どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。
大好きなひろゆきの新刊が発売されたので、速攻で読んでやった。
相変わらずサクサク読める内容だったのだが、ひとつ大きな問題点がある。それは…
絶望感が半端ない
ということである。
いやー、日本に未来がなくてヤバイのは分かってるつもりだったけど、ひろゆきの分かりやすい語り口のせいで、より絶望感が明確になったわ。
なのでこの本を「あー、ひろゆきの新刊じゃん。ちょっと読んでみよ」ぐらいの気軽な気持ちで手にすると、非常に後悔するかもしれない。
だがだ。
その後悔はこれからの日本の姿を知らなかった己の無知さが生み出したものである。
知らないまま未来を迎えて「聞いてなかったよ!」と後悔するよりは、今のうちに残酷な未来を見て覚悟を決めておいたほうが、遥かに希望が持てるはずだ。
内容紹介
オワコン日本で“おいしく”生きるための未来予測&幸福論。未来は自分でつくれば、ハズレない!!
もう日本人のほとんどの方がご存知だろうが、ひろゆきはめちゃくちゃ頭がいい。
その頭の良さをフル活用して、未来の日本の絶望感を超具体的に分かりやすく語っているのが本書である。
一応最後の章を使って対応策を書いてくれてはいるが、結構突飛というか、劇的な内容なので、日本の変化を嫌う体質的に「きっと政治家もやりたがらないだろうし、多くの人は受け入れてくれないんだろうなぁ」という諦めを感じてしまった。
あくまでもひろゆきは、「こういう条件なのであれば、こういう解が存在するよね」と言っているだけなので、ひろゆきが旗振り役になるつもりもないし、やる人がいるとも思っていないフシがある。
絶望感の乱れ打ち
記事の冒頭から「絶望」と繰り返しているが、本書を読んでいると本当に日本の未来には絶望しかないとよく分かる。
人というのは不思議なもので、不幸の真っ只中にいるよりも、不幸になる予感がしたり、不幸になることが分かったりするときが一番気分が落ち込む。
だからこういう「絶望の未来具体的に語る本」を読むと、否応なく気分が落ち込んでいく。
目次を軽く眺めていたので、あとの方でひろゆき流の未来の解決策が出てくると知っていたが、読んでも読んでも暗い話のオンパレードで、いつになっても明るい話題が出てこない。
で、やっと最後の章になったと思ったら、ほんのちょっとだけ。それまでの絶望感の量と比べたら全然足りてない。ひろゆき!もっと明るい話題を!ってなる。
一冊の中で絶望感の比率がおかしい。そんな本である。
ただまあ、結局はそれが日本の現状を物語ってるってことなのだろう。
ひろゆきぐらい優秀な頭脳を持ってしても解決策が本当に見つからない。それがこれからの日本なのだ。
みんなが幸せになるのは、もうムリ
暗い未来ばかりが語られる本書だが、あの血も涙もないひろゆきでさえ「こんな予想、外れてほしい」と語ってしまうぐらい救いようがない。
政治的に手を打つにしても、もう手遅れなのだ。
ある程度進行を遅らせるとか、一部の人だけを救うみたいなのは可能かもしれないが、みんなを幸せにするのはもちろん、みんなを助けることだってムリだ。そんな体力は未来の日本にはない。
とにかく個人でどうにかしないといけない。だって国がなんとかしてくれないんだから。
文句を言ってなんとかしてくれるのは、子供のうちだけだ。
面倒を見てくれる人、もっと言えば、面倒を見る余裕がある人がいる場合だけである。文句を言えるだけ今は幸せなのである。きっと多くの人がその幸せを実感していないだろうけど。
未来を見据えて
これから先は、ほとんどの人が少しずつ貧しくなって、疲弊していく社会になる。
これまではみんなでみんな助ける社会が形成されていたが、それもいつまで続くか分からない。でもいつか崩壊するのは間違いないだろう。だって、支えるだけの余裕がある人が少なくなるのだから。
となると、やれることは2つだけである。非常にシンプルだ。
①他人に頼らず、自分で稼げる力を身につける
自分でお金を稼げず、会社に庇護してもらっているような人だと、社会に放り出されたときに何をしたらいいか分からないだろう。
これまでだったら、そんな人を支えるシステムがあったから救われただろうが、未来の日本では支えてくれる余裕がない。
それに当然、多くの企業は縮小していく。今のように従業員を抱えることは不可能になるだろう。
なので自分で稼げる力を持っているかどうか。
これが未来のお金に直結するのである。
②自分で自分をコントロールして幸福になれるようにする
もうひとつは、お金やモノといった価値観から脱すること。
お金やモノによって幸福感や充足感を得る人は多いだろうが、縮小していく日本にはお金もモノも減っていく。一昔前は誇っていた技術力も、世界から遅れる一方になる。
そうなると、これまでの幸福の価値観で居続けると、一生不幸なままでいることになる。社会にあなたの幸福の元となるものが足りないのだから当然である。
そんなときに、日頃の小さな幸せを見つけたり、好きなものを見つけたり、没頭する力を身に着けておけば、旧時代の価値観に苦しめられることはない。
①で真っ先にお金の話をしたが、実際にはこちらの方が大事なスキルだろう。
というか、常に人生を幸福にするのは他人やモノではなく、自分である。多くの人が、そこにいち早く気づいた方がいいだろう。
…なんてことを書きつつも、「絶望的な状況になる前に、危機感で国が一気に良い方向に変わったりしないかなぁ」とちょっとだけ思ったりしている。
以上。