俺だってヒーローになりてえよ

何が足りないかって、あれだよあれ。何が足りないか分かる能力。

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【2018年版】”俺だってヒーローになりてえよ” 売上げランキング!!

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どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

いやー、自分のことをカスだゴミだと罵り続けてきたこのブログだが、ゴミクズなりに更新し続けた結果、それなりの売り上げが出るようになった。

一応このブログ『俺だってヒーローになりてえよ』は、本の売り上げが主で、検索で訪れる人も、面白い小説や本を探している人がほとんどである。

で、だ。

今まで一度もやったことがなかったのだが、じゃあどんだけ売れてんのよ?」というのを調べてみた。

文章を書き散らかすのは好きなのだが、データーを集計したり分析するのが地面を舐めるぐらい大嫌いなので、必死の思いで調べ上げた。と言っても、ただ単にエクセルでまとめただけである。

そして、せっかくまとめたのであれば、皆さまとこの情報を共有しようと思った次第。

そう、日本有数の書評ブログの売上内容を、完全に晒してやろうと思う。

しかも、ちゃんとランキング形式にまとめみた。いつも適当な仕事しかしない私としては、珍しい試みである。誰か褒めてくれ。 ツイッターとかでやんわりでいいから。

 

日本でも有数の書評ブログ(たぶん)の実態を知ってもらういい機会だと思うし、みんなランキングとか好きでしょ。それに買いたい本を探すキッカケにもなるだろう。ぜひ参考にしていただきたい。

  

これは1年間ブログを必死に書き続けてきた私の血と涙の結晶である。存分に味わうがいい。血とか涙とかの体液系が苦手な人は、避けて味わってくれ。

 

では行ってみよう。

 

※上下巻だったり、複数巻出ているものは、すべて同一作品として集計しています。

例⇒ 「上巻10冊 下巻2冊」の場合、カウントは12冊

 

 

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【第50位】動機 

 

 

横山秀夫の傑作短編集が堂々のランクイン。これを売らずに何を売る、という作品

普通作家というのは、徐々に完成されていくものだけど、横山秀夫は元新聞記者だったこともあり、尋常ではない筆力と構成力を持っていて、読み始めてすぐに「これはバケモノ…」と驚いた記憶がある。 

 

1年間で売れた数・・・36冊 

 

 

【第49位】魔術師 (イリュージョニスト) 

 

 

アメリカの東野圭吾こと、ジェフリー・ディーヴァーの傑作“リンカーン・ライムシリーズ”からの一冊。

このタイトルにそそられないミステリー好きはいないはず。全世界の本好きを魅了する男の技を存分に味わい給え。

ちなみに個人的には、『魔術師』よりも『ウォッチメイカー』の方が好き。超好き。あれは死ねる。

 

1年間で売れた数・・・36冊 

 

 

【第48位】ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく 

 

 

適当な本しか書かなくなる前のホリエモンこと、堀江貴文氏渾身の一冊。本気で書かれていることは、一読すればすぐに分かる。魂が伝わってくる文章である。

効率を求めるホリエモンなので、こういう本は二度と書いてくれないと諦めています。めちゃくちゃ売れてくれれば良かったのになぁ。

ちなみに、ホリエモンがこの本を秋元康に宣伝したときに、タイトルを聞いただけで売れる数を断言したそうだ。なにそれ怖い。

 

1年間で売れた数・・・38冊

 

 

【第47位】傍聞き

 

 

横山秀夫の強烈なファンである長岡弘樹。横山秀夫は遅筆なので、横山秀夫不足の方はぜひとも長岡弘樹で補ってほしい。それくらいに優秀な作家さんである。

色々と前評判が凄すぎたせいで、買った人のハードルが上がりすぎてしまい、無駄に低評価されているフシがある。もったいない。

これはあくまでも「無敵の名作!」ではなく、「こっそりと楽しむ、隠れた名作」である。下品にオススメしてはいけない。←とか言いつつランキング公表しちゃう奴

 

1年間で売れた数・・・38冊

 

 

【第46位】明日の記憶

 

 

これはちょっと意外。もっと上位に食い込んでいるかと思っていた。それくらい私の中では特別な作品で、これを超える感動作品にはもう出会えないと覚悟を決めているぐらいである。

たぶん、泣ける作品系で言ったら、重松清の『とんび』とか百田尚樹の『永遠の0』の方が泣けるんだろうけど、『明日の記憶』はもっと違うベクトルで感動をくれる作品だ。

広く知ってもらうために、これからもオススメし続ける。

 

1年間で売れた数・・・39冊

 

 

【第45位】自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか

 

 

こちらも名作。たぶん、私がオススメしたから売れたわけではなく、常にそこら中で売れている本だからランクインしたのだろう、

 

岡本太郎は、彼の作品に負けないぐらい情熱的な言葉を使う人。

この本はそんな岡本太郎のエネルギーをそのまま閉じ込めたような一冊で、とにかく圧倒される。これを読んで自分の生き方に疑問を持たない人は皆無。そう断言しちゃうぐらい圧倒的。

世界が認めた男の言葉。一度は体験するべきである。

 

1年間で売れた数・・・40冊

 

 

【第44位】孤狼の血

 

 

2018年1番の発見だったのが柚月裕子だろう。こんな強烈な作家を知らなかったなんて、読書ブロガーの名折れではないか。恥を知れ、恥を。ああ、どうかもっと辱めてください…!

うん、全然関係ないことを書いた気がするが、気にせずこのまま文章を綴ろう。なんといっても、まだこのランキングは1割しか進んでいないのだ。やばい。

 

えーっと、『孤狼の血』である。

続編の『凶犬の眼』はイマイチなのだが、こちらは素晴らしい。濃厚すぎる。おもしろコレステロールがヤバイ。どろんどろんだ。

きっとじきに柚月裕子は本屋大賞を獲るだろう。これからの活躍にも期待したい。

 

1年間で売れた数・・・42冊

 

続編の『凶犬の眼』がイマイチなのは、三作目のへの布石だからだろうと思っています…。

 

【第43位】青の炎

 

 

5本の指に入るぐらい大好きな作家、貴志祐介の初期の傑作である。

あの男の頭脳はどうやってできているのだろうか。どうやったらこんなに面白い小説を書けるのか。なぜあんなにハゲ散らかしているのに堂々としていられるのだろうか。不可解なことばかりである。

 

自らの正義を信じる高校生の孤独な犯罪。

ミステリーもあり、青春もあり、恋愛もあれば、家族愛もある。

これは語り継がれて当然の名作だ。

 

1年間で売れた数・・・42冊

 

 

【第42位】イン・ザ・プール

 

 

奥田英朗の凄さは、人物造形にある。それは彼の執筆哲学「魅力的な登場人物がいれば、物語は勝手に面白くなる」から来ているものだ。

で、こちらの『イン・ザ・プール』を始めとしたシリーズでは、奇妙奇天烈な精神科医伊良部が最高に魅力的である。

下品で幼稚で考えが足りなくて、でもときに本質を突く。最初は嫌悪感を持つほどのキャラなのだが、次第に好きになっていって、そのうち「早く活躍しやがれ!」と思うようになるぐらいだ。

 

1年間で売れた数・・・44冊

 

 

【第41位】噂

 

 

荻原浩、2作目のランクイン。ミステリー好きの間でよく話題に挙がる作品である。

元々荻原浩はミステリー作家ではない。デビュー作からそうだが、人間ドラマを主体としており、そこが強みの作家である。笑いも涙も扱える稀有な作家だ。

そんな荻原浩が本格的なミステリー作品を書き上げた。しかも評判がいい、とくればこれはもう読むしかないわけで。

 

1年間で売れた数・・・44冊

 

 

【第40位】旅のラゴス

 

 

これはなかなか色々と考えてしまう作品。いや、作品の中身も自体もそうなのだが、それと同時に『旅のラゴス』を人生ベストに挙げる人が多いことに対してだ。

なぜこの作品がそんなにも人の胸の中で大事なものになるのか。想像をめぐらしてみると面白い。

分かりやすい起承転結があるわけもないし、話は短いし、架空の世界を舞台にしている。でも人の心を掴んで離さない。不思議な作品である。

 

1年間で売れた数・・・44冊

 

 

【第39位】なかよし小鳩組

 

 

荻原浩作品ランクインしすぎじゃないか…?ただ単に私がオススメしすぎなだけ?

まあそれは置いておくとして、こちらも素晴らしい作品である。装丁は大嫌いだが、中身は大好き。

荻原浩お得意の、笑いと泣きが上手に炸裂していて、読後の爽快感は屈指。前作の『オロロ畑でつかまえて』も超オススメ。

 

1年間で売れた冊数・・・45冊

 

 

【第38位】ジェノサイド

 

 

高野和明がこんなバケモノ作品を生み出すとは予想外も予想外。

なんと言っても超骨太。超読み応え。脳汁ドバドバ出る。

悪名高い“神の反乱軍”とかを扱った作品なので、結構キッツい描写もあって人によってはトラウマ級なのだが、それを踏まえてもやっぱり傑作と言わざるを得ない作品。

作品にぶん殴られる経験をしたい方はぜひ。

 

1年間で売れた冊数・・・47冊

 

 

【第37位】最悪

 

 

出ました。奥田英朗の面目躍如。最高の群像劇である。

次々と登場人物と読者に襲いかかる“最悪”な展開たち。それぞれでシチュエーションに違いはあれど、やはりそこは“最悪”である。身につまされるような人物がひとりは見つかることだろう。

嫌な汗をかきながら、でも面白さに身悶えしながら最悪の読書体験をしてほしい

 

1年間で売れた冊数・・・48冊

 

 

【第36位】占星術殺人事件

 

 

ハッハッハ。こんなど直球のミステリーが売れるとは世も末である。というか、いつまで売れ続けるんだ島田荘司。凄すぎるぜ御大。

超正直に書くけれど、途中まではまっっっったく面白くない。全然盛り上がらない。投げ捨てたくなる。諦めたくなる。時間を無駄にする苦痛に苛まれる。

だが、最後には極上の結末が待っている

その果実は苦痛に耐えたものだけに味わえるのだ。

 

1年間で売れた冊数・・・48冊

 

 

【第35位】カラフル

 

 

はい、こちらも大好きな作品。私の人生ベスト5に入る。

 

本好きであればきっと一冊は“人生に影響を与えた”と言える本があるだろう。私にとって『カラフル』はそういう作品である。

私自身がかなり影響を受けているので、こんな紹介しかできないのだが、『カラフル』を読んで「特別な作品にならない」というのがちょっと想像できない。

誰にとっても特別な一冊になれる。それだけの力を持った作品である。

 

私のブログでたくさん売れていることが素直に嬉しい。

 

1年間で売れた冊数・・・49冊

 

 

【第34位】クリスマス・プレゼント

 

 

ジェフリー・ディーヴァーは「意外な展開の名手」として非常に有名だ。

しかしこれは作家としてはなかなか厳しいと思う。だって、読者に対してすでに「あなたをこれから騙します」と公言しているようなものだからだ。騙されると分かっている相手を騙すのは並大抵のことではない。

そんなジェフリー・ディーヴァーが上梓した『クリスマス・プレゼント』。原題はなんと“TWISTED”。

どうだ、なんて挑戦的なタイトルだろうか

存分に食らうがよい。

 

1年間で売れた冊数・・・51冊

 

 

【第33位】バッタを倒しにアフリカへ

 

 

変態が好きだ。何かに夢中になれる人が好きだ。でも昆虫は嫌いな私。

作者の前野ウルド浩太郎は「バッタに食べられたい」という異常極まりない欲望を抱えた(正真正銘の)博士である。

並外れた文才と、規格外の行動力を武器に、我々を未体験のバッタワールドへと誘ってくれる。

“神の罰”と呼ばれるラスボス感満載のバッタの大群を相手に、小さな体ひとつで戦い挑む姿。共鳴し、手を差し伸べてくれる仲間たち。

笑って読んでいたら、いつの間にか泣かされたりするから、本当に読者を振り回すのが得意な男である。

 

1年間で売れた冊数・・・51冊

 

 

【第32位】星を継ぐもの

 

 

そろそろ古典SFの名作と言われてもおかしくない作品。

面白いのは、SFとしてもミステリーとしても高い評価を得ている点。私はミステリー側から入ったのだが、最高に刺激的な体験をさせてもらった。売れ続けているのも当然の内容である。

 

「月で人間の死体が見つかって、しかもそれが5万年前のものだった」

こんな魅力的な謎、他にないでしょ。一読の価値あり。

 

1年間で売れた冊数・・・51冊

 

 

【第31位】グラスホッパー

 

 

このランキング内で唯一私がちゃんとオススメしていない作品である。

別にそこまで悪い作品ではないのだが、逆に言えばそこまで熱烈にオススメするほど魅力的な作品だとも思っていない。

なのでランクインしているのが不思議で仕方ないのだが、きっと私が続編の『マリアビートル』を熱烈にオススメしているせいだと思う。←分かってんじゃん

 

傑作『マリアビートル』の面白さを倍増させるためにも、読んだ方がいいのは間違いない。

 

1年間で売れた冊数・・・52冊

 

 

【第30位】ハードボイルド・エッグ

 

 

本当に荻原浩多いな…。推しすぎてウザいと思う人が出てこないか心配だ。

でも荻原浩作品は面白いんだから仕方ない。私は面白い本を紹介するのが使命である。だったら紹介するまでだ。誰も悪くない。とっても平和だ。

 

さて『ハードボイルド・エッグ』である。

硬質な文体と、それに相対するようにとぼけた内容は、読み始めて数分で吹き出してしまうぐらいに面白い。もうね、超好き。

続編の『サニーサイドエッグ』も合わせてオススメである。

 

1年間で売れた冊数・・・53冊

 

 

【第29位】奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

 

 

誰かの苦労話とか成功体験とかにあまり興味を持てない。小さい頃から本を読みまくっていたが、偉人ものは一度も読んだことがない。

そんな私がふとこちらの作品を手にとったのは、単純に「アマゾンプライムを使ってタダで読めるから」である。

ほとんど期待せずに軽い気持ちで読んだが、これがもうめちゃくちゃ面白い。主役のリンゴ農家木村秋則の異常者っぷりが凄まじい。笑っちゃうぐらいにイカれている。そして私はイカれている人間が大好きだ。

感動作みたいな紹介をされているが、そこではないと思う。ぶっ飛んだ人間のイカれたサクセスストーリーを楽しむ本である。文句なしに唯一無二。

 

1年間で売れた冊数・・・53冊

 

 

【第28位】クリムゾンの迷宮

 

 

元祖デスゲーム小説。

死と隣り合わせの状況で、己の頭脳だけを頼りに進んでいく主人公。アイテムを自由に選べる場面で「情報」を選ぶあたり、貴志祐介のセンスを感じる。

同時期に破壊的ベストセラー『バトル・ロワイアル』が出版されたために、超面白いのに、あんまり注目されなかった悲しい作品である。 

 

1年間で売れた冊数・・・54冊

 

 

【第27位】笑うな

 

 

文章を読んで、声を出して笑う。

これがどれだけ凄いことかお分かりだろうか。まったく干渉せずに相手を操るなんて、悪魔の所業じゃないでしょうか?

『笑うな』と言われても、どうしても笑ってしまうこの悪魔的な作品を、ぜひ一度は食らってみてほしい。筒井康隆の凄さを思い知ってほしい。

 

1年間で売れた冊数・・・54冊

 

 

【第26位】タイム・リープ―あしたはきのう

 

 

うーん、画像がなかったのが残念。

一昔前の学園SFものなんだけど、これがもう信じられないレベルで完成度が高い

作者の高畑京一郎は規格外の遅筆で有名で、小説界の冨樫と読んでいるのはきっと私だけなのだが、まあそれくらい小説を書かない男なのだが、出す作品は超面白いから困る。

発売から結構経っているけれど、オススメの甲斐もあって売れ続けているのが嬉しい。

伏線とか大好きな人は、気持ちよすぎて死ぬかも。そういう場合、死因ってなにになるの?カタルシス?

 

1年間で売れた冊数・・・55冊

 

 

【第25位】第三の時効

 

 

横山秀夫の最高傑作にして、短編ミステリーの覇者『第三の時効』である。

短編にも関わらず、ガツンとくるドラマに、涎が止まらなくなるほど魅力的なキャラクター。そして極上のミステリー…。

色んな短編集を読んできたけど、「一番はどれ?」と訊かれたら間違いなく『第三の時効』と答えることでしょう。

 

破壊力抜群です。

 

1年間で売れた冊数・・・55冊

 

 

【第24位】悪意

 

 

世にも珍しい“ホワイダニット”で読者を惑わせる東野圭吾中期の傑作。

小説界の巨人である東野圭吾だが、このブログではあまり売れていないみたいで、今回の記事でランクインしているのはこちらの『悪意』のみである。他にもオススメしている作品があるのに不思議だ…。『仮面山荘殺人事件』とかヤバ過ぎるのになぁ…。

でもこちらの『悪意』も、他の作品ではあまりお目にかかれないような、面白い試みがなされているのでオススメである。

この時期の東野圭吾は本当に無敵だった。

 

1年間で売れた冊数・・・55冊

 

 

【第23位】殺戮にいたる病

 

 

もうミステリー界隈では知らない人はいないレベルの傑作『殺戮にいたる病』である。

我孫子武丸も遅筆すぎるので有名で、作品が面白いだけに非常にもったない作家である。

ただ、我孫子武丸に限った話ではないが、そもそもミステリー作家というのは、アイデア勝負のところがあり、そのアイデアというのは初期の頃にしか出てこなかったりするから、遅筆になるのも仕方ないと言える。

歌野晶午とか東野圭吾がおかしいだけだ。

 

1年間で売れた冊数・・・56冊

 

 

【第22位】GOTH

 

 

乙一の才気が絶頂にあったときの作品。いわゆる代表作である。私もこれを読んで乙一にハマった。本屋で手に取って、ふざけたあとがきを読んで魅了されたことをよく覚えている。

ミステリー初心者に読ませたら、100%ミステリー中毒に罹患させてしまう恐ろしい作品である。読みすぎ注意と言いたいレベル。でも読み始めたら、絶対に止められなくなるよ。「早く、次の話が読みたいっ…!」って。

 

1年間で売れた冊数・・・58冊

 

 

【第21位】ジョーカー・ゲーム

 

 

笑っちゃうぐらいの天才スパイが、アホみたいにたくさん登場するスタイリッシュスパイミステリー。大好き。

短編なのでサクサク読めちゃうし、天才スパイたちの活躍っぷりが気持ちよすぎる。これは売れるわ。本屋も売るわ。作者も無駄に続編書くわ。

読むのは続編の『ダブル・ジョーカー』ぐらいまでで大丈夫です。

 

1年間で売れた冊数・・・61冊

 

 

【第20位】日本一「ふざけた」会社のギリギリセーフな仕事術

 

 

いやー、これはめっちゃ笑ったわ。

会社の社長が仕事術について語っている本なので、分類的にはビジネス書になるだろうけど、こんなに笑えるビジネス書なんて他にない。というかビジネス書って笑わせるためのもんじゃないし。なんなんだこの本、一体。

学びを得るために読むような本ではないだろう。でも大好きな一冊だ。

 

1年間で売れた冊数・・・61冊

 

 

【第19位】ハサミ男

 

 

生涯ベストミステリー10冊を挙げろ、と訊かれると多くの人が選出するのがこちらの『ハサミ男』である。

なんともシンプルなタイトルだ。もっと素直に言えば地味である。しかも悪名高きメフィスト賞を受賞している。地雷感が半端じゃない。

しかし。

多くの人がベストミステリーに選ぶだけの理由が、この作品にはある。素晴らしくも怪しい輝きを放っている。

 

作者の殊能将之は傑作を残し、49歳の若さでこの世を去っている。惜しい才能を無くした。残念である。

 

1年間で売れた冊数・・・62冊

 

 

【第18位】掏摸

 

 

そんなに派手な作品ではないのだが、独特の中毒性を生む不思議な作品である。読んでいるときの気持ちの良い気持ち悪さ(タイプミスではない)が、魅力だろう。

 

色々と語れる作品なのだが、一番の見所は悪役にある。

本作『掏摸』に出てくる“最悪の男”こと木崎は、これまでのどんな悪役よりも魅力的。悪役なのに読者の心を持っていく感が凄い。登場の仕方からして「なにこいつ?」と思わされる。絶対にヤラれる。

 

1年間で売れた冊数・・・64冊

 

 

【第17位】特殊清掃 死体と向き合った男の20年の記録

 

 

腐乱死体を片付ける仕事がある。そんな仕事をする著者が、日々死体を向き合う中で思ったことなどを静謐で美しい文章でまとめたのが本書である。

この作品を初めて手にしたときは衝撃を受けた。陳腐な言い方だが、まさに生と死がここに詰まっているような気がした。

もっと上位に食い込むかと思われた本作だが、やっぱり“腐乱死体”というキーワードが忌避される理由かもしれない。ちょっと強烈すぎたか…。

ただ名作なのは間違いなし。絶対にいつかは死ぬ我々である。だからこそ生きている間に、本書を読んで死について思いを馳せてみてもらいたい。

きっと毎日の輝きが増すはずだ。

 

1年間で売れた冊数・・・69冊

 

 

【第16位】葉桜の季節に君を想うということ

 

 

思えば私をミステリー狂いにしたのはこれだ。

そこから歌野晶午作品を読み漁り、師匠の島田御大を読み漁り、御大が作り上げた新本格ブーム作品を読み漁った。めくるめく数えきれないほどの読書体験は、すべてここから始まった。

罪な作品である。色んな意味で。

中身も大好きなのだが、何よりもタイトルと文庫じゃない方の装丁が大好きである。

 

1年間で売れた冊数・・・72冊

 

 

【第15位】凶悪―ある死刑囚の告発

 

 

記者が事件の謎を解く。そんなドラマじみた実話がある。

映画化もされて非常に有名人になってしまった本作。いつも本を読むときは家でじっくり読むのだが、買った帰りに途中で寄ったお店でちょっとだけ読んだら、あまりの面白さにそのまま読み切ってしまった思い出がある。

事実は小説より奇なりと言うつもりはないが、「こんな恐ろしいことが同じ世界で起こっているのか…」という恐怖を感じさせる一冊である。強烈。

 

1年間で売れた冊数・・・73冊

 

 

【第14位】謎の独立国家ソマリランド

 

 

私が高野秀行デビューをしたのがこちらの作品だった。めちゃめちゃ分厚くて、熱量が凄くて、アフリカのごちゃごちゃ感もあり、さらには麻薬も絡み合い、読んでてクラクラするような本である。

高野秀行の作品の中ではこれが一番売れているのかな?

ただ、この本を皮切りに高野秀行作品を読みまくることになるのだが、他の作品の方が高野秀行らしくて大好きだったりする。

なのでこちらを読んで興味を持たれた方は、犯罪行為のオンパレードである『アヘン王国潜入記』や『西南シルクロードは密林に消える』、ただのバカ話に終止した『腰痛探検家』などがオススメである。

 

1年間で売れた冊数・・・81冊

 

 

【第13位】反省させると犯罪者になります

 

 

これは衝撃だった。タイトルからして衝撃なのだが、中身も相当に凄い。

たくさんの本を読んできたけど、自分の価値観に影響を与えるような本というのには、なかなか出会えない。しかしそんな中で本書は、私の中にある“育成観”に多大な影響を与えた。

実際に犯罪者と相対し、更生の現場で仕事をしてきた著者ならではの生きた知見は、我々一般人の常識を軽々と飛び越える。

人の心のメカニズムを知るためだったり、育てる立場にある人にとっては、必読の一冊である。

 

1年間で売れた冊数・・・82冊

 

 

【第12位】天地明察

 

 

さすが本屋大賞受賞作。そこまで熱烈に推している訳ではないのだが、私のブログでも売れまくっている。

こうやってランキングを見ていると、歴史ものというのは極端に少ないことがよく分かる。ジャンル的に非常に狭いのだろう。

それでもこの作品が大きく評価されているのは、分かりやすく壮大なストーリー(日本独自の暦を作る)と、実在した人物たちを超魅力的に描いているからだろう。

他の記事でも書いたけど、私は本作に出てくる水戸光圀が大好きで、読んでいる最中からスピンオフを望んでしまうくらいだった。

そしたら本当にすぐ水戸光圀を主役にした作品が出たのだから、冲方丁も自分で描いていて手応えがあったのだろう。

 

1年間で売れた冊数・・・86冊

 

 

【第11位】十角館の殺人

 

 

惜しくもベスト10を逃してしまったのは、邦ミステリー屈指の傑作『十角館の殺人』である。

もう私がコメントを書くまでもなく、最高の作品である。

たぶん、これ以上切れ味鋭いトリックは生み出されないじゃないかと思っている。たまに出る「ミステリーの神が微笑んだ」系の作品である。

 

1年間で売れた冊数・・・93冊

 

 

【第10位】検察側の罪人

 

 

雫井脩介の最高傑作が堂々のベスト10にランクイン。

映画化もされたし、売れるべくして売れた作品だろう。売れっ子に仲間入りするキッカケとなった『犯人に告ぐ』も映画化されているし、そうやって考えてみると雫井脩介って、結構上手くやってんな。

原作を読んでしまうと映像化作品は絶対に観ない主義なので、映画の方は知らないのだが、本作の完成度は最高である。完璧である。読みながら手のひらの汗が尋常じゃなかった。Kindleで読んだからよかったけど、紙の本で読んでたらシワっシワになってたはず。

胃が痛くなるぐらいの濃厚な人間ドラマと、超難題「正義とは何か?」を、真っ正面からぶつけてくる快作である。

 

1年間で売れた冊数・・・112冊

 

 

【第9位】マリアビートル

 

 

伊坂はヤバイねえ。どんだけ面白い小説を書けば気が済むんでしょうか。もう完全に病気。面白い小説しか書けない病気。ぜひともそのまま罹患したままでいてください。

ということで『マリアビートル』である。

絶えず続く緊迫感、緻密に組み上げられたストーリー、思わずニヤリとさせられる会話、展開のスピード感、限定されすぎな設定(めっちゃ分厚いのにすべて新幹線の中で完結する)、クソ野郎すぎる悪役。

それらが合わさり、濃厚すぎるエンタメ作品として仕上がっている。

あんまり大げさなことを書きたくないのだが、たぶんこれを超えるエンタメ小説って、もう出てこないじゃないだろうか。

 

1年間で売れた冊数・・・120冊

 

 

【第8位】陽気なギャングが地球を回す

 

 

私を伊坂中毒にしたキッカケになったのが本書。伊坂作品の中ではそんなに売れている方ではないと思うので、このランキングで8位になっているということは、完全に私の功績である。偉いぞ、私。(生み出した著書の方が偉い)

なので非常に思い入れのある作品なので、こんなに売れたことがとても嬉しい。

伊坂幸太郎作品ではどれもこれも会話劇が高レベルなのだが、その中でもこちらの『陽気なギャング』シリーズは、屈指の面白さがある。

登場人物もいちいち魅力的で、一番はなんと言っても響野である。この世で一番好きなキャラです。

 

映画の『オーシャンズ11』とかが好きな人には、ドハマリする作品だろう。

 

1年間で売れた冊数・・・123冊

 

 

【第7位】フェルマーの最終定理

 

 

おおー、これは意外。数学を扱った超名作がまさかの7位にランクイン。

学術的な内容が非常に多いし、そもそも数学嫌いな人ってたくさんいるから、なかなか売れにくいと思っていたのだが、まさかここまで売れるとは。オススメした甲斐があった。

数百年、いや数千年にもおよぶ人間と数学のドラマ、そして数学者たちを虜にして止まなかった超難問“フェルマーの最終定理”。

数々の人間ドラマと叡智の先にある、感動の結末には思わず涙。まさか数学に泣かされるとは思わなんだ…。

 

1年間で売れた冊数・・・129冊

 

 

【第6位】新世界より

 

 

私の人生ベスト級作品。人生最高の脳汁小説にして、徹夜小説。人間として必要な食事や睡眠よりも読書を優先させた稀有な作品である。…ハードル上げすぎか…?

まあ人それぞれハマりどころは違うと思うので、あまり言いすぎるのは良くないだろう。

ただ、事実として私は『新世界より』にハマりにハマったし、面白すぎて周囲の人に勧めまくった。完全に信者だった。狂わされた。というか今も狂ってる最中。永遠に夢の中である。こんな傑作を生み出してくれた貴志祐介に感謝。

もし貴志祐介に「髪の毛をくれ」って言われたら、すぐさま差し出す準備ができている。そんくらい大好き。…こんな表現じゃ伝わらんか。

 

1年間で売れた冊数・・・140冊

 

 

【第5位】自分を変える超集中力

 

 

堂々の第5位はメンタリストDaiGoの最高傑作にして、最大のヒット作『自分を操る超集中力』である。

このブログではことあるごとにオススメしまくっていて、定期読者の方はうんざりされていることだろう。ほんとに申し訳ない。布教活動ってのは嫌われるのが世の常である。あたし負けないから。

ということで、この本をオススメしている理由だが、ビジネス書の中でも飛び抜けて「ちゃんと効果が出る」、しかも「すぐに出る」からである。

自分でも実績がちゃんと出ているから自信をもってオススメできるのだ。

1日で20冊の本を読み、その圧倒的な知識から繰り出される「自分をコントロールする方法」は、多くのビジネスパーソンの力になってくれるはずである。

 

1年間で売れた冊数・・・150冊

 

 

【第4位】われ笑う、ゆえにわれあり

 

 

えぇ~。こんなふざけた本がまさかの4位。みんな大丈夫か。いや、そもそもオススメしたのは私なのだが…。

分かる人もいるかもしれないが、私の文体は土屋賢二にかなり影響を受けている。というかほとんどモノマネである。

あそこまでのクオリティはとても出せないが、少しでも近づけたらいいと思ったり思わなかったりする。どちらだろうか。わからないし、わかりたくもないし、わかる必要もないし、この文章を読んでいる皆さんにとっては安倍総理の滑舌ぐらいどうでもいいことだろう。自粛。

 

哲学の博士にして、大学の名誉教授が書いた本書だが、読んでも本当に何も得るものがない。ただただ笑ってオシマイである。無駄な時間を過ごすことになる。

だが、それが純粋な読書の楽しみだと思っている。

 

1年間で売れた冊数・・・150冊

 

めちゃくちゃ役立つDaiGoの本と、なにも得るものがない本がまったく同じ売上というのも、なかなかおもしろい。

 

 

【第3位】最速でおしゃれに見せる方法

 

 

はい来ましたね、男を一瞬でオシャレにしちゃう実在する幸福の書。

本文で展開されるオシャレの黄金ルールは、実際に試してもらうと分かるが、マジで効果が高い。すぐに分かる。オシャレというのがどういうことなのか、そのディティールみたいなものが見えてくる。

 

「最速」と書かれているが、実際に私が試してみた感じだと…

 

服を揃えるのに1日。

靴を買うのに1日。

使ったお金は総額で1万に満たないぐらい。

 

だった。

これだけでマジであの超有名なセリフ「オシャレですね」を言われた。これまでの人生でまったく関わりのなかったセリフだったので、すげえビックリした。奥さんに「油田掘り当てた」って言われるのと同じぐらい馴染みない言葉だ。

 

あんまりみんなに広まると、みんなが同じような格好をしてしまって「量産型」みたいになるので、あまり売れてほしくないと思ったり…。

 

1年間で売れた冊数・・・158冊

 

 

【第2位】黄砂の籠城

 

 

こちらもまさかの第2位。面白いのは確かなんだけど、歴史ものかー。いや意外だわ。

おそらく私の勧め方が上手かったと言うよりは、普通にベストセラー作家である松岡圭祐の人気からだろう。さすがである。『催眠』でデビューしたときは、まさかこんなに多作の作家に育つとは思わなんだ。

作品の内容としては、歴史の授業でも有名な義和団事件を扱ったもの。私は勉学の方は放棄していた人間なので、詳しい内容は全然把握していなかったので、めちゃくちゃ純粋に愉しんでしまった。だって、結末マジで知らんからね。無知バンザイ。

 

これを読んだら、日本人のことがちょっと誇らしくなるはず。

 

1年間で売れた冊数・・・194冊

 

 

【第1位】スタンフォードの自分を変える教室

 

 

さあ、ラストである。とんでもなく長い記事になってしまった。さっさと書き終えて、早く寝たい。というのは皆さんには関係のない愚痴である。

そんな誰彼構わず愚痴を言ってしまうような私が、超オススメしているのがこちらの『スタンフォードの自分を変える教室』である。←オススメになっていない

 

最新の研究によって判明した“自分を変える方法”を教えてくれる本書。

抜きん出た説得力と抜群の効果の高さがあり、こちらもこのブログで度々紹介している。というか、こんな本に出会ってしまったら「オススメしない」という選択はありえない。 

 

ダイエットや仕事・人間関係など「自分のダメな部分」のせいで上手くいかないことは多い。 

そんな「ダメな部分」を撃退する方法がこの本には書かれている。

きっとあなたの人生を向上させてくれるはずである

 

1年間で売れた冊数・・・247冊

うん、圧倒的。

 

 

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最後に

 

いやー、なかなか書きごたえのある記事だった。これは年イチぐらいでちょうどいいや。読む人あんまりいないだろうし。来年はベスト20ぐらいにしておこう。

 

さて、こうやってランキングを並べて、売れた冊数も晒したわけだが、実はこれはこのブログの売上のほんの一部だったりする。

 

まず、ここで載せている数字はアマゾンの売上のみ。他の楽天やセブンネットなどは含まれていない。集計するのが超面倒だったからだ。

 

あと、アマゾンの売上なのだが、2018年の1年間で売れた総数は

本だけで10657冊である。

 

このランキングで紹介した本をすべて足しても3705冊である。4割にも満たないのだ。むしろランク外の方がメインなのである。人気者なんて少数派だ。みんな立ち上がれ、私たちランク外の人間はもっと誇っていい。大多数であることを声高に叫ぼう。少数派を駆逐せよ。

 

ということで、ランキングなんてそんなに参考すべきものではないのである。みんな踊らされるな。ここまでの長文記事を書いておいてどの口が言う、という感じだが。

 

以上。長々とお付き合いいただき感謝。2019年もよろしくどうぞ。

 

 

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