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【月イチまとめ】2019年8月に見つけた面白い本

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どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

毎月恒例の面白本紹介記事である。

 

継続してこの月イチ企画の記事を書いているのだが、実は私のツボに本当に刺さった作品というのは紹介していなかったりする。あくまでも「自分のブログの読者さんがたに刺さりそうな作品」を厳選しているのである。なので、私が気に入った本当に本当に面白いと思った本は、私だけの秘密だったりする。うっしっし。

とはいえ、今回紹介する作品たちもガツンと来る名作ばかりである。自信を持ってオススメしよう。

私は常々「頭を柔らかくしていたい」「価値観を広げ続けたい」と願っており、このブログでオススメする本たちは、そういった側面が強めのラインナップになっている。 

世の中には諍いや、差別や、いじめだったりと、どうしようもないことばかりであふれているのだが、「柔軟であること」「価値観を広げること」、この2つができるようになるだけで、劇的に世界は良くなると私は確信していたりする。別にそんな偉そうに語るほどのこともでにないけれど。

 

では行ってみよう。

 

 

顔ニモマケズ

 

 

「今」を生きる私たちが、絶対に読んでおくべき、生き方の教科書。

「夢をかなえるゾウ」「人生はニャンとかなる! 」「スパルタ婚活塾」などの著者・水野敬也は、
思春期のころ、醜形恐怖という外見への執着に悩んだ経験があります。
それ以来、外見へのこだわりや劣等感は幸福を大きく左右する問題だと感じており、
「見た目問題」に興味を持つようになりました。

そして、NPO法人マイフェイス・マイスタイルの協力のもと、
見た目に傷やアザなどの症状を持つ「見た目問題」当事者の方たちと会話を重ね、
外見から生まれる仕事や恋愛の問題をどのように乗り越えていったのかを学んだのです。

その結果、彼ら・彼女らが問題を乗り越えたプロセスは、
自分の外見に悩む人だけではなく人生の様々な悩みに応用できると確信し、今回の本が生まれました。

 

水野敬也の本は何冊か読んできたけれど、この本ほど感動を呼ぶものは無かった。著者の最高傑作と言っても過言ではない。いやマジで。

美醜の問題というのは非常に根強い。世の中のほとんどが取り憑かれている問題だと思う。生まれながらに差がある能力は数あれど、美醜ほど簡単に区別できるものはない。それこそ子供でも分かる。

この本では顔を中心に見た目に障碍を抱えた人たちに、水野敬也がインタビュー形式で取材した内容をまとめられている。

で、これがもう…本当に胸を揺さぶられる。すげえ泣いた。何回も鳥肌立った。

偉業を達成することと同じくらい、人が大きな困難を乗り越える姿っていうのは、感動してしまうものなのだ。

心底思った。人は美しいと。 

 

 

世にも美しき数学者たちの日常

 

 

類まれなる優秀な頭脳を持ちながら、時にへんてこ、時に哲学的、時に甘美な名言を次々に繰り出す数学の探究者たち――。

黒川信重先生、加藤文元先生、千葉逸人先生、津田一郎先生、渕野昌先生、阿原一志先生、高瀬正仁先生など日本を代表する数学者のほか、数学教室の先生、お笑い芸人、天才中学生まで――7人の数学者と、4人の数学マニアを通して、その未知なる世界に触れる!

ベストセラー『最後の秘境 東京藝大――天才たちのカオスな日常』の著者が、次に注目した「天才」たちの本当の姿とは。

あなたの苦手な数学の、あなたの知らない甘美な世界へようこそ。

 

数学って…面白い!

 

あの超名作『フェルマーの最終定理』を読んだときも思ったけど、高度な数学って全然分かんないのに、なぜかそこに“数学者”っていう変態が絡むと、途端に面白くなる。

私の知識は中学で止まっているのだけれど、それでも存分に楽しめた。

なぜなら本書は、数学がどうこうというよりも、数学を愛でて、数学に取り憑かれた人たちの姿を描くことに重きを置いているから。簡単に言えば数学変態図鑑。面白くないはずがない。

 

 

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黒板アート甲子園作品集 高校生たちの消えない想い

 

 

全国の高校生たちの情熱の結晶を収録した作品集。全国の高校生が黒板に描きあげた「想い」は消えない!

本書はアーカイブとして活用する掲載作品から、自作へのヒントを得る画集として楽しむなど、さまざまな角度でご覧いただけます。
前2回を含む3期分を一挙収録! もちろん、最新大会である2018年度の作品も収録。

 

 

こんな青春の形があってもいい。

 

黒板を使って自由に描いた絵を競うという、非常に珍しいコンテストである。

表紙を見てもらえれば分かるが、とにかくレベルが凄まじい。当然コンテストなので、玉石混交であり中には「あちゃー」みたいなものもなくはないが、それでも基本的には「これが黒板?!」と驚いてしまうような作品ばかりである。

日本には青春をやたらを持ち上げる文化があるけれど、黒板は青春を代表するモチーフだと思う。その黒板を使って、現役の高校生が長い時間をかけて描くっていうんだから、それだけで胸熱である。

野球の甲子園の方にはとんと興味がないけれど、こんな甲子園ならずっと見ていられる。

 

 

いつか、虹の向こうへ

 

 

尾木遼平、46歳、元刑事。職も家族も失った彼に残されたのは、3人の居候との奇妙な同居生活だけだ。家出中の少女と出会ったことがきっかけで、殺人事件に巻き込まれ……第25回横溝正史ミステリ大賞受賞作。

 

そろそろ伊岡瞬の面白さが知れ渡ってほしい。

 

抜群の筆力とリーダビリティで読者を魅了する作家、伊岡瞬。

そのデビュー作は、とある事件をきっかけに辞職した元刑事と、不可思議な因縁で結ばれた同居人たちが巻き込まれる事件を描いたもの。

一つひとつの描写やシーンはかなり迫力なのに、どこかオフビートな所があって、凄惨なのに笑えたり、ふっと吹き出してしまう瞬間がある。シリアスでプロットがかっちりしたものを手掛けることが多いけれど、コメディを書かせても強いかもしれない。

デビュー作とは思えないほどの迫力と面白さで、一気に読ませる快作。主人公の追い詰められ具合と、そこからの逆転。

こういう作品は外せないでしょ。

 

 

以上。参考にされたし。