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【月イチまとめ】2021年12月に見つけた面白い本

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どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

毎月恒例の月イチまとめ記事である。

 

年末である。年末といえば師走である。となると、貧乏暇なしを地で行く私も死ぬほど忙しい。多忙と理不尽さと己の低能っぷりに文句を言いながらも「仕事があるだけ幸せだろう?」と自分に言い聞かせながらなんとか呪詛を飲み込んでいる次第だ。くそったれ。

日々にそれだけ余裕がないと何が辛いって、やはり本を読む時間が確保できないことだ。さらに言うなら、確保できても精神が休まっていないせいで、なかなか作品に没頭できない。読んでる最中に子供が袖を引っ張ってくるし、『うっせえわ』の大合唱が始まるし、こうやってタイピングしている横では「ウ○チでたよー!!!」という叫びがこだましている。くそったれ。いやまあ、これはいいか。

 

そんな感じで常に余裕のない毎日を過ごしている。ただ、私の職場は忙しい時期とそうでない時期の差が激しいので、こんなのはあと少しの辛抱である。せいぜい本を買うためのお金を貯めようではないか。

 

 

そうそう、有名な書評家の方がTwitterで暴言を吐いて話題になっていた。

せっかくなので私の意見も書いておこう。

 

かの書評家の方の言い分としては、最近のツールを使ったような一過性のブームで本が売れても何の意味もない、ということらしい。

これは、

真の文化として根付いていないことが問題としているのか、

それともツールに文句を付けているのだろうか。

その辺りは明確に言及されていないようなので、勝手に想像で補うが、きっと後者なのだろう。

 

売れ方、伝わり方に文句を付けたくなる感覚というのは、私がオッサンになったからなのか分かる部分がある。TikTokで売れること自体には何の感想も持たないが、美しくはあってほしいな、と思う。

例えば、作者が炎上騒ぎをあえて起こしまくって有名になり、付随して作品も売れる、みたいなのはクソだと思う。

だがこれは完全に私の美的感覚によるものだ。炎上したとしても、法の範囲内であれば何も問題ない。

 

人は美的感覚から逃れることはできない。大げさな話にすると、きっと生存本能に近いものなのだと思う。美しさを基準にしたくなってしまうのだ。

その書評家の方は、きっと小説を愛している。

愛しているがゆえに、自分の美的感覚が色濃くその判断に影響を及ぼす。美的感覚から外れた売れ方は許容できなくなる。

 

誰にだって苦手な人間がいるだろう。苦手な見た目とかもあると思う。性癖も似たようなものだ。理解できない性癖は気持ち悪いが、自分の性癖は正義だ。この感覚は否定されるものではない。

 

だから例の発言に対して怒りを覚える前に皆さんには、「あなたはそういう性癖なんですね」と思ってもらいたい。大体の不愉快さはこれで許容できる。仕方ないじゃん。性癖なんて自分で変えられるもんじゃないし。

 

 

ということで、2021年を締めくくる面白い本たちの紹介である。

 

参考にしていただきたい。 

 

 

仮面

 

相変わらず最悪な人物を生み出すのがお上手ですこと。

社会的な理由だったり、人間関係だったり、人生を円滑にするために誰しもが身に付ける「仮面」を主題に展開される邪悪なミステリー作品。

それにしても、読み終えてからこの表紙見るとめちゃくちゃ最悪だな。

 

 

未来の地図帳

 

少子化&人口減少が進んだ未来の日本について記した絶望シリーズの第3弾である。仕方ないんだろうけど、よくもまあこれだけ悪い情報ばかり提供できるもんだ。

今回は各自治体をピックアップして、人口がどう変化していくかが語られている。全国の情報をまんべんなく網羅しているので、誰しもに役立つ本だろう。

相変わらず最悪な話ばかりだけど、目を背けた所で何も良いことはないので今後の身の振り方の参考にします。

  

 

世界一の動物写真

 

これ最高!!

可愛かったり凄かったり笑えたり、ときには残酷だったり。色とりどりの感情を味わえる写真集。

合わせて写真の構図に関する話もたっぷり載っていて、これがさらに最高だった。蘊蓄があると写真の解像度が上がってより楽しめるのが良い。

前から思ってたけど、写真ってのは俳句と似てる。ルールが制限させているからこそ生まれる凄みがある。

動画みたいに動きを伝えることも、音を聞かせることもできない。静止画という限られた情報の中に、テクニックやバランス、アイデアを詰め込んで、枠を超えるような感動を与えることができる。さらに写真が好きになりました。

 

 

しかけのあるブックデザイン

 

愛は見えない。だけどこれは見える。見えるぞ…本好きの濃厚な愛が。

 

出版業界がめちゃくちゃ元気だった頃の作品が多くて、実際私が読書にのめり込み、本を収集品として愛でるようになったのもこれらの作品が出ていた頃だ。

作品をより良くするために練られたデザインと、想像を超えるアイデアの融合、そして確かな愛が詰まった、本好きのために作られた本である。

最高すぎて毎年新刊を読みたいぐらいだけど、昨今の出版不況を見るにもう出ることはないだろう。いい時代だったなぁ。

 

 

以上。来月もお楽しみに。