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【月イチまとめ】2019年3月に見つけた面白い本

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どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

相も変わらず読書に明け暮れる日々なのだが、たまにフォロワーさんから聞かれることがある。「どうやって読書の時間を確保してるんですか?」と。

たしかに言われみればそうだ。私は日中、週五で会社勤めをし、部下100人超を相手にしながら、余裕で毎日残業している。能力値も低いので(も、ってなんだ。あと低いのは品位か)仕事は遅く帰るのも遅い。

家に帰れば帰ったで、ほとんど猿みたいな子供が3人いて、さらには完全に鬼の奥様が存在する。やることだらけだ。

 

でも私は本を読む。色んなものに時間を圧迫されながらも本を読む。これはもう完全に読書中毒だと胸を張って言えるんじゃないだろうか。胸を張る必要はないかもしれんが。

 

さて、ということで毎月恒例の月イチまとめ記事である。

全然人材的に貴重じゃない私の貴重な時間を削って見つけた面白い本たちである。少しでも皆さんの読書ライフを彩ることができたら、こんなに恨めしいことはない。

 

では行ってみよう。

 

 

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A3

 

 

「本当に伝えたい。だから無料で公開する」

異端の映画監督にして作家、森達也。彼の渾身のドキュメンタリーといえばオウム真理教を内側から映し出した『A』である。その続編にして、総まとめとして君臨するのがこちらの『A3』である。

オウムの教祖である麻原彰晃に焦点を絞って、他では類を見ない取材を敢行している。スキャンダルやエンタメを求めた取材ではなくて、真摯に、世紀の極悪人はいかにして生まれたのか、なぜあんな凶行に及んだのか、どうやって狂っていったのか、を追い求めている。

しかし調べれば調べるほど見えてくるのは、麻原の異常性ではなく、歪んだメディアと司法の姿。

そして、まどろっこしい真実よりも、分かりやすい断罪を求める群衆の姿だった。

章を読み進めるたびに、重い吐息が出るはずだ。自分たちの愚かさを見せつけられるような体験をするだろう。麻原を見るつもりが、まさか自分たちの醜さを目の当たりにするとは…。

我々の目を開けようと必死になる作者の、切実な思いが伝わる一冊である。


ちなみに、少しでも真実を伝えたい森達也の意思によって、noteにて無料公開されている。

 

無料公開ページはこちら

 

 

言ってはいけない

 

 

 

絶対にタイトル負けしてると思ってたのに…。

こんな「かましてやんぜ」感満載のタイトルだったから期待していなかったのだが、意外や意外。めっちゃ面白いじゃないですか。

「黒人のIQは低い」とか「知能の高い人間が知能の低い人間から搾取してる」とか「心拍数で犯罪者になりやすいかどうか分かる」とか、けっこうキツめなことが、ちゃんとした研究結果と共に述べられている。

研究結果というエビデンスは提示されているものの、状況証拠みたいなもんなので、完全に鵜呑みにするのはどうかと思うが、知識欲が刺激されるのは間違いないでしょう…。

さすが橘先生。大衆の欲しがるポイントをよくご存知で。

 

 

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このままだと日本に未来はないよね

 

 

やっぱりひろゆきの話はおもしれーや。なんか悔しいけど。

最近は自分ではまったく書かずに、編集者がひろゆきのおしゃべりをまとめるタイプで本を出しまくっているのだが、これが面白いんだから困る。(しかも一気読みしちゃうぐらいサクサク読める)

すべてはひろゆきの観察力と分析力によるもの。頭が良いって、それだけでお金になるのね。

これからの日本が迎える絶望について、こちらが嫌になるぐらい次々と提示して、絶望感でボッコボコにされます。絶望感でリンチとか悪魔の所業。でも事実だからどうにもならん。ただただくらうだけです。

サクッと絶望したい方はぜひ。

 

 

ヒートアイランド

 

 

垣根涼介がただただすごい。

もうね、叫び出したいほど面白い作品。街なかで「おもしれー!!」と叫んでいる人がいたら、確実に私なのでもし見かけたら関わり合いにならないうちに逃げてほしい。家まで付いていくから。

 

名作『ワイルド・ソウル』のインパクトが強すぎる垣根涼介だが、実はまだまだ超面白い作品が隠れていた。すいません、勝手に一発屋だと思っていました…。

『ワイルド・ソウル』と同様に主人公が悪役側なのだが、これがもうめっちゃ爽快!絶対に好きになるでしょ、こんなやつら。悪役に感情移入する背徳感よ…。

練られまくった予測不可能なプロットに、スピード感溢れる文体、爽やかな結末。非の打ち所がなさすぎて笑えるわ。

文句なしに最高のエンタメ小説です。

 

 

獣の奏者

 

 

 

最強ファンタジーの決定版。

 

これは…完全にやられた…。面白すぎる…。

オッサンになったせいか最近ファンタジー作品になかなかハマれなかったのだが、これは完全に食らってしまった。睡眠時間削って読み漁ったぞ、このやろう。

児童作品に位置づけられているが、むしろ大人が読んで楽しむ作品だと思っている。

世界にはハリー・ポッターがあるかもしれんが、日本には『獣の奏者』があると言ってやりたい。こんな上質なファンタジーを生み出しちまった上橋菜穂子に拍手。

 

 

以上。参考にされたし。

 

 

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