どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。
毎月恒例の月イチまとめ記事である。
先日面白いツイートを拝見した。
最近気になっていることがあるんですが、黙読している際に聞こえてくる声は一体誰の声なんですかね。一定数聞こえない人もいるみたいですが、自分の声とは少し違う気がします。台詞は登場人物の声を想像して補っている気もするので、地の文は自分の理想の声で補っているんでしょうか。不思議ですね。
— ペン (@booklog777) 2021年4月25日
これは考えたことなかった…!めっちゃ面白い。
小説を読むにも2つのタイプがいて、「文字を文字として読む人」と「文字を音声に変換して読む人」がいる。
私は思いっくそ後者のタイプで、思い起こしてみると小説じゃない本だとしても音声に変換している。例えば池上彰の本を読んでいたら、文章は彼の声で再生される。
なのでいちいち音声に変換される&喋り速度と変わらないので、時間の割に読める量が少なかったりする。そして、自分の読書量の少なさに若干しょぼくれたりしている。人生はこんなにも短いのに、なぜ読みたい本は読みきれないほどあるのか…!
どうか神よ、私に本を読む時間と、読みたいと思ったときにすぐに読み出す決断力と、面白い本だけを選び出す神通力と、一生読書して暮らせるだけの金銭と…
ということで、2021年4月に見つけた面白い本たちである。参考にしていただきたい。
百年法
フォロワーさんとかこのブログの読者の方から複数回オススメされていた本書。私は基本的に他人から勧められた作品は読まないようにしているので、読む気はさらさら無かったのだけど、あまりにも繰り返し勧められるから、我慢できずに読んじゃったよ。
そしたらさ…
これ…弩ツボ。
※弩級にツボにハマるの意
やべえ、やっぱり普段からこうやって自分が気に入った本を紹介し続けてるから、もう私の性癖が完全にバレてる。公開されてるよ、ネットの大海に。私の心の恥部が。性感帯が。
ということで、これからは皆さんから勧められた本は大人しく読もうと思います。だって、こんなすんげえ作品と出会えるんだから。もうちょっと私が素直じゃなかったら、この面白さを体験できずに死ぬところだったんだから。あー恐ろしや。
連続殺人鬼カエル男
気合入ってんなぁ。
読者にウケることに命を懸けている作家、中山七里が「やれることは全部やった」と豪語する『連続殺人鬼カエル男』である。
ポップなタイトルで侮ることなかれ、意外と中身は社会派強めの、ゴリゴリと読ませる作品だ。リーダビリティをかなり意識したそうで、その心意気や良し。
こういう「新人作家が、持てるすべてを注ぎ込んだ作品」って好きよ。推理小説への愛と創作への執念のラードって感じで。高カロリーなエンタメ作品に仕上がっている。
それにしてもド下品なタイトルですこと。
四畳半タイムマシンブルース
モリミー、愛してるぞ!!
知る人ぞ知る超名作映画『サマータイムマシンブルース』を大胆にオマージュした、モリミー節全開の荒唐無稽100%エンタメ小説である。
名作映画の構成を遠慮なく拝借しているので、プロットはほぼ完璧。そこにモリミーの筆が乗っかっちゃうんだから、そりゃ面白くなって当然。「こういうのが読みたかった!」と膝を打ちすぎて腫れ上がるぐらいだ。それはさすがに嘘だ。でもめっちゃ好き。
私のような森見登美彦重課金者からライト層まで広くオススメできる名作だろう。
それにしても、モリミーが描く黒髪女子の可愛さたるや…。中村佑介氏のイラストと相まって致死レベルである。またひとつ新たな死因がこの世に生まれたと言って差し支えないだろう。
我々は、みな孤独である
探偵にもたらされた、「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」という意味不明極まりない依頼。探偵が真相を追っていく内に、さらに意味不明な物語と加速していく怪作である。こうゆう挑戦的な作品、大好き。
圧倒的リーダビリティで読者を連れ去る名人、貴志祐介。今作もその筆力(ふでぢから)は遺憾なく発揮されており、本の中に顔が埋まるぐらいのめり込んでしまった。やっぱり貴志祐介は最高だぜ…。さすが毛根と引き換えに小説の才能を手に入れた男は違うね。同じ男として尊敬しますわ。
以上。来月もお楽しみに。