いはここだよね。
13位
どんどん行こう!続いては21票を獲得した第13位!!
『方舟』
最高の悲鳴製造機です。
くれぐれもネタバレには注意で。
わたしゃもう、読み終えた皆さんの悲鳴が大好物でして…。あんな美味いもん、そうそうないよ。
12位
第12位は27票を獲得。
『アルプス席の母』
私は甲子園が嫌いである。私怨があるからだ。
非常にシンプルな因縁である。私は吹奏楽部だった×当時の私は野球に一切興味がなかった。どんな答えが出るかは、皆さんの計算結果に委ねたい。
ということで、自分の青春にしか興味がなく、応援とは無縁の人間だった私なのだが『アルプス席の母』は読んでしまった。甲子園は好きじゃないが、小説は好きだからだ。嫌いを好きで屈服させた形である。
結果どうだったか。
ボロ泣き。
ちょろ過ぎな読者である。あまりの単純さに自分自身で笑ってしまった。
正直、途中の監督との贈賄のやり取りとか最悪すぎてまったく受け入れられず「はあ???!!!」となったけど、子供たちの熱意も親の愛と揺れる心も、芯から血が通ってて登場人物たちに肩入れしまくってしまった。割り切れるもんばかりじゃないよね、社会も生き方も。
甲子園はまだ好きでも嫌いでもないけど、そこに一生懸命向かって走っている人たちのことは大好きです。演奏応援は行きたくないけど。
11位
惜しくもベスト10を逃した第11位は28票を獲得。
『成瀬シリーズ』
ごちゃごちゃ書くので、めんどい方は読み飛ばしてほしい。ちなみに、めんどいとは私のことではない。
私はシリーズものが苦手だ。
さっきから嫌いなものの話ばかりして恐縮なのだが(本当は全然縮んでなんかおらず、むしろ堂々と苦手を誇っているのだが、低姿勢な方が社会的メリットが得られると考慮して書いてるだけである)…って、なんの話だっけ?注釈を入れすぎて話を見失ってしまった。
そうそうシリーズものである。
自分でも幼いと感じるのだが、私は物語にある種の神性を感じている。
この世に自然と授けられたもの、もう少し違う表現をするなら、元々どこかにあったものを作者が見つけた出した、という気がしている。
冷静な部分ではこれが完全なる思い込みであることは理解している。しかし理性と感覚は一致するものではなく、どちらを優先させるかは自由である。
なので人気があった作品が突然シリーズになると「無理やり作られた」という印象になってしまい、どうしても自然とその創作を受け入れられなくなるのである。
例えとして適当なのか分からないのだが、スピンオフとか二次創作のようなイメージに近い。
『成瀬は天下を取りにいく』の大ファンである私は長らく『信じた~』を読めなかった。読む気がなかった。
でもあまりにも皆さんが素直に絶賛されているので、自分が仲間外れになったような気分になり堪らなくなって手に取った。一縷の希望を持って、どうか最高であってくれと願いながら『成瀬は信じた道をいく』を読んだ。100点だった。
ほんとごめん。100点だったわ。
それを伝えたいがためにずらずらと余計な文章を書いてしまった。
私に0点を付けてもらって全然構わない。でも成瀬は100点です。
これからも私の成瀬をよろしく。
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さあさあ、いらん文章ばかりで皆さんに無駄な時間を浪費させてしまったこの記事も遂に終わりを迎えた。
ここまで紹介してきた作品たちだってもちろん誰かのベストだったわけで、あえて区別する必要はないのかもしれない。票数なんていう下品な数字で作品の評価が分かるものでもない。売上という母数によって簡単に変わる指標だ。
でもその一方で、それだけたくさんの人たちの心に刻みつけられたという事実は動かしがたい。
人気作が不況極まりない出版業界を支えているのは事実だし、これからも豊かな作品を味わい続けるためには人気作は必須である。
ということで、順位を付ける暴力性や下品さを飲み込む一方で、少しでも出版業界に潤いをもたらすお手伝いをするつもりで、ベスト10を発表していこう。
それでは、2025年上半期の頂点に立つベスト10作品のお出ましである。
行ってみよう。
10位
まずは第10位から!!
29票獲得!!
青崎有吾!!
『地雷グリコ』
みんなが知っているような子供の遊びに、新たなルールを足して究極の頭脳戦にまで仕上げた最高のゲーム小説である。
痺れる読み合いに心理戦、駆け引きに、極上の伏線回収と、読者が悦ぶことを120%でやってくれるんだから、こっちとしてはひたすらに大喜びするしかないでしょ。青崎有吾、大優勝です。
後半に向かうにつれてゲームのルールが複雑になるので、私のような何となくで読み進めるタイプの読者だと「?」となりがちなのだが、ちゃんと読み返すと伏線の張り方が凄まじく、この作品を仕上げるまでにどれだけの労力がかかったかを想像するだけで面白くなってしまった。
ちなみに本屋大賞にまったく引っかからなくて怒っている方がいたが、2025年本屋大賞は2023年12月1日から2024年11月30日に刊行されたものなので、ぎりぎり期間外だったのである。
9位
続いては第9位!!!
30票獲得!!!
今村翔吾!!!
『イクサガミ』!!!!
アドレナリン。
8位
でっかいアドレナリンが出たこの勢いで、第8位!!
31票獲得!!!
逢坂冬馬!!!
『ブレイクショットの軌跡』!!!
完全に正解。
惜しくも直木賞受賞は逃したけど、そんなことはまったく問題ない超快作。
デビュー作でその筆力は疑いようがなかったけど、実はまだ私の中でラッキーパンチだったらどうしよう…という不安があった。
でも『ブレイクショットの軌跡』を読んで完全に確信した。この人、やばいわ。
ブレイクショットという架空の車種を軸に描かれる群像劇。
まさにビリヤードのブレイクショット(最初にバーンって散らせるやつ)のように、玉突きで物語が展開していく様は見事の一言。
群像劇って私が好きなジャンルなのでこれまでも色んな名作を読んできたけど、その中でも一番良かったかも。ちょっと読み終えた興奮がまだ心の中でくすぶってて、冷静な判断ができん。というか冷静に判断したくないかも。興奮で頭ぱっぱらぱーのままでいたい。大好きです。付き合ってください。
デビュー作も2作目も戦争を題材にしてたけど、現代ものでもちゃんと時代と人の心を切り取って、実感を伴なうような読書体験に仕立てあげちゃうんだから本物ですよ。逢坂冬馬。
このクオリティが何度も読めるんだから、寡作でも全然OK。むしろそのスタンスを保ってほしい。めちゃくちゃ好き。
濃厚で長い旅路。堪能させていただきました。
いやー、それにしても凄かった…。感想が吐き出し足らんわ。
7位
まだまだ行くぞ、第7位!!
35票!!
『爆弾』
『爆弾』の魅力を語ろうと思ったら非常に簡単である。
悪役が死ぬほど最悪。
でも、
その最悪さがクセになる。
これである。
『爆弾』の代名詞である悪役"スズキタゴサク"は、これまで数え切れないほどのミステリーを読んできた私の中でも1,2を争うクソ野郎である。(ちなみにもうひとりは『マリアビートル』の王子。最高。愛してる)
ストレス製造機のこの男、本当に何も良いところがない。作中でずっと最悪でずっと嫌なまま。ストレスを生み出すためだけに存在するような男だ。
余裕のない現代社会。少しでも癒やしを求めてるような現代人からすれば、なんでそんなやつが出てくる小説を読まなきゃならんのじゃ、という話である。
でも言わせてほしい。その最悪さがクセになるのだ。次の最悪が待ち遠しくて仕方なくなるのだ。
作中の人物たちも、読者も、すべてはスズキタゴサクの手の平の上。彼の術中にはまってもがき苦しむことになる。でもひたすらに面白い。まったく目が離せない。読まずにはいられなくなる。
フィクションらしく真っ当に倫理観を逸脱する悦びを与えてくれる作品である。
長い人生である。最悪な男に性癖を歪めてもらう経験に酔ってみてもいいんじゃないでしょうか。さっきから私は何を書いているのだ。
ちなみに読み終えたらちゃんとスカッとできるので、そこはご心配なく。
6位
ベスト10の折り返し、第6位!!!
36票獲得!!!
松下龍之介!!!
『一次元の挿し木』!!!!
今回のランキングで一番バズを生み出した作品。
魅力的すぎるあらすじだけでバズるなんて、どんだけ強い作品なのよ。
二百年前の人骨のDNAが
— 正和堂書店 (@SeiwadoBooks) 2025年3月22日
四年前に失踪した妹のものと一致
あらすじからしてすでに面白そうすぎる..🫢 pic.twitter.com/0QeJIwqbfb
19万いいね、1100万PVかい。桁違いすぎる。
このミステリーがすごい!で売れた作品ってこれまでもたくさんあったけど、ここまで話題になったのはないんじゃないだろうか。
もちろん話題になっただけじゃなくて中身も伴っているからこその第6位。
初っ端からかましてくる魅力的な謎が、どんどん膨らんでいき、手に汗握る展開からの、カタルシスたっぷりの結末まで一気に駆け抜けられる快作である。
こういうバズった作品の場合、普段読書をしない層まで届くから、新鮮な感想が見られるのがとても良い。素直に感動したり驚いたりしてくれてて、こっちまで嬉しくなる。
それに比べてミステリー慣れしてる奴らのなんと可愛くないこと。なんだよ、要素の掛け算だけで絶頂に達するって。
5位
さあさあ、あとは泣いても笑っても残り5作品だ!!
第5位!!!!
41票獲得!!!!
山口美桜!!!!
『禁忌の子』!!!!
リーダービリティ界のトップをひた走る『禁忌の子』が見事、第5位にランクイン。
こちらも魅力的すぎる謎が素晴らしいので、正直紹介うんぬんみたいな余計なことはせずに、あらすじを引用するだけで十分なんじゃないかと思う。
救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか。
医師と死体がまったく同じ顔。しかもそれが何の血縁関係もないと来たもんだ。
こういう抜群の謎があるミステリーにありがちなのが、アクロバティックすぎてファンタジーの領域に足を踏み入れたような解決パターンである。「確かにそれで解決できるかもしれないけど…やりすぎでは…?」となることがある。
でも『禁忌の子』の場合、ちゃんと論理的に解決されるから安心してほしい。この完成度は『君のクイズ』の通ずるところがある。
それにしても激務の医師でさらには小さいお子さんの育児の合間を縫って、よくもまあこんな上質な作品まで生み出せるもんだ。しかもプロモーション活動にも余念が無いしで凄すぎる。生き物としての馬力の差を痛感します。
4位
ラスト4!!
第4位はこれだ!!!
43票!!!!
村田沙耶香!!!!
『世界99』!!!!
もう帯からして危険な香りがぷんぷんする、確実な怪作。
こちらに関してはみんなの感想を含めて作品の一部な気がするので、特に印象的だった言葉を引用しておこう。
不気味なのに惹き込まれる。
心が健やかなときに読まないと無理
読み終わってからずっと胃もたれみたいな感じ
自律神経がバグる面白さ。
言葉が出ない。
読むのが怖い、でも読まずにはいられない。
私はこの貴重な自分時間を何を読んで消費してるんだ?
本当の自分なんていない。
大傑作。
…。
怖ぇーよ。
3位
遂にここまでやってきた…。
ポスト集計から記事起こしまで、一体どれだけの時間が経ったのか、もはやさっぱり分かりません。
怖い作品もあれば、紹介するだけで心躍るような素敵な作品あれば、面白さがまったく分からない『世界99』みたいな作品もあったりと、まるで旅をしているような時間でした。
しかしそんな長い旅路ももう終わり。残すところ3作品のみ。嬉しいような悲しいような。うん、めちゃくちゃ嘘。普通に終わって嬉しい。ひゃっほーい。
ということで、頂点も頂点、2025年前半を代表する3作品である。
まずは第3位!!!!
51票獲得!!!!
大胆すぎるタイトルといえばこれ!!
野崎まど!!!!
『小説』!!!!
強し!!
小説という名の小説なんて、文豪だってやらんよ。星野源が『ドラえもん』って楽曲を出したときにスタッフが腰抜かしたってエピソード聞いたことあるけど、完全にそれ。地球上でひとりしか座れない席に座った感がある。大げさか? そういえば題名ではないけど小説じゃなくて大説家と謳ってた御方がいらっしゃいましたね。
この記事を書いてる今現在読んでる途中なので詳しい紹介ができないのが惜しい。
そもそも野崎まど自体が初読みなので、その点も含めて近々語れたらいいと思っている。まずはこの世界に没頭したい。
作者の野崎まどは正体を一切明かしていないので、否応なしに作品自体と真正面から向き合うことになるので、この意味深なタイトルにしても、意味は自らで掴み取るしかない。
その上で読了した皆さんの感想を見る限り、小説を愛する者のために書かれた、小説を読む意味や答えを教えてくれるような作品に仕上がっているらしい。
もしそれが本当だったら野崎まど、偉業すぎるぞ。
ちなみに2025年本屋大賞でも3位だったので、このランキングがかなり正確に世間の評価を表してるか分かるでしょう。え、2位?なんのことですか????
2位
2025年上半期の本ベストランキング…堂々の準優勝!!
第2位!!!!!
52票獲得!!!!
1位じゃなくても荒れないでください先生!!
村山由佳!!!!
『PRIZE—プライズ—』!!!!
カイン先生許してください!!
2位だったら超栄誉だと思うのだが、この作品の場合だとどうしても手放しで喜べないというか、むしろ怒られそうな感覚になる。
人気や売上ではなく権威である直木賞が欲しくて欲しくて苦しむ作家、天羽カインの苦悩と、伴走する編集者の危うい情熱を描いた作品で、とにかく作品全体を通しての熱量が半端ではない。
本屋大賞や直木賞など、実在の賞の名前がバンバン出てくるし、それに対する作家の執着とか、編集者との歪な関係とか、リアルさと迫真さ、えげつなさが堪らん一品である。
個人的に最高だったのが、売上的には全然な直木賞の選考員に文章をボロクソに言われるシーンの地獄具合。地獄はこの作品において主成分である。
あとは天羽カインの文章がブラッシュアップされて、情景に鮮やかさが生まれる瞬間で、あれは鳥肌もんだったわ。
もしかしたら作家先生からしたら日常風景なのかもしれんけど、文章ひとつでシーンの彩りが変わるのが圧倒的な体験で、まんまと感動してしまった。
作家という業に触れて焼かれる体験をしたい方には超おすすめ。意地悪すぎるラストも大好物でした。
1位
それでは遂に遂に…ラストである。
2025年上半期ベストの頂点に立った作品をご紹介しよう。
57票獲得。
やっぱりこれでしょ。
阿部暁子!!!!
『カフネ』!!!!!
本屋大賞~~~~~。
もう本屋大賞の影響力を確かめるだけのランキングになってるかも。
凄いね、ここまで分かりやすく結果に反映されるもんかね。というかやっぱり本屋大賞が一般の方の購買行動に影響を与えている大きさが圧倒的なだけかもしらん。
溺愛する弟の死を受け入れられず悲嘆に暮れていた主人公が、家事代行サービス「カフネ」での活動と、弟の元恋人との関係によって再生していく物語である。
私は本屋大賞を獲る作品には、時代が求める要素が多分に含まれていると思っている。
『カフネ』において感じるのは、人への解像度が上がりすぎる苦しみである。
私たちはSNSを始め、あまりにも効率的に情報を得られるがあまりに、自らの知識によって"注意すべきこと"が増えすぎているのではないだろうか。
ルールではないけれど、それができていないと周りからバカにされたり、無神経なやつだと思われたり、古い価値観の人間だと認定されたりする。
ひとつひとつは小さなことだけれど、見渡すとそんな小さな"注意すべきこと"でびっちりと埋め尽くされた世界になっている。そんな息苦しさが当たり前になっている気がする。
もちろん誰かに嫌な思いはさせたくない。
だけど、嫌な思いをせずに生きていけるほど、世界は自分に都合よくできていない。いや、もしかしたらそんな理不尽さをみんなが理解しているからこそ、少しでも他人の理不尽にならないようにみんなが気をつけあっているのかもしれない。
自らの優しさで可動域を減らしているだけなのかも。
タイトルにある"カフネ"という言葉はポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」や「撫でたり、髪に指をからめて触れたり、気に掛けること」を意味する。
話の中身はとしてはけっこう激しい部分もあったりして、そこまで優しさ成分だらけではない。
しかし絡んだ髪に櫛を通すときに多少の痛みが伴うように、厳しさは心が癒えるために必要な時間である。
我々はもしかしたら少し痛みに恐れを抱きすぎているのかもしれない。
もうちょっとだけ他人を信頼したり、自分が痛みを乗り越えられると信じるべきなのかも。
『カフネ』を読んでそんなことを思った次第である。うーん、最後までとっても自分語りな記事になってしまった。許して。
ということで、なんだかしんみりしてしまったが、これにて記事を終了しよう。
改めて、2025年上半期の本ベストランキング、第1位は阿部暁子さんの『カフネ』でした。
おめでとうございますっ!!
以上。最後までお付き合いいただき感謝。
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※集計作業を頑張ったひろたつを労ってあげたい方はこちら。



