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【月イチまとめ】2018年8月に見つけた面白い本

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どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

読書中毒を名乗りくさっている私は、人生のほぼすべてを読書に捧げている。限られた人生なのだが、限られていることを意識すればするほど、読書以外にやることを思いつかないぐらいにはイカれています。

 

それだけ読書に人生を費やしている私なので、面白い本に出会うこともあれば、つまらない本に出会うこともある。

そして、どちらも貴重な発見なので、ぜひとも多くの皆さんと共有したくなるのが人情というものだ。たぶん違うけど。

 

ということで、今回の記事では2018年8月に読んだ本の中から、特に面白かった4冊と、「なんじゃこりゃ!」という1冊を紹介しよう。

 

 

洗えば使える泥名言

 

 

 

「前科とお金とどっちが大事?」「毎日ウソついたらええやん」など、サイバラが出会った(いろんな意味で)どうかしてる人たちが放った言葉の劇薬。きれいごとじゃない。だから効く。

 

下品だけど、原石です。

西原理恵子がこれまでの人生で耳にしてきた、「どうにも忘れられない汚らしい名言」を集めた本である。

巷で目にするような綺麗に研磨された名言ではなく、魂からそのまま吐き出されて胃液とかでベットベトになりながらも、異様な魅力を放っている言葉たち。

ある意味これが人間の本質なのかも。西原理恵子の鋭くも下品極まりない解説も最高。人がいる所では読めないかな。

 

 

「学力」の経済学

 

 

 

ゲームは子どもに悪影響?教育にはいつ投資すべき?ご褒美で釣るのっていけない?思い込みで語られてきた教育に、科学的根拠が決着をつける!

 

知識欲が歓喜する一冊!

教育の分野に経済学の手法を導入し、大量の調査結果をもとにこれでもかと「学力」の正体を見せつけてくれる。

読んでいる最中ずっと面白くて、読めば絶対に誰かに話したくなることばかり。

「夏休みの宿題を最後の方でやった人は、大人になったときの肥満率・喫煙率・飲酒率・借金を持っている割合いが多い」、というくだりが最高でした。人間って、子供の頃の資質が一生変わらないんですね。

 

 

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

 

 

 

実力を魔くよりも、はるかに人生を好転させる「錯覚資産」とは何か?ネット上で何百万人もの感情を揺さぶり続けたモンスター・ブロガー衝撃のデビュー作。

 

ヤバイ本、見つけました。

世界の見方を確実に変えてしまう、なかなか強烈な一冊。著者は超有名ブロガーにして、10数社を起業したという、いろんな意味で本物のお方。

この本を読むと、今まで自分がどれだけ曇った目で世の中を見ていたか、痛感させられることだろう。そして世の中に存在する“あるルール”について意識せざるを得なくなるはず。

「これを読めば成功する!」なんていう安易な本ではなく、「世界の正しい見方」を知るための本である。

 

 

西南シルクロードは密林に消える

 

 

 

中国四川省の成都を出発し、ビルマ北部を通って、最後にはインドへ―幻の西南シルクロードに挑む著者の前には、圧倒的なジャングルと反政府少数民族ゲリラの支配する世界屈指の秘境がたちふさがっていた。混迷と困難を極める旅なのに、これほど笑えるのはなぜか。究極のエンタメ・ノンフィクションついに登場。

 

バカ丸出し。世界レベルで。

日本を代表するクレイジージャーニー高野秀行。彼の数ある著作の中でも特に犯罪行為に溢れているのが、こちらの作品である(どんなアピールポイントだよ…)。天下の講談社から出版されているのが不思議なほど、作中に平気で違法行為が出てくる。なんだこれ、もしかしてノンフィクションか?

「幻の西南シルクロードを踏破する」という高邁な理念も忘れ、ただただ密林とゲリラにもみくちゃにされる旅だ。だがそれが抜群に面白いんだから、本当にどうしようもない。

はっきり言ってこの本を読んでも得るものなど何もない。でもそれがいい。

 

 

今月ダメだった本

さあ、本を愛する者としては非常に心苦しいコーナーである。

せっかく著者が膨大な時間をかけて書き上げた作品を、わざわざこうして批判するためだけに取り上げるのだから。

 

では今月のダメだった本はこちらである。

 

だだんっ

 

 

『神の子』

 

少年院入所時の知能検査でIQ161以上を記録した町田博史。戸籍すら持たぬ数奇な境遇の中、他人を顧みず、己の頭脳だけを頼りに生きてきた。そして、収容された少年たちと決行した脱走事件の結末は、予想だにしなかった日々を彼にもたらすこととなる―。一方、闇社会に潜み、自らの手を汚さずに犯罪を重ねる男・室井は、不穏な思惑の下、町田を執拗に追い求めていた。 

 

薬丸岳はデビュー作『天使のナイフ』からずっとファンなのだが、これはダメ。完全にダメ。タチが悪い。

なにがタチ悪いって、設定は最高に面白そうなこと。このあらすじだったら絶対に面白いでしょ。なんなら途中までは完全に面白いからね。これが余計に罪。一体なんだったんだあのラストは…。

 

ネタバレはしない主義なのでラストがどうダメだったのかは書かないのだが、直前までの盛り上がりに、超高性能な消火剤を噴霧したようなラストである、とだけ書いておこう。

 

ああ、そういえばこのあまりにも面白そうなタイトルも罪深いなぁ…。神の子って…。当たりじゃなきゃおかしいでしょ。

 

以上。参考にされたし。

 

 

 

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