どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。
毎月恒例の月イチまとめ記事である。
先月の記事でも書いたが、とにかく本業が忙しい。忙しすぎて本を読む時間がない。短い時間を読書にあてても、なかなか入り込めない。心に余裕がないと、楽しいと感じることさえ難しくなるものだ。楽しくなければさらに余裕がなくなる悪循環。かくも人の心とは壊れやすく設計されているものだなぁ。みつを。
とは言うものの、私が現世を生きる理由は今のところ「面白い本と出会うこと」であり、読書を蔑ろにし続けることはあまりにも難しい。職場での信用とか、家族との触れ合いとか、Twitterとか、色んなものを犠牲しつつなんとか読書の時間を確保していた。あぁ、人生とはかくも多くの犠牲の上にしか成り立たないものであるか。
ということで、2020年12月に見つけた面白い本たちである。参考にしてもらいたい。
はい、泳げません
あー、おもしろ。こういう出会いがあるから読書は止められないのよ。
考えすぎるノンフィクション作家、高橋秀実による、どうしようもない水泳ノンフィクションである。
水泳について書かれているにも関わらず、なぜか清々しさは皆無。水泳に対して斜に構え続けるオッサンが苦悩する様子が、ひたすら描写される。
なのだがこれがめちゃくちゃ面白い。
「なんでそんな些細なことにいちいち悩むの?」と言いたくなるようなことの連続で、「バカだなぁ、この人」とニヤニヤしながら読んでしまう。考えすぎる人っていいよね。
私が主催しているオンライン読書会にて、友人のいけさん(@1ke_c_han)から教えてもらった作品である。この出会いをもたらしていただたいことに感謝。
未来の年表2
最高のディストピア小説です。鬱になりたいときに、うってつけの作品。ぜひ。
というのは嘘で、少子高齢化が進んだ日本でどんなことが起きるかが、超具体的に書かれた本である。これがフィクションだったらどれだけ良かったことか…。
我々一般市民にできることはほとんどなくて、今を大切に生きることと、あっさり死ぬ覚悟を持っておくことぐらいじゃないだろうか。
わざわざ不快な思いをしたくなければ読む必要はないけれど、知っておくべき知識が詰まった本である。
犯人に告ぐ3
邦ミステリー屈指の名台詞を生み出した第一作目は、ベストセラーとなり、映画化もされた。それから14年。面白さをそのままに遂に三作目である。
雫井脩介はミステリーと人間ドラマを高次元で両立できる稀有な作家で、今作でもその手腕を遺憾なく発揮している。ほんと上手すぎて困る…。
『犯人に告ぐ』シリーズは、主人公の巻島のカッコ良さに惚れるのも醍醐味のひとつなんだけど、今作の“あれ”は何度も何度も繰り返して読んじゃうほどなので、覚悟しておいてほしい。
銀河英雄伝説
2020年最高の出会いと言っても過言ではないだろう。クソほど売れてるからという理由だけで今まで敬遠してきてすいませんでした…っ!
シリーズ全10巻中、今のところ5巻まで読破しているのだが、なんだこれ。ずっと面白い。ずっと先が気になる。
冒頭で仕事の忙しさについて愚痴みたいなことを書いてたけど、そんな忙しい最中でも頭の片隅には常に『銀英伝』の登場人物たちが存在してて、寝れば夢の中に当然のように登場してくるし、あの最高の世界観からずっと抜けられないでいる。
あと残り半分。読み終わりたくないけれど、読みたくて仕方ない。そんな葛藤で苦しんでいる。
以上。また来月をお楽しみに。