どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。
毎月恒例の月イチまとめ記事である。
先日、出版社に務めていた友人から聞いたのだが、小説での売上なんて、たかが知れてるらしい。つまりほとんど売れてないし、出版社も小説の売上になんて期待していないと。
動画コンテンツ全盛期のこの時代、本好きなんて絶滅危惧種になって当然である。それでも自分たちの癖を変えられない、人生不器用さんたち、それが本好きの正体である。
そして私はそんな不器用な皆さんのことが愛おしくて仕方ない。もちろん私もその一員である。
これからどんどん出版業界は先細りしていくだろう。でも、せめて本を愛する私のような人間が、少しでも業界に貢献して、延命の一助になれればと願ってやまないのである。
ということで、読書中毒ブロガーが、一ヶ月かけて見つけてきた面白い本たちである。参考にしてもらいたい。
では行ってみよう。
将棋の子
読み始めた瞬間、「これは自分にとって特別な本になるな」そう確信した。
長らく将棋会館にて、奨励会を見守ってきた著者だからこそ書けた、プロの棋士になれなかった天才たちの物語。
40平方cmにも満たない世界に、人生のすべてを注ぎ込み、それでも手が届かなかった。そんな彼らの生き様は、涙なしには読めない。
“将棋は何も奪わない。与えるだけだ”
作中で語られるこの言葉の深さを、ぜひ体験してもらいたい。
やせれば美人
どうしても奥様を痩せさせたい旦那と、何がなんでも痩せたくない奥様との戦いを記録したエッセイ。一行目から笑えるから凄い本である。
様々なダイエット方法を探して、理論立てて説得しても、次々と繰り出される奥さまの謎理論や屁理屈には、不思議な説得力があり、読んでるこっちまで混乱してくる。
個人的には、「測るだけで痩せる計測ダイエット」のシーンで、ウエストの概念に疑問を持つ所と、
「ダイエットは減らす行為なのに、なんで日々の生活に運動を足さなきゃいけないの?それじゃプラスマイナスゼロじゃない」
という謎理論が大好き。
潔白
やべーの見つけた。超面白い!
30年前に起きた母子殺害事件。犯人である男は死刑に処された。
しかし犯人の娘は、父の無実を信じ、冤罪を晴らすため孤独な戦いを始める。
一方で、司法の威信を背負う検察は、全力で娘の再審を潰しにかかる。
勝つのは、国か、個人か。そして真実はどちらに。
圧倒的なリアリティと頭脳戦に息を呑む、最高の法廷ミステリー。
東京貧困女子。
どう…言葉にしていいのか…。
あまりの凄惨さに言葉を失ってしまった。
それなりに日本の現状には憂慮してて、理解しているつもりだったけれど、こうやって一つ一つ具体的なケースを知ると、自分なんて何も知らなかったと思わされる。そして日本は本当に崖っぷちで、すでに崖から落下している人が何人もいる のだと思い知らされた。
ただただ絶望感に打ちのめされたけど、苦しんでる彼女たちのことを知れた、それだけでも読んだ価値が十分にある一冊だと思う。それにしても、日本よ…これからどうなる…。
以上。参考にしてください。