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情熱はクオリティを凌駕する。Goose houseに見る音楽の本質。

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どうも。ひろたつです。

今回は音楽の本質にせまるお話。そしてGoose houseが好きな方は読まないでもらいたい記事である。

◯キラキラ


Goose house(グースハウス)というアーティストをご存知だろうか。



見ての通りGoose houseは、素敵な人達が素敵な笑顔で素敵な音楽を奏でる、そんな素晴らしいアーティストである。めっちゃキラキラ。笑顔がまぶしい。こんなにも目を背けたくなってしまうのは、私の心が汚れてしまったからなのだろうか。アンチアンデッド系なのか、フェニックスの尾なのかGoose houseは。

YOUTUBEで腐るほど動画を配信していて、そのほとんどが再生回数100万超えという実績のあるアーティストなので、知らない方のほうが少ないことだと思う。

確かYOUTUBEは再生回数が100万を超えると、1PVで1円が入ってくるらしい。そう考えると、あの人数だが一人あたりの収入は相当なものだろう。ぜひとも私も参加させてもらいたいものだ。きっとそんなよこしまな考えを持った実力の伴わない音楽をやっている系の人間や、売れないアーティストが相当いると想像できる。私をその中にはカウントしない。なぜなら、私はよこしまではなく、純粋に彼らの地位を羨ましがっているからである。気高いのだ。

そんな、キラキラでウハウハ(であると想像できる)な彼らだが、YOUTUBEだけでなくライブ活動も行なっている。
これはあれか。再生回数だけじゃ満足できなくなったということか。彼らの溢れんばかりの承認欲求が、数の過多だけでは満たされなくなったのだろうか。

◯演奏力と圧倒的笑顔


きっと彼らの演奏は上手いのだろう。吹奏楽を散々やってきた私だが、そういった技術云々の話ができるほど耳と頭が良くないのが自慢だ。
そんななんの役目も果たさない耳で彼らの音楽を聴いたわけだが、私の胸に響くものは何もなかった。いや、何もと言うと嘘になると思う。実際は彼らの奏でる名曲達のメロディーに心地よさは感じた。でも、それあなた達じゃなくっても全然構いませんけどね。ただただ原曲の魅力で聴いているだけ。

そして圧倒的なまでの「楽しさ感」。きっとGoose houseを好きな方はこの感じにやられているのだと思う。
いいんだ。あのキラキラした笑顔で、「自分たち、輝いているだぜ!」という雰囲気に飲まれても。好きにしたら良い。ただ私はそういった人達に、キャンプファイヤーを見て泣いてしまう女子と同じような気持ちの悪さを感じるだけだ。

思うに、楽しいのと楽しんでいることを強調、または楽しそうにすることには彼我の差があるのだろう。それは目に見えにくいくせに、感じることはできてしまう。まあ端的に言うと、「胡散臭い」のだ。

アーティストというのは表現をして誰かに見てもらったり、評価してもらうことを前提としている。だから、観客の反応を確かめるのは当たり前のことだと思う。しかし、本来表現というものは、自分の中にあるものを出す作業であり、誰かを満足されることが目的のものではないはずだ。無理に楽しませようと考える必要はないのだと思う。

自分の中に得体のしれない塊があり、それを何かの形で表現しないと我慢できない。そんな変態達は自分の思うような表現ができるだけで満足できる。表現を発散することが目的なのだ。それを実現できた変態達は勝手に楽しんでいる。そして本気で楽しんでいる人間を目にすると、群衆は引き寄せられるか、気持ち悪がる。

Goose houseの気持ち悪さは仮面のような気持ち悪さであって、吐き出した表現が気持ち悪いわけではないのだ。これは大きな違いだと思う。

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◯カバー、それはドーピングだ。


彼らの楽曲のほとんどが他のアーティストが血眼になって作り上げたものたちだ。
安易にカバーを否定はしない。世の中には素晴らしいカバー作品があり、原曲とはまた違った魅力を私たちに味あわせてくれる。いい歌い手がいつも名メロディーを生み出せるとは限らない。せっかく歌い手としての才能があるのであれば、名曲を歌うべきだ。

しかし、ひとつだけ覚悟してほしい。

名曲を力を使い、それなりの実力があれば儲けることはできる。できてしまう世の中だ。そこで得た収入や人気はあなた達のものであって、あなた達のものではない。ある種、ドーピング的なものだ。
借り物で戦っている人を応援してくれる人はどれだけいるだろうか?そこに努力や工夫、挑戦といった、人の惹きつけるための要素があるだろうか?

アーティストは表現をする人のことだ。何かを生み出す人だ。カバーは生み出しているだろうか?カバーで成功した人は生み出し続けられるだろうか?

本当の変態の作品には情熱が宿る。情熱には魅力が付いてくる。なぜなら人間性が出るからだ。

Goose houseに人間性を感じるだろうか?そこに音楽の本質があると思う。