どうも、ご機嫌うるわしゅう。読者の皆々様と、たまたまこのブログに辿り着いた暇人の方。
毎月恒例の月イチまとめ企画で、今回は2018年12月である。
私事だが、12月は本業が超絶繁忙期で、1年の中で一番本を読む時間がなくなる時期である。
なのでこれまでに比べると分母が小さい。読んだ本の冊数が少ない。しかし、それでも質は保証しよう。
理由がある。
忙しい時期につまらない本なんぞ私は読みたくない。ただでさえ心がささくれだってしまう時期なのに、さらに追い打ちをかけるようなM気質ではない。
だからあえて12月に合わせて確実に面白そうな本を取って置いた。
というとこで、今回もこれまで通り自信を持ってオススメできる作品ばかりである。
ぜひ参考にしてもらいたい。
では行ってみよう。
あと少し、もう少し
陸上部の名物顧問が異動となり、代わりにやってきたのは頼りない美術教師。部長の桝井は、中学最後の駅伝大会に向けてメンバーを募り練習をはじめるが…。元いじめられっ子の設楽、不良の大田、頼みを断れないジロー、プライドの高い渡部、後輩の俊介。寄せ集めの6人は県大会出場を目指して、襷をつなぐ。あと少し、もう少し、みんなと走りたい。涙が止まらない、傑作青春小説。
中学生+駅伝+青春=最高。この図式が間違いないことは、誰の目にも明らかでしょう。
いやー、オッサンになったせいか、本当にこういう作品が胸に来るぜ!ちきしょうっ。
駅伝になぞらえて、6人の生徒の物語が順番につながっていく作品。これが響かない人はいない、と断言できる。
超オススメ。
ホワイトラビット
仙台で人質立てこもり事件が発生。SITが交渉を始めるが―。伊坂作品初心者から上級者まで、没頭度MAX!書き下ろしミステリー。
立てこもり事件と伊坂幸太郎の相性の良さと言ったら、もう…!
期待通りの面白さを維持するのって、実はかなり難しいのだが、最近の伊坂は本当に“自由自在”というレベルで面白い作品しか書かない。やはりバケモンですわ。
やたらと読者に干渉してくる地の文に、一風変わった立てこもり事件、大人気キャラの黒沢が大活躍と、美味しそうな作品の匂いがプンプンしてくる。伊坂マジックを食らうがいい。
犯人に告ぐ2
神奈川県警がその威信を懸けて解決に導いた「バッドマン事件」から半年、特別捜査官の巻島史彦は、刑事特別捜査隊を指揮し、特殊詐欺集団の摘発に乗り出していた。そんな中、振り込め詐欺グループに属していた砂山知樹は、指南役の天才詐欺師・淡路からこれまで日本の犯罪史上に類を見ない新たな誘拐計画を持ちかけられる。標的は横浜の老舗洋菓子メーカー“ミナト堂”。その“ミナト堂”と知樹には浅からぬ因縁があった―。2004年のミステリーランキングで軒並み第1位を獲得した警察小説の傑作、待望のシリーズ第二弾!
雫井脩介が生み出すドラマに、みんなヤラれろ。
2004年に発表されて、当時のミステリー界を席巻した名作『犯人に告ぐ』の続編である。
綿密な取材と練られたプロットによって作り上げられており、面白さも完成度も相当レベル高し。「続編はちょっとなぁ…」と敬遠してたけど、完全に誤解してました。
こんなに面白いのに、タイトルがクソダサいせいで、なかなか素直にオススメできない悲しい作品である。
すばらしい日々
どん底で希望をつかめる24のばななマジック。震災、放射能、両親の死―つらい日々の中で見えてきた、幸せになるヒント。
初よしもとばなな作品は、すばらしい出会いになった。
素晴らしい日々、と聞くと大仰なイメージを持ってしまいがちだが、この作品で綴られる日々は、本当にささやか。
そんなささやかな日々を、よしもと氏の類まれなる筆力と常人離れした感性によって描き出すと、今までに感じたことがないような感動を覚える。
この世界に対する印象を塗り替えられるような一冊である。
簡単に言うと「すげえ本」です。
ボールのようなことば
みんなもっと糸井重里に熱狂しろ。
1998年から毎日更新されている「ほぼ日刊イトイ新聞」。その中から厳選された珠玉の言葉たちをまとめたのが本書。
日常に新たな気付きや視点をもたらす切れ味鋭い言葉から、じんわりと染み込むような温かい言葉まで、言葉の美味しさがこれでもかと詰め込まれている。
松本大洋の味わい深いイラストも最高。
以上。参考にされたし。
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