どうも。パパブロガーのひろたつです。
選りすぐりの絵本の紹介。
絵本の良さ
我が家では普段から子供たちに絵本を読み聞かせている。
読み聞かせが子供の情操教育に効果がある、という話をよく見かけるが、実際に習慣にしてみると、以下のような実感があった。
・読み聞かせを続けていると、子供の語彙が格段に増える。
・集中力が身につく。
・親との触れ合いの時間が増えるからか、言動が落ち着いてくる。
毎日に少しずつ変わっていくことなので、他にも気づいていないだけで、色んな効果が出ているかもしれない。
親も一緒に楽しもう!
ただ、子供に良い影響があると分かっていても、習慣にするのはかなりの苦痛だ。
子供は何度でも同じ話を聞きたがる。しかしそれだと親が飽きてしまい、苦痛になってきてしまう。
何度か付き合うのは仕方ないにしても、もうちょっとバリエーションを増やせないものか…。もっと他にも面白い絵本はないだろうか。それこそ大人も楽しめるような…。
そんなことを思った経験のある親御さんは多いことと思う。
ということで、毎日3冊以上トータル500冊は読み聞かせをし、毎週図書館に通いつめている私が皆さんに厳選した106冊の絵本を紹介したいと思う。
これだけの数があれば親も飽きずに楽しめることだろう。そしてもちろん、子供受けする最強の絵本たちである。
絵本だけでも楽しめるのだが、蛇足ながら我が家でその作品を読む時に気をつけていることや、楽しみ方を紹介している作品もある。
紹介したやり方を真似してもらえば、一気に子供の楽しみが増えるので、オススメである。
では行ってみよう。
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カラフルさと仕掛けで子供を虜に
羨ましくなるほど世界中で売れまくっている絵本界の巨人。きっと作者は全然はらぺこじゃない。
子供に読み聞かせるときは、穴の開いたページで、一緒に食べるふりをしたり、お腹を痛がってみたりする。
最後に蝶になったシーンでは絵本自体をパタパタさせて、子供の手が届かない高さまで飛んでみせてあげている。
地味に、そして確実に効果が出る
こちらも定番中の定番本。
言うことを聞かない子供がおばけになってしまうという、子供にとっては強烈な結末が待っている。
最初は理解しないかもしれないが、何度も読み聞かせるうちに「おばけに連れていかれちゃうよ」という必殺のセリフが使えるようになる。
夜更かしのクセをつけさせないためにも、ぜひとも読み聞かせたい本。
やりすぎると泣く
せなけいこ氏はおばけをテーマにした絵本ばかりを描いているが、実は本当に怖い絵本というのは、ほとんどなかったりする。
ただし、さきほどの『ねないこだれだ』と、こちらの『くずかごおばけ』はマジで怖い。使い方によってはトラウマである。
読み聞かせの際は、おばけに追いかけられるシーンで実際に子供を追いかけ回してみたり、部屋の電気を消してみたりしている。
やりすぎると泣いてしまうので要注意である。
どうでもいいが、これだけ怖い内容なのに終わり方が異常にあっさりしていて笑ってしまう。
真似する子供が可愛くて仕方なくなる
完全に子供と遊ぶことを目的とした絵本。
分かりやすい内容と赤いだるまのイラストで、がっちり子供の心を掴んでくれる。
一緒に動きを真似させれば親御さんの顔もほころぶこと間違いなし。祖父母の前でやればきっと金になることだろう。人生初の労働をさせてみてはいかがだろうか。
イラストを見て理解できるぐらいの年齢でないと、面白さが半減なのでご注意を。
親切を知る
譲り合うことの大切さを、柔らかいイラストで教えてくれる絵本。
子供に好きな色のくまちゃんを選んでもらっておくと、あとでちゃんとおすわりできないときになどに、「〇〇くまちゃ~ん、ちゃんとお座りできる?」という使い方ができる。
読み聞かせのときには、座るシーンで押しくらまんじゅうのようにすると子供が喜ぶだろう。
ハラハラ・ドキドキを体験する
ちょっと長いので読み聞かせをするなら時間の確保が必要だが、それだけの価値がある絵本。
押し入れの中から異世界にワープし、そこで命をかけた冒険をするという内容。
ねずみばあさんの怖さや、追いかけられる焦燥感、その中でも失わない友情など、私たち大人が物語に求める要素がほとんど詰まっている。
物語でハラハラ・ドキドキする体験を初めてできるだろう。
ずっと売れ続けているのも納得の作品である。
死の悲しみに触れる
大人の涙腺を確実に破壊してくる名作。一時期めちゃくちゃ売れていた。
犬の飼い主が亡くなってしまうというかなりきつい内容。
しかし、読み聞かせをすると分かるが、子供は意外とすんなり受け入れてしまう。死の概念がまだ備わっていないからだろう。
だからこそこの作品を通して、「死んだら会えなくなる」ということを知るいい機会になると思う。
読み終わったあとに、子供を抱きしめながら「いつかは会えなくなっちゃうんだよ」 と教えてあげたことがある。
なんか思い出しただけで、泣けてきた。オッサンの涙は汚えから自重します。
居場所を見つける
不器用な象が自分の居場所を見つける話。
挫折と成長の物語なので分かりやすく、子供にとっても痛快みたいで何度もせがまれる。私も大好きな作品である。
寂しくて泣いているぐるんぱに対して、子供が「友達になってあげる!」と声をかけたりしていて、優しさが育まれているのを実感した。
話自体が面白いのであまり遊びながら読まないのだが、最初の臭い状態のぐるんぱの匂いを嗅いで「臭っ!」と言ってみたり、ぐるんぱを洗うシーンでは子供をタオルでゴシゴシしてみたりしている。
バカバカしさを一緒に笑おう
絵本界の新たなスター、ヨシタケシンスケの作品。最高である。
バカバカしい内容だが子供も大人も楽しめてしまう。いやバカバカしいからこそ楽しめるのかもしれない。
この本を読む時は、当然、子供の服を脱がせて同じ状態にしていたのだが、大人しくやらせてくれない。抵抗が次第に激しくなってきて、それを押さえつけて無理矢理やっているうちに、じゃれあうのがメインになってしまい、気がつくと絵本どころじゃなくなっていることがよくある。読み聞かせってなんだっけ?
親も一緒に遊び心を楽しめる
絵本の新たな地平を開いた鏡絵本。天才的。
ページの片側が鏡になっており、そこに映し出された絵を見ながら物語が進んでいく。
とても美味しそうなホットケーキと、映し出される不思議さに、やたらとせがまれる絵本である。
もしかしたら大人の方が好きかも。
やぎと怪物の戦闘
随分と古臭く、拙い絵の作品なのだが、これがまた評判がいい。大きいがらがらどんと怪物との戦いに興奮しちゃうみたいである。
どうでもいいが、うちの子供は地下駐車場に行くと作中に出てくる「誰だ?!」のセリフを叫ぶようになってしまった。きっとあの暗さが絵本の世界観に類似しているのだろう。
遊ぶときは戦闘シーンで子供を突き倒したり揺らしたりしたりと、やりたい放題である。で、やり過ぎて泣かしてしまい、奥さんに私が怒られるまでがセット。
鉄板のカステラ
あの材料じゃ絶対にカステラはできないはずなのだが、最高に美味そうなカステラを作り出してしまう謎の生き物の話。ってネズミか。
それにしても、大人になってから見てもあのカステラは最高である。あれよりも美味しそうな絵ってみたことないかも。
きっと、子供の頃に想像したこの本のカステラの味を思い出してしまうからなのだろう。想像だからこそありえないほどの美味しさが私の脳内で作り出されていたわけだ。
そして未だに想像したカステラの味を超えるものには出会えていないし、これからも出会うことはないだろう。
メタの面白さを体験する
適当な歌を歌っていた少年が妖怪たちの世界に引き込まれてしまう物語。
妖怪たちは怖い顔をしているがとっても寂しがり屋。仕方なく少年は遊んであげるのだが、これが現実世界ではできない遊びばかりで非常に面白そう。
最後はちょっとメタな終わり方をするのだが、作品世界に集中しているとちょっとゾッしてしまうかも。
遊ぶときは、モモンガのところや縄跳びのところでジャンプさせたり、宝石を探すフリをさせたりしている。
子供のドキドキが伝わってくる
赤ちゃんのために女の子がはじめて一人でおつかいにいく話。
このあと何冊も登場するのだが、こちらの筒井頼子さんと林明子さんのコンビには傑作が非常に多い。絵がめちゃくちゃ可愛いので、親御さんも一緒に楽しめることだろう。
子供の目線で描かれた作品はどれも非常に真に迫っていて、子供の不安やドキドキがよく伝わってくる。当然、子供も一緒にドキドキである。
この作品は絵がとてもよく描き込まれているので、絵を見ながら子供たち一緒に「おつかい」をしている。
母親のための絵本
ちょっとこの記事の趣旨とはズレてしまうかもしれないが、色んな意味で必須の作品なのでご紹介。
この作品は母親のためにある。そしてこれから母親になるであろう娘のための本である。
なので、母親が読むとボロボロ泣ける。そして「これ、絶対に娘にも読ませる…!」と誓うことだろう。それでいいのだ。
感動系の絵本は無理に泣かせようとするものが多くて結構辟易するのだが、こちらの作品はどストレートに親の愛情を描いているので、気持ちよく楽しんでいただけると思う。
無償の愛、ここにあり
大人でも泣ける話として有名な『泣いた赤おに』である。
単純に悲しい話なのだが、これを感動作品と祀り上げる感性が私にはよく分からない。悲しいと感動って、全然違う感情ですよね?
それはそれとして、大人でも「知ってるけど理解していない」という“愛”について考えさせられる作品である。
子供に読んであげると「青おにさんはどこに行ったの?」とその行方を気にしていたが、説明するのがかなり難しい。
大人でも説明できない深みを秘めている。
お姉さんになること
生まれたばかりの赤ちゃんのために女の子が頑張るお話。
でも寝るときだけは…、の所が可愛すぎて堪らない。この感じは日本中の親御さんたちが悶絶するタイプのやつである。ぜひ皆さんも悶えてもらいたい。
小さい子供が小さいながらに成長しようとする姿には、思わず目頭が熱くなってしまうだろう。
ちなみに我が家も姉妹なので、子供たちの名前に入れ替えて読んであげている。
食いつきが変わるのでオススメである。
守るべき存在を見つける
ちょっと不気味な表紙だけど、中身はタイトル通りの素敵なお話。
悪さばかりしていた盗賊が、自分たちを必要としてくれる子供と出会い、次第に改心していく。
悪者が正義に転化する話は、独特の痛快さがあって良いと思う。そうあって欲しいという思いもあるしね。
子供に読み聞かせるときは、三にんぐみのラッパを真似したりしている。
自分の世界に入り込む
天才、谷川俊太郎による絵本である。いきなり穴を掘り始め、それを埋めるだけのお話なのだが、妙な面白さがあって、私自身もこの正体不明の面白さにやられてしまった。
絵本の作りも面白く、遊び心が散りばめられている。ミミズが出てくるシーンで子供たちはやたらと興奮しちゃうし。
特徴的な表紙と裏表紙にもちゃんと意味があるので、そこまで楽しんでもらいたい。
子供に裏表紙の絵を見せて、「ほら、穴に手を入れてごらん」と誘っておいて、触った瞬間に「ガウっ!」と驚かせたりしている。
読めばすぐに真似をしたがる
この作品に限らず、長い間語り継がれている童話というのは、確実に子供受けする。
ということで『おおきなかぶ』を一度読めば、子供たちが真似をするのは確実である。ぜひとも付き合ってあげてほしい。親御さんたちはくれぐれも腰に注意してくれ。
そういえば自分も子供の頃に真似したなぁ。学校の草、抜きまくったよね。
親がやられる
こんな雑な絵で、しかも題材はティラノサウルス。
しかしこの作品がかなりの名作である。題材が題材なので子供が食いつくのは当然なのだが、それよりも読み聞かせしている親がやばい。完全にやられる。
ネタバレはしないので、ぜひ手にとって実際に確かめてもらいたい。
意外な展開を気に入ってもらえるはずだ。
想像の世界へ旅立つ
日常の世界が“かいじゅうたちの世界”へと次第に溶けていく、ちょっと怖い絵本。
インパクトのあるかいじゅうたち世界のシーンでは、なぜか文章を省き、絵だけでストーリーが進んでいく。
子供たちに初めて読んだときは「なんで何も言わないの?」と不思議そうだったが、何度も読む内に、描写のひとつひとつに説明をしてくるようになった。
想像力が育まれる瞬間を見ているようで、妙な感動を覚えてしまった。
日常と“かいじゅうたちのいるところ” が繋がる話なので、あとで思い出して怖がったりするので注意である。
それをネタに言うことを聞かせられる、という意味でもある。
日本一有名な猫
世の中には答えがないものが多く、その多くは自分なりに「こういうことにしておこう」という仮の答えを持っておいたりする。その答えに疑問を感じたり信じたりしたりしながら私たちは生きている。生きていく。
子供はすぐに答えを欲しがる。しかし答えがあるものの方が少なく、だからこそ生きることは難しいのだ。それを子供に教えることもまた、である。
この作品は間違いなく名作である。そして世の中の“答えがないもの”を子供に体験させるために非常に役立つ本と思う。
大人からも圧倒的な支持を得ているのは、それだけこの作品の中に普遍的な“問い”が含まれているからだろう。
ペットを失う悲しみ
大好きだった飼い犬への思いを描いた作品。
子供の頃に犬を飼っていた私には読み聞かせがかなり辛い作品だった。
死を扱った作品は絵本でも多いが、その中でも特に人気の高い作品である。私も一押しである。
ペットを飼っているお子さんも、飼ったことがないお子さんにも、命の大事さや儚さを教えるために読んでもらいたい。
毛の量は気にしないでほしい
おじいちゃんの優しい「だいじょうぶ」という言葉には、読み手の私たちまで癒されるようである。
子供たちにはこの本を読んで、辛い時などに自分を保つための力を手に入れてほしいと思う。
繰り返される「だいじょうぶ」に対する男の子の答えである最後のページには、思わず涙してしまった。
自分の役割を見つける
ちいさくて可哀想な魚“スイミー”が仲間たちと力を合わせて敵を撃退する話。力はなくとも、大きい身体がなくとも、機転を働かせることで自分の居場所を見つける様は痛快そのものだろう。
絵が淡く、非常に美しい絵本。子供、特に女の子が気に入る絵柄じゃないだろうか。
境遇などからスイミーは弱者のように思われるが、実はのび太と同じで、私たちのヒーロー願望を刺激する存在なのだと思う。
ちなみに外人作家の作品だが、訳は我らが谷川俊太郎である。仕事しすぎ。
異常事態を普通に受け入れる人々
ぬいぐるみの“こん”が勝手に動いてしまうお話。
ぬいぐるみが大好きな子であれば大喜びすることだろう。ちなみに我が家では奥さんが一番ハマっていた。特にこんが電車の扉に挟まれているシーンには悶絶していた。
林明子さんの絵はとても暖かくて可愛らしいので、読み聞かせをしている親の方まで幸せな気分になってくる。
傷つくたびに こん の「だいじょうぶ だいじょうぶ」という声が小さくなっていく様子が非常に痛々しく、子供たちも真剣に聞いていた。
弱い自分を変える物語
こちらも名作。
見た目は可愛らしいがとても強いライオンに、世界一臆病な少年ラチが鍛えられるお話。
とっても素敵な話で私も大好きなのだが、オチの所の「ポケットにライオンが入っていたと思ったら、リンゴだった」のくだりが、伏線がなさすぎて子供たちが理解できない。
なので我が家では読み聞かせるときに、ラチがトレーニングを終えたあと、「ライオンはラチのポケットに入っているだよ」と言うようにしている。
トレーニングのシーンではラチとらいおんが色んな体操をするので、子供たちと真似してみよう。逆立ちは無理だと思うけど。
押し付けがましくない勧善懲悪
柔らかい絵柄と優しいお話で人気のなかやみわさんの絵本。
そらまめくんが大事にしていたベッドを失くしてしまうお話。
子供と一緒に声に出して読んでいるのだが、やたらと文章のテンポがいい。読んでいて気持ちが良い。
この辺りは作家さんのセンスというか才能のなせる業だと思う。普通の人に生み出せるようなもんじゃない。
素敵な夜の旅へ
男の子の家に遊びに来た“よるくま”と、よるくまのお母さんを探しに行く物語。
作者の素敵な想像力がキラリと光る作品である。
こういう飛躍した発想に出会うと、ほんとうに絵本ってのは才能が生み出すものなんだと思い知らされる。
話の展開が素敵すぎて、子供がどうこうよりも私自身が非常に気に入っている作品である。
ちょっと怖くもあり、可愛さも溢れている。
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カバ成分濃いめ
この単純明快なタイトル通りの、かばくんのお話。というかほとんどストーリーは存在しない。
だがこの単純さと、かばくんというちょっと間の抜けた存在が子供には受けるらしい。
動物園にいるかばの様子を描いているので、子供たちも一緒にかばの真似をして楽しんでいる。
しろくまちゃんの全賭け、ではない
『ボケて』でネタにされている“しろくまちゃんシリーズ”である。
恐ろしく単純な内容なので0歳から楽しめる絵本である。分かりやすい分、深みはないかもしれないので、大人はまったく楽しめないのだが、子供の食いつきはやたらと良い。
このシリーズはいくらでもあるので、どれでも好きなものを選んでもらいたい。
個人的なオススメは『こぐまちゃん いたい いたい』である。怪我の怖さを教えるためには持って来いの作品である。
のんきすぎて気持ちいい
背中に乗せてくれるならさんぽするよ?と言われるがままに、次々と色んな動物を背中に乗せてしまうぞうくんのお話。
のんびりとした動物たちのやり取りと、突如訪れたアクシデント。
そして最高に平和なオチ。読んでいてこちらまで気分が爽快になる。脱力して笑っちゃうかも。
崩れるシーンで一緒に子供たちを押し倒したりすると喜ぶだろう。
0歳のベストセラー
0歳から楽しめると口コミで話題の『いっしょにあそぼ』シリーズである。
何ヶ月から楽しめるかは個人差があるだろうが、確かに間違いなく0歳児でも反応してくれる作品である。
はじめて本に反応したときは感動と興奮で泣きそうになってしまった。
赤ちゃんが反応するように仕組まれているそうなので、泣き止ませたいときにも使えるらしいが、我が家で試したことはない。
ちなみにシリーズものなので、他の作品も色々試してみてはいかがだろうか。
一緒に遊べる
赤ちゃんと遊ぶための仕掛け絵本。
大きな紙面いっぱいに色んな動物たちの「いないいないばぁ」が見られる。
ちょっとした意外な展開もあり、子供に大ウケである。
何度もせがまれるのは必至である。短いので読み聞かせもラクである。
これを絵本でやるとは…
フォロワーさんから教えていただいた、衝撃の絵本。
はじめに、小さな草原に泉が湧いたシーンから始まる作品なのだが、少しずつ物語が進むにつれて、だんだんと雲行きが怪しくなり…。
まさかこんなテーマを絵本に落とし込むとは、かなりの衝撃。これはおもろい。
皮肉たっぷりの最後のシーンとか、笑ってしまうレベルだった。
読み終えたあとは、子どもたちと「何がいけなかったのか?」と話が盛り上がることだろう。
オチが素晴らしい
真っ白な画用紙を見つけた新品のくれよんたちが、思い思いに絵を描いていくが黒だけは…。
話の展開良し。それにカラフルな絵柄も良し。さすがクレヨンが主人公なだけある。
子供も親も楽しめる作品で、何よりもオチが素晴らしい。この流れはなかなか予想できないと思う。大団円ってのはまさにこれ。
クレヨンを題材にすることで、「個性」というものを隠喩したのだと思うが、とても上手くハマっていると思う。
子供とオチの真似をしてみたが、いまいち上手くいかなかったのが残念。
作り込まれすぎてて読み終わらない
100かいだてのいえを上っていくだけ、という非常にシンプルなお話。
この作品が面白いのは、本当に建築物を上るかのように下から上へと読んでいくこと。
ページいっぱいに描き込まれたイラストは、目を凝らすほどに色んな発見があり、いちいち反応していると到底読み終わらないほど。
子供はこういうガチャガチャした絵が大好きなので、気に入ること間違いなしである。
発想力の限界に挑戦
私は完全にヨシタケシンスケのファンなので、彼の作品を冷静に評価することはもうできない気がする。それくらいどの作品も圧倒的なクオリティを持っている。
こちらの『りんごかもしれない』も、作者が得意とする“発想力”を遺憾なく発揮しており、大人の我々は追いつくだけでも必死である。右脳刺激されまくり。
子供たちと一緒に色んな発想の世界を楽しんでもらいたい。
子供だって我慢している
小さい体に大きな我慢。
そんな不似合いな荷物を抱えた少年の切ない葛藤を描いた作品。
子供たちに読み聞かせながら、どうしても親である自分たちを顧みてしまう。
「怒らないでもっと上手くできないのか?」
「もっと他にできることがあるんじゃないか?」
そんなことを考えながら読むと、自然と泣けてきてしまう。
逆に、いつも怒られてばかりの子供たちはこれを読んで、どう思っているのだろうか?
数々の賞を受賞しているだけある、素晴らしい作品である。超オススメ。
これほど「パンツ」を繰り返すことは人生においてない
子供は分かりやすい下品なネタが大好きなので、こちらの作品もドハマリした。もちろん親もなんだかんだいって気に入っている。
一度読んでしまうと、その意外な結末を子供たちも忘れられないようで、話の冒頭から何度も「ほら見て!パンツ履いてる!」と大騒ぎである。
どうでもいいが、巻末に書いてある「替えのパンツはこちらにご連絡を」の一文がやけにハマってしまった。
どストレートに下品
下品ついでにこちらの作品も。我が家の長男が大好きな作品である。
もぐらが自分の頭にうんちしたのは誰なのか調べる、というどうしようもないお話。なんも得るものがなさすぎてビックリする。
ひたすら繰り返される動物たちのうんちの描写は、人によっては気持ち悪くなってしまうかも…。こんなのがベストセラーになってるドイツって一体…。
我が家では読むときに、うんちが落ちるシーンに合わせて子供たちの身体にちょっかいを出すようにしている。本気で嫌がるのが面白い。こうやって父親って嫌われていくのかも。死にたい。
突然いなくなった妹
幼い子供の感情が流れ込んできてしまい、親御さんであれば泣けてくる名作。
当然私も読み聞かせをしながら泣いてしまった。無理でしょ、こんなの。
何もできないまだまだ子供のお姉ちゃん。それでも大事な妹のために力を尽くす様子が堪らなく愛おしい。
物語の肝部分は『となりのトトロ』と似ているかもしれない。
病的な情報量
からすが森の中でパンやを営む、というお話。
とっても平和なお話で、しかも美味しそうなパンがいっぱい出てくるので、子供受けもバッチリなのだが、ひとつ問題が。
途中で病的なまでにたくさんのパンが紹介されるシーンがある。
ここが子供たちのツボに特にハマるらしく、相当な時間をかけてひとつひとつ読まされるハメになってしまう。
読むのが面倒なときはかなり苦痛になるので、タイミングに注意してもらいたい。
ただ、子供受けするのは間違いないので、おすすめ。というか、こういう情報がたくさん入っているのって子供は好きだよね。
風呂嫌い集まれ
お風呂が大嫌いなハリーが泥んこになってくると、家族の誰もハリーだと気付いてくれなくて…というお話。
シリーズものらしいのだが、私はこれしか知らず。
ただこの作品だけでも十分楽しめるので安心してほしい。
ハリーと同じように風呂に入りたがらない子供には、ハリーされたのと同じように「あれ~、うちにこんな汚い子いたかな~?君だれ~?」とちょっと意地悪してやると、お風呂に連れていくのがラクになるのでオススメである。
子供の口に合わせた計算された文章
白黒にも関わらずなぜかカラーに見えてくる不思議な作品。
Amazonのレビューにも書いてあったのだが、文章が子供に読みやすいように、発音しやすいように工夫してあり、何度か読んであげると子供も真似できるようになる。
物語の文章を真似できるようになると、お喋りのパターンが増えて語彙の形成にも繋がるのでこういう作品は非常に助かる。
メルヘン世界から帰ってくるあのラストは、夢から覚める時の悲しいような嬉しいような不思議な感覚がある。
予想を裏切る展開
アメリカの絵本だけあって、やたらと絵柄がリアルでちょっと怖いかもしれない。
だが、ストーリーは非常に可愛らしく、意外な結末は素敵すぎて思わず口元がほころんでしまうだろう。
最初はあんなに不気味に見えたこの二匹が最後には愛おしくてたまらなくなるはずだ。私も大好きになってしまった。ウサギ飼いたい。
可愛らしさが強い作品なので、女の子向きである。
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死してなお残るもの
死ぬことについて書かれた作品。
正直子供には少し難しいテーマを語っているのだが、大事なことが書いてあるのでよく読み聞かせをしている。
子供たちに死の概念や生きることについて分からせるのは、まだまだ早いので、なんとなく物語のあらすじだけでも理解してくれればなぁと思っている。
この作品を読みながら、「自分は子供たちに何を残せるだろうか?」なんてことを考えさせられてしまうのだが、これじゃあ子供のために読んでるんだか、自分のために読んでるんだかよく分からない。
パンダの意外な真実
『しろくまさんのパンツ』でご紹介したtupera tuperaという夫妻によるユニットの作品。
こちらも『しろくまさん~』同様非常に面白い。
この世にはどうやらパンダ専用の銭湯があるらしく、そこでは口外厳禁のとある秘密があるそうだ…。
ふざけた展開に子供たちも大喜びしてしまうだろう。めちゃくちゃ売れているらしいが、それも当然の内容である。
ひたすら密着
こちらも非常にシンプルな作品。いろんなものが、ただただ「くっつく」というお話。とても可愛い。
この作品を読むときにやるのは当然、子供との「くっついた」である。
親とやるだけではなく、壁だろうが、椅子だろうが、家電だろうが、野菜だろうが、なんでも子供はくっつきたがるのでご注意である。
おふろから異世界へ
おふろが徐々に異世界へと変わっていく不思議なお話。
最初はただのおふろだったのに、少しずつおかしなことになっていき、これ以上はヤバイんじゃないか、と思ったところにお母さんが登場!
…のシーンで、子供たちに「どうしよう?!どうなるこれ?やばいよね?見つかっちゃうよね?」と煽ると、「早く、早く、めくって!」と、めちゃくちゃ興奮してくれた。
それにしても、おふろの描写の気持ちよさそうなこと。
林明子さんにこの手の絵を描かせたら、間違いなく日本一だろう。
少年の(だいぶ危なっかしい)冒険
こちらも林明子氏による作画。
可愛らしい男の子がおばあちゃんの家まで行く、という話なのだが、男の子らしく寄り道してしまい色んな目に遭う。
ちょっと危なっかしいのもあるし、面白いトラブルもあるしで、子供を驚かせながら読むと楽しめると思う。
泣かせる続編
親を泣かすことで有名な『あさえとちいさいいもうと』の続編にあたる作品。
当然のようにこちらも親を泣かせてくる名作である。
あさえの優しさには胸が暖かくなることだろう。やっぱり子供の成長っていいよね。
それにしてもこの作家さんの絵は、どうしてもこんなにも可愛いのだろうか。子供の可愛さを上手にすくい上げてくれている。
子供が楽しめる絵本ももちろんいいのだが、大人が一緒に楽しめる作品はそれだけで時間の質を上げてくれるので、非常にありがたい。
スケールがでかすぎて笑う
バカみたいに巨大なものたちが原っぱに現れるというお話。
子供は巨大なものが大好きなので、この絵本には大興奮である。そしてあのバカバカしいラストも子供が大好物なものである。
規格外のスケールのでかさに思わず笑ってしまうことだろう。
びっくりな空の旅
シリーズものらしいのだが他の作品は未読。
だがそんなことは関係なしに楽しめる作品。バムとケロがおじいちゃんの家に行くために、とんでもない空の旅をするというお話。
常識はずれだからこそ子供も楽しめるし、アクシデントだらけなので読みながら子供たちとワーキャー騒いでいる。
思いっきり都市開発を批判している
綺麗な風景に囲まれたちいさいおうちが、都市開発によって豊かな自然を奪われてしまう、というけっこう身も蓋もないお話。
作者の怒りみたいなのが作品から漏れ出していて、大人が読むとちょっと笑ってしまうかもしれない。
子供は素直に“ちいさいおうち”に感情移入してしまうらしく、けっこう何度もこの本をせがまれた。(おうちに感情移入するって、冷静に考えるとすげえ)
話の筋としてはハッピーエンドなので、可愛い絵柄も相まって、オススメである。
長すぎ
びっくりするぐらい縦長の絵本。非常に珍しい形状なので、これだけでもう子供たちは食いつく。単純なものだ。まあ最初に食いついたのは私なんだけど。
物語はといえば、少年がもうひとつの月を探しにいくというメルヘンな内容。
星を蹴飛ばして流れ星にしたりと素敵なエピソードが満載である。
ボケとツッコミに笑う
『だるまさんがシリーズ』のかがくいひろしによる、布団達のお話。
真ん中にいる“まくらのせんにん”というトボけたキャラクターと、布団たちの掛け合いが絶妙で、笑ってしまうこと間違いなし。
読み聞かせのときに、親が一緒に楽しんでいると子供の印象を良くなるらしく、やたらとこちらの作品をせがまれるようになった。
ぜひともお子さんと一緒に、ひと笑いしてもらいたい。
やさしさにつつまれたなら
ふゆじたくのおみせ―おおきなクマさんとちいさなヤマネくん (日本傑作絵本シリーズ) | ||||
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ふゆじたくをするための道具が揃ったお店での、暖かな交流を描いた作品。
やり取りが優しすぎて、疲れている親御さんが読むとなぜか泣けてしまう。
とってもふんわりとした作画で、ストーリーも優しさに満ちているので、寝る前に読み聞かせるには持って来いの作品である。
それにしても、クマが出てくる絵本にはハズレが無いな。
美麗なイラストで子供と楽しむ
名絵師林明子氏の作画を存分に楽しめる作品。林明子作品、紹介し過ぎか。
森の中に隠れた動物たちを子供と一緒に探すのだが、これがなかなかレベルが高い。年長さんぐらいじゃないと難しいかもしれない。
ただ、人生初のだまし絵を経験するには、最高の一冊だと思う。
絵が本当に綺麗で、大人が見ていても楽しめる作品である。林明子さんは本当に素晴らしい仕事をなさる。
この自信が欲しい
子供の根拠のない自信みたいなのを描いた作品。私の大好きなヨシタケシンスケである。もうそれだけで十分とも言える。
ヨシタケはよく子供に振り回される大人を描くが、この作品も同様である。子供に付き合わされているときのあの感じがよく出ている。
オチの脱力感といい、可愛さといい、最高である。
もちろんこれを読んだあとは子供もめちゃくちゃ真似してくるので、覚悟してもらいたい。
ルールは破るためにあるんだよ
みんなに開放されている図書館。ルールさえ守ればライオンも入れる?そんなお話。
この作品で教えてくれるのは、「違う」を受け入れるということ。
大人になればなるほど、常識とか普通とかいう物差しが固まってしまい、少しでも異常な人を見つけると、嫌悪感を持ったり、避けたりするようになる。
子供にはそれがない。そしてそのままでいることがとても大事だと思う。残念ながら無理だけど。
かなり長い作品だが、素晴らしい物語なのでじっくりと読んでもらいたいと思う。
妖怪研究家の本気
ベストセラー作家、京極夏彦の手による「子供のための怖い絵本」。
このシリーズはほかにも何冊か出ているのだが、京極氏のこちら作品がぶっちぎりで怖い。
子供は怖いもの見たさで怖い絵本が大好きだが、これはちょっと怖すぎである。
夜寝るときに怖がったりするので、読み聞かせるのはかなりリスキーである。
その分、「おばけに連れて行かれるよ?」という言い聞かせの必殺フレーズが使えるようになるので、個人的には超オススメである。
というか、これ大人が読んでも怖いぐらいだし。
リアルキャット
まさに猫好きが書いた絵本といった感じ。子供も楽しめるけれども、猫好きな大人が読むと悶えてしまうような描写の連続である。悶えすぎて失禁しないように気をつけてくれたまえ。
猫と不思議な夜の世界を楽しんだあとに訪れる“オチ”には、きっと「なるほど」と納得させられることだろう。
甘えるだけではダメ
超有名なモチモチの木である。小学校の授業で読んだ親御さんも多いのではないだろうか。
ストーリーがけっこう緊迫しているのもあるし、この独特な絵柄もあるし、子供は食い入るように話を聞くことだろう。
甘えるだけではダメで、勇気を出すことの大事さを教えるにはうってつけの作品である。
理屈よりも気持ち
けんかしたときのあの気持ちが「これでもかっ」と詰め込まれた作品。大人が読むとなんだか足がもぞもぞしてきてしまう。
子供のけんかは本当に他愛のない理由で始まったりする。それは彼らにとって大事なのが理屈よりも「気持ち」だからである。あ、これって大人も似たようなもんか。
この作品を読むと、子供の感情を理屈で押しとどめることも大事だけど、全部をただただ受け止めてあげて、感情を全部吐き出させてあげることも必要なのだと思わされる。
画期的作品。
小学校に入学したばかりのみほちゃんが、いじわるクソ野郎の怪獣“ますだくん”に意地悪をされるというお話。
Amazonのレビューを読んだら、昔のことを思い出してか、結構酷評があって残念だった。
個人的には非常に画期的な作品だと思っている。
みほちゃんの心理描写をあんな手法を使って描くとは驚きだった。
ちなみに私はこの作品と小学生のときに出会っているのだが、そのときの衝撃は今でも思い出せるぐらいだ。
表現の素晴らしさというものを子供に教える、という意味でも必読の絵本である。
大人もゾクッとする秘密が…
ちょっと大人には違和感のある文章が特徴の「ピーマン村シリーズ」である。
その中でも子供たちに人気なのがこちらの『おばけなんてこわくない』。
「おばけなんてこわくない」と言い張る園長先生をみんなでおどかす、という話だが、ちょっと怖いシーンが盛り込まれている。
最後のみんなでお化けの格好をするシーンで、人数を確認してみると…?
これには子供も大はしゃぎである。
教室はまちがうところだ
元々は蒔田晋治さんの詩だったものに、絵を付けているらしく、作品の中に会話などはまったくない。
しかしこの生き生きとしたイラストと、素晴らしい絵から勝手に物語や情景が流れ込んできて、とても勇気づけられる作品になっている。
間違えずに成長することなんてできない。だから間違いを恐れないで欲しい。そして他人の間違いを受け入れられる人になってほしい。
そんな願いを込めて読み聞かせしている。というかモロに直接子供たちにそう言ってしまってしまっている私は節操がないと思う。
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うえきばちに植えるのは…?
うえきばちがありました。そこに埋めるのは、なんとのっぺらぼう?!
「めがでました」ってそっちかよ!と突っ込みどころが満載で、しかも展開がまったく想像できない強烈な作品。
絵柄のインパクトがそうとう強いので、寝る前に読むと興奮して眠れなくなるかもしれない。
ただ、我が家では超人気作品である。子供が夢中になるのも当然の作品である。
素敵すぎて泣きそうになる
読み聞かせをしているときってのは、できるだけ感情を込めて読もうとするのだが、それゆえにあまりにも素敵な作品に出会うと、泣きそうになって読めなくなってしまう。
この作品は読み始めたときから、「これは名作だな」と思っていた。そしてその期待は裏切られなかった。
どうかこの素敵な結末を一度は見てもらいたい。なのであえて内容については触れないでおく。
誰か大事な人にプレゼントしたくなるような、そんな素敵な作品である。
問題作
どこかの学校が真似をしたら、「親がいない子はどうすればいいんだ!」と怒りのクレームが入ったとかいう曰くつきの作品である。
お話の内容はとっても素敵な「宿題」を出されるというもの。
子供はこういうスキンシップを喜ぶので、思う存分宿題をしてあげよう。
だったら自分以外を仲間外れにしてやる
いっつも仲間はずれになっているウエズレーが、じゃあとばかりに夏休みを使って自分の国を作るという、桁外れのスケールのお話。ハリウッドだって目じゃないぜ。
夏休み独特の開放感や爽快さに溢れた情景と、他に類を見ない珍しいお話が組み合わさり、異色の傑作に仕上がっている。
子供はこの想像力を楽しみ、大人はこの自由さを羨ましく、そして懐かしく思うことだろう。
夏休みの無敵さって、こんな感じだったなぁ…。
最後は表紙を使ってください
オニが32ページ全編に渡ってボケ倒すという異色作。子供も大爆笑である。
本来であれば怖い存在であるオニがボケるからこそ、ここまでの笑いが生まれるのだろう。作者のアイデアの勝利である。
笑える絵本というのも数少ないので、そういう意味では非常に貴重な作品だと思う。
柄が若干気持ち悪い
かくれんぼをしたうずらちゃんを見つけるという絵本。
子供も一緒に参加できるので、「ここにいるよー!」と大興奮で読んでくれる。
皇室でも読まれていると話題になったらしい。うずらちゃんの柄がこんなに気持ち悪いのに、驚きである。
色の名前を覚える
いろんな色のバスから、その色に合わせたものが乗り降りするという作品。
物語性はないのだが、単純に色と絵で楽しめることだろう。
特に最後の全部が出てくるシーンは、『からすのパンやさん』などの作品同様、「情報が溢れかえっていて最高!」状態に子供はなるだろう。
色を覚えさせるのにも使えるし、語彙を増やすのにも最適である。
スイミーだけじゃない
いろいろ繋がりでこちらも紹介しておこう。『スイミー』で有名なレオ・レオニ氏の作品である。『スイミー』同様、訳は天才谷川俊太郎である。この人、仕事しすぎでしょ。
いろんな色に変わることができるけれど、それゆえに自分の色というものが存在しない。
そんなことを考えたカメレオンが、自分の色を見つけるためにとった方法とは…?
ちょっと悲しくも、心暖まるお話。
結局は「愛」っていう外国の絵本にありがちなラストはご愛嬌。作中で使われている絵がとっても素敵で印象的である。
個性を出せとか言われるけれども、それよりも大事なものがあるんじゃないか、なんて思ったり思わなかったり。
無茶振り製造機
『はらぺこあおむし』で満腹になる前のエリック・カール作品。出てくるお月さまがおんなじで世界観を共有していると思われる。
タイトルからも分かるとおり、パパにとんでもない無茶振りをする内容になっている。親御さん方であれば当然予想されるだろうが、これを読んだあと速攻で「取って」と言われるので覚悟しておいてほしい。私は今のところ「また今度ね」とかわし続けている。
愛情詰めまくり
子供への愛情をこれでもか、と色んなパターンで描いた作品。これ一冊読むだけで、子供に「超愛している」と伝えることができるだろう。
Amazonのレビューでも書いてあったが、作中の「あなた」を子供の名前にして読んであげると、照れながらも非常に喜んでくれる。愛してもらっている子特有の笑顔になる。
子供の心を常に満たしてあげることは難しくても、満たされた時間を少しでも提供することはできるはずである。
素敵な時間を過ごして欲しい。
ママ、怒らんといて
怒られたペンギンの男の子がバラバラになるという、かなり衝撃的なスタートから始まるお話。
子供は単純に物語を楽しんでくれるのだが、大人はと言えばちょっと気まずい気持ちになりながら読むことになる。
怒るのが悪いことだとは思わないが、必要最小限でいいのはみんなが分かっていることのはずだ。怒り、という暴力で子供を押さえつけて、それが最適な情操教育だとは思えない。いつだって育児と葛藤は抱き合わせである。
なので、子供たちに読み聞かせながら私も成長中である。おかげで私にオムツは必要ない。今のところは。
ぎゅっ、としよう
もうこれほどシンプルな絵本は無いんじゃないだろうか、というほどシンプルな絵本。
内容は表紙を見てもらえれば分かる通りである。
ぎゅっ、としてあげてほしい。
ハグ、ではなく、はぐ
こちらもバカみたいにシンプルだけど、なぜだか笑ってしまう作品。
出てくるキャラクターたちと一緒に子供を「はぐ」してあげえると、とっても幸せそうな顔をするので、こちらも幸せな気持ちになれる。
ハグ、ではなく、はぐ、という柔らかい表記にしたあたりに、作者の暖かさみたいなのが伝わってくる。
最終的にしゃっくりは…
がいこつなので怖い絵本かと思えば、ただの笑える絵本だった。
しゃっくりが止まらないガイコツが、色んな方法を使って止めようとするのだが、ガイコツなので上手く行かず、その様子が非常に面白い。
最終的には止まってめでたしめでたしなのだが、そこからもうひとつオチというか、結末がある。
うちの子供たちがしゃっくりになったときに、「ガイコツのやつが飛んできた!」と言って遊んでいる。
末っ子は世渡り上手
説明するまでもない超有名作。
こういうのは鉄板すぎるので紹介するのはちょっと気が引けてしまうのだが、まあオススメという意味では外せないので載せさせてもらった。
他の作品の説明でも書いたが、長く愛されている作品ってのは、それだけ子供を惹きつける魅力を備えているということである。
天才的パロディ
あの超有名作の最高すぎるパロディである。
ブタの方を紹介したら、こちらも紹介しなければならないだろう。
今回の悪役はなんとブタ。オオカミが三兄弟である。
それにしても、このブタ、もう本当に最悪な奴である。どうしようもないブタ野郎だ。
結構な悪行が続くが、最後はもちろんハッピーエンドになるので安心してもらいたい。
もちろん読み聞かせている大人まで笑ってしまえる作品である。オススメ。
刃物で遊んではいけません
想像力の限りを尽くしてナイフで遊び倒した絵本。物語ではなく、発想を楽しむという感じ。シンプルだけど、強烈なインパクトを残してくれる。
子供も大人も、凝り固まった頭をほぐしてくれるような自由な作品である。
意味なんかなくても最高に楽しめる、といういい例じゃないだろうか。
NHKスタッフの有能さ
NHKの超天才的番組『ピタゴラスイッチ』の制作陣による絵本。
彼ららしく非常に頭の柔らかさを感じさせる内容となっている。
ゲーム的な要素もあるので、ある程度の年齢になると相当ハマることだろう。
天才的
子供に「五十音」を語感で教えるために非常に役立つ絵本。
説明がちょっと難しいのだが、非常に天才的な構成になっている。
語呂と韻で畳み掛けてくるので、リズム良くサクサク「あいうえお」を楽しむことができるだろう。
私はどうしても大人の目線で読んでしまうのだが、よくこんな本が作れたもんだと感心してしまった。
失敗しても気にしない
カバが失敗を恐れず色んなことに挑戦するお話。そして失敗してもまったく気にしないお話。
いつの間にか子供も失敗したり間違えたりすることを恥ずかしがるようになる。
しかし大人になるとよく分かるが、間違えることは恥ずかしいことではない。挑戦しないことが恥ずかしいことなのだ。
色んなことに失敗して、最後にハンモックで休むことすら失敗してしまうカバ。でもそれさえも気にしない姿勢から、子供たちも何かを学んでほしいと思う。
自分の気持ちに正直になる
嫌なことを我慢できるようになることはとても大事だが、それと同時に、自分の気持ちに正直になることも大事である。
とある犯罪者の更生を手伝っている方の本を読んだのだが、そこに「自分の気持ちを大事にできない人は、他人の気持ちも大事にできない」と書いてあって衝撃を受けた。
嫌なことは嫌。そう正直に言って、吐き出した後に「でも頑張るか…!」という気持ちになるのだ。
ということで、保育園、幼稚園、学校、子供それぞれに嫌なものがあるだろうが、この作品を読んで「いやや!」を吐き出しきってみよう。
大人は「仕事いやや!」かな。
こまけえことはいいんだよ
どんな物事にも「いいからいいから」と受け流してくれるおじいちゃんのお話。
カミナリ様が家にやって来ようが、ヘソを盗まれようが、それをおでこに返されようが「いいからいいから」と気にしない剛の者。それがおじいちゃんである。
ヘソをおでこに返されるシーンでは子供たちも大爆笑。読み聞かせている大人も笑ってしまうはずだ。
大人も子供も楽しめる珍しい絵本である。
面白おかしく「もったいない」を学ぶ
世の中に「もったいない」の精神を教えるために現れた“もったいないばあさん”のお話。
一体彼女は何者なのか、それは誰にも分からない。もしかしたら物の怪のたぐいなのかもしれない。
「もったいない」と説教臭く教えるのではなく、面白おかしく物語に乗せて伝えてくれる素晴らしい作品である。
これを読むと子供も何かにつけて「もったいない」と言うようになった。たぶん、意味は分かっていない。
成長することの意味を知る
成長することについて描かれた作品。
成長と一口に言っても、身体的なものから精神的なものまでさまざま。
さらっと人生において非常に大事なことが書いてあるので、読み聞かせながら大人の方が「そうだよなぁ」と頷いてしまう。
アンパンマンマーチみたいな作品である。
入浴(促進)剤
強面だけどおふろが大好きな、わにわにのお話。
ほとんど話らしい話はないのだが、動作のひとつひとつを表現した擬音がいちいち面白い。
風呂に入る前に読んで、「さあ、わにわにの真似をしよう!」と子供に声をかけるとすぐにお風呂に入ってくれるのでラクである。
お手伝いのふりをした破壊工作
小さい子が不器用ながらに、おでかけの準備をするというお話。
小さい子あるある的な内容になっていて、大人が読むと「あちゃー」と思ってしまうような場面も出てくる。
我が家の子供たちも同じようなレベル(本人はお手伝いのつもりでも、実際は散らかしているだけ)のクセに、「失敗してるねー」とか言ってくるので笑ってしまった。
絵の方は安定の林明子クオリティなので、その可愛さにキュンキュンしてもらいたい。
軽やかに死ぬ
天才ヨシタケシンスケが今度は「死」をテーマに絵本を作ってくれた。当然の如く素晴らしい作品である。
死を扱ってはいるものの、テンションはいつものヨシタケシンスケらしく、ポップで、発想豊かで、クスッとしてしまう。
死について子供に考えさせる最初の絵本として選んでみてはいかがだろうか。
重々しくなりがちなテーマを軽やかに、そして心地よく描いた名作である。
紹介しすぎか…?
度重なるヨシタケシンスケ推しをどうか許して欲しい。彼の作品は本当にどれも面白いのだ。騙されたと思ってどれでもいいので手にとってもらえたらと思う。
ということでヨシタケ作品の紹介はこれでお終いである。
ぼくのニセモノを作るためにはまず“ぼく”のことを知らなければならない。でもぼくって何だ?
深いテーマもヨシタケシンスケの手にかかればこんなにも軽やかなお話に仕上がるのだ。
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恐ろしい結末
作品のすべてが関西弁で描かれており、とってもコミカルな印象を受ける作品。だが、実はラストに恐ろしい結末が待っている…。
子供はたぶん意味を理解できないだろうから、大人が「これってどういうことだろうね?」というふうに聞いてみると面白いかも知れない。
クマのあの無感情な目が堪らない。
次世代の絵本作家による素敵なお仕事
全編に渡ってパソコンで描かれた非常に美しい絵本である。
しかし、美しいのは絵だけではない。
誰よりも美味しいケーキを作りたいおばけが女の子を喜ばすために奮闘する、というお話なのだが、これがとんでもなく美しいのだ。
ぜひとも舐めてかかってほしい作品である。確実にあなたの心に素敵なインパクトを残してくれるはずだ。 超オススメ。
ハルキストもさすがにここまでは追ってこれまい
意外にも村上春樹が翻訳を務めている作品である。
ということで彼のあとがきを引用させてもらい、作品の紹介とさせていただこう。
「あなたはこの木に似ているかもしれません。
あなたはこの少年に似ているかもしれません。
それともひょっとして、両方に似ているかもしれません。
あなたは木であり、また少年であるかもしれません。
あなたがこの物語の中に何を感じるかは、もちろんあなたの自由です。
それをあえて言葉にする必要もありません。
そのために物語というものがあるのです。
物語は人の心を映す自然の鏡のようなものなのです。」
(村上春樹/訳者あとがきより)
とにかく絵に特化
イソップ物語の「ネズミの恩返し」をめちゃくちゃ綺麗なイラストで描いた作品。
この作品の特徴はとにかく絵に特化していること。なんと文章が存在しないのだ。
それゆえに大人の読み聞かせ方は無限大だし、慣れてくると子供も絵本を使ってオリジナルのストーリーを作り上げられるようになる。
本当に綺麗な絵なので、それだけでも十分楽しめることだろう。
2010年、世界で一番優秀な絵本に贈られるコールデコット賞を受賞した作品である。
ゆきなのになぜか温かい
雪にはしゃぐ子供の様子を描いた絵本。
触れば冷たい冷たい雪のはずなのに、この絵本からはなぜか温もりのようなものが伝わってくる。
子供が雪でテンションが上がり、どうでもいいような遊びをしてしまう様子、そしてどうにかして雪を取っておこうとするあの感じ。堪らなく可愛い。
世界中で数々の賞を受賞しているだけあり、非常にアーティスティックなイラストである。
みんなに好かれる働きもの
とっても働き者なパンやのくまさんのお話。
「パン」と「くまさん」が出てくる絵本にハズレがない、というのが私の持論なのだが、まさにそれを地で行く作品。
忙しく、けれども地道に真面目に働くくまさんの様子は、非常に暖かさに満ちていて、読んでいると心がほっこりしてくる。
生産性の高さばかりが取り沙汰される昨今だが、働きものというだけでも価値があることを教えてくれる気がする。
きっとこすずめに自分を投影する
飛び方を知ったばかりのこすずめが、母親の手元を離れて冒険をするというお話。
こすずめは行く先々で自分の居場所を見つけようとするが、なかなか上手くいかない。
疲れ果ててたどり着いたそこには…?
初めての体験の連続と、疲れた身体を暖かく包んでくれる存在。これ以上ないほど子供と母親の関係性を表している。
冒険するこすずめの姿に、子供たちは自分を投影してしまうはずだ。
時空を歪ませよう
おじいさんの落とした手袋の中に、次々と動物たちが住み着くという不思議なお話。
設定に無理があるので、新しい動物が来るたびに大人は「もう無理でしょ」と思うのだが、子供たちは「まだ行ける!」とワクワクしているのが面白い。
メルヘンを素直に受け入れられる時期にしか楽しめない作品である。とっても素敵。
手袋がぎゅうぎゅうになるたびに、子供たちとぎゅうぎゅうしよう。
お父さんを人気者にする
絵本というよりも、子供との遊び方辞典といった作品。
面白いのは、余計な小細工なしにお父さんの身体ひとつだけで楽しめるという点。
我が家でももちろんやったのだが、これがもう子供たち大興奮。汗だくなって遊んでくれる。身体を触れ合わせてこんなに楽しめる経験なんて、そうそうないのでは?
子供たちが本当に幸せそうにしている姿を見られることだろう。
世界で一番シンプルな仕掛け絵本
さあ、これが最後の作品になる。
まくらのせんにんシリーズの第二弾にして完結編。というのも作者のかがくいひろし氏が亡くなってしまったからだ。
こちらの作品には驚くべき(脱力しそうな)仕掛けがほどこしてある。
私としてはこの発想力に感動してしまったし、子供たちも大喜びだった。やっぱり絵本ってのは発想が命である。
最後に紹介するだけあって、この記事で紹介した絵本たちの中でも一押しである。
おまけ
最後におまけとして、子供のために働き疲れている皆様に贈る一冊を紹介しよう。
我らがヨシタケシンスケの脱力マンガエッセイである。
少しだけ、でも確実にあなたの心を軽くしてくれるはずである。
終わりに
以上が私のオススメする絵本である。
名作ばかりでどれを読むか困らせてしまったかもしれない。
ここまで色々紹介しておいてなんだが、実は子供はどんな絵本でもいいんじゃないか、という気もしている。
読み聞かせてもらえる絵本がどれだけ質が良かろうが粗悪だろうが、子供は親と触れ合うことが幸せであり、あまり関係ないのかもしれない。
ただ、自分の身を思い返してみると、「あの思い出の絵本」というものは確実に存在していて、読んでいた当時の記憶や感情が今で思い出される。そして、あの時に感じたことが自分の芯を形作っていることも。
絵本で人生が変わるなんて大それたことは言わないし、言えない。
だけど、読み聞かせてもらった時間と、大好きな作品に出会えたことが、かけがえない宝物になることは、間違いないだろう。
そんな素敵な宝物をどうか子供たちに与えてあげてほしい。
ということで、この記事を終わりにする。
以上。長々とお付き合いいただき感謝。