そうは思わんかね。
不動産投資が流行っている
どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。
タイトルのまんまの記事である。
よく通る道に、デカデカと不動産投資の広告が貼られている。たしか「素人向け、不動産投資投資セミナー」的な内容だったと思う。
それだけに限らず不動産投資を勧める広告はネットでも散見されるし、そういったアフィリエイトもある。
正直、その類を見るたびに「詐欺だな」と思う。正確には「詐欺的」なのだが、似たようなものである。
それにしても一体どんな甘言を弄して素人の金を奪っているのだろうか。不動産投資にはまったく興味はないが、その手法自体にはちょっと興味がある。詐欺師はいつだって商売の基本を押さえているもんだ。
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不動産投資が儲からない理由
不動産投資が絶対に儲からないとは言わない。だけど確実に先細りしていく分野であるのは間違いない。
なんと言っても、日本は世界でも有数の少子高齢化国家だ。人口はギュンギュン減っていく。
※参考書籍
となれば、当然物件を欲しがる人も激減する。経済成長が滞れば、家を欲しがらない人だらけになる。住宅もテナントも空く一方だ。
最近見たニュースでは、あの東京は青山でも空きテナントが増え始めているという。もうすでにそういう流れが出来始めているということだろう。
高度経済成長期はまったく逆だった。人が増え、お金を持っている日本人が増えたからこそ、不動産の需要は増え続けた。価格も上がった。
それと逆の現象が起こると考えれば、自ずと答えは出るだろう。
それに本当に儲かるのであれば、大資本がそれを放っておく訳がない。大資本が見放したからこそ余っているのであって、素人にこぼれてくるということは、それをカモにしようと考える人間がいるからである。ちょっと冷静に考えれば分かることだと思うのだが、何か間違っているだろうか。
でも儲かるパターンも考えられる
もしかしたら、こういう考え方もできるかもしれない。
このまま少子高齢化が進めば、最初に限界を迎えるのは当然地方だ。
若い働き手がいなくなり、生活基盤であるインフラが揺らぐ。店舗は撤退し、自治体は力を失う。そうなると、まともな生活環境を求めて都会に逃げてくる人が増えるかもしれない。これからの日本は、地方が存在しなくなり、都会の人口率が急激に上がる。だから今のうちに都内や大都市の不動産に投資しておこう、なんて話かもしれない。
これは今、私が適当に考えた例である。風が吹けば桶屋が儲かる的な理論で展開してみたのだが、説得力を感じただろうか。
こうやって具体的な事例を出されると、途端に人は信じてしまう傾向がある。それは人に“見たいものを見ようとする”という悪癖があるからだ。不動産投資で儲けたいと思うがゆえに、それに適った証拠を見ると信じたくなってしまうのだ。
絶対はない
さきほども書いたが、不動産投資が絶対に失敗するとは私もさすがに思わない。それこそ人口がゼロにでもならない限り、不動産で儲ける人間は確実に存在するはずだ。
でも、それは玄人というか、不動産の世界で生き残ってきた一部の人間たちに限られるだろう。その競争はさらに苛烈を極めるだろう。素人が「金持ち父さん」とか言っている場合ではないのだ。
素人に不動産投資を勧めまくっている今の状況は、ルールを理解していない人間にババのカードを引かせようとしているように見える。
もしそれでも不動産投資に夢を持ちたいのであれば、わざわざ市場が縮小化していく日本なんかではなく、アメリカや東南アジアの不動産を攻めた方が遥かに成功する確率は高いはずだ。
どんなことにも絶対は存在しない。
だからこそ、疑い、考えることが必要なはずだ。
見たいものを探すのではなく、正しい根拠を見つけられるようになりたいものである。
以上。