どうも。
中華といえば横浜中華街が有名である。私も何度か足を運んだことがある。
以前、とあるお店でコースを頼み、みんなで「美味しいねぇ」なんて会話しながら食事を楽しんでいたのだが、実はそのとき私の中にはある疑念が生まれていた。
「あれ?これって揚州商人と変わらなくね?」
そのときは知り合いにご馳走になった。結構な名店だったので結構な金額を払っていたと記憶している。
奢ってもらっている手前、「世界一旨いですね」などと口が腐るような言葉を吐いていたが、内心は「これなら地元で十分だな…」と思っていた。あの時奢ってくれた人、ごめんなさい。
知名度が低いと思われるので紹介しておくと、『揚州商人』というのは関東でチェーン展開している中華料理店である。「ようしゅうしょうにん」と読む。
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怪しげな外観
そもそも私が揚州商人を知ったのは、近所だからというわけではなく食べログがキッカケだった。
クレームや悪い意見は書けない食べログを私はあまり信用していないのだが、それでもやはり旨い店を探すツールとしては有用である。
奥さんの「美味しい酸辣湯麺が食べたい」という欲求(命令)を満たすために、大宮の端っこにある店舗に行った。
着いてみて驚愕した。
あまりにも怪しげな外観である。食べログでの高評価がなかったら一生足を運ばないタイプの店舗である。
内観も時代がかっている。まるで千と千尋の神隠しの世界観だ。いちおう昔の上海をイメージして作られているそうだ。社長は生粋の中国人である。
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メニューなど
さて、この摩訶不思議な店内で提供されるメニューを紹介したいと思う。
私の中で最強、というか横浜とまったく遜色ないクオリティを有していると思っているのがこちらだ。
最強の麻婆豆腐(380円)である。
こいつがヤバイ。まず濃厚。汁が脳みそにガツンと衝撃を与えるほど濃厚である。これを白飯の上にかけて食べると、炭水化物を効率的に摂取することで得られるあの独特な快感が味わえる。堪らないのである。
ちなみに結構な辛さを有している。私は辛いものが苦手なので、休憩を挟みながらでないとこいつを食すことはできない。でもその辛さを耐えてまで食べたくなる一級品なのである。
続いてはこちら。
回鍋肉(480円)である。画像が無かったのでこれはイメージだと思ってもらいたい。
こちらも濃厚さが半端ではない。あまり良くない言い方になるかもしれないが、これを食べてしまうと丸美屋系の回鍋肉のタレが薄く感じるようになってしまう。それぐらい濃いのである。
揚州商人のメニューは基本的にどれもハズレがないのだが、その中でも私の一番が回鍋肉である。文句なしの旨さに悶絶してもらいたい。
珍しいところではこれなんかもいい。
よだれ鶏(390円)という。
前菜やお酒のつまみ的なものに最適なピリ辛の一品だ。ちなみに私は完全なる下戸なのだが、それでもこいつは毎回頼んでしまう。
鶏のささみを細く切ったものに、ラー油と特製のタレを掛けて、上にアクセントとしてカシューナッツが振りかけてある。
あまりの旨さに見ただけでよだれを垂らしてしまう、という所から「よだれ鶏」と呼ばれている。これは実際に食べて感動してもらいたい一品である。
定番どころだとこれだ。
みんな大好き小籠包(2個で290円)である。
横浜に行ったときも散々食べたが、やはりああいった名物があるところだと、どれも代わり映えがないというか、客が絶えないのをいいことに惰性で作っているような店が多い。旅行客はテンションが上がっているので、普通のクオリティであれば簡単に「ちょー美味え!!」となる。でも私はそうならなかった。
その点揚州商人の小籠包は間違いない。ちゃんと肉汁が出てくる。付け合せに生姜の細切りなんかもある。揚州商人特製の少し酸味が効いたタレと一緒に小籠包をレンゲに乗せ、啜ると天国まっしぐらである。もし店内で倒れている人がいたら、小籠包を食べたのだと判断してもらって構わない。
ちなみ揚州商人で食べられる小籠包は、本場の中国で行なわれた点心の大会で世界2位を獲得した女性がひとつひとつ手作業で作っているそうな。ぜひ、本物の小籠包を味わっていただきたい。
値段
普通に食べる人であれば大体1000円以内には収まる手頃な値段である。
横浜でこのレベルを食べようと思ったら5倍は必要になる。それぐらいの旨さだ。これは誇張ではない。
それなりの中華料理しか食べて来なかった人が揚州商人に行くと驚くと思う。実際、私がそうだった。自分の中の中華料理のイメージが完全にアップデートされてしまった。
高くて旨いのは当たり前である。
手頃な値段でも旨いものを提供できてこそ、優秀なお店だと私は思うである。
最強の中華は『揚州商人』にあり。ぜひ堪能していただきたい。
以上。