どうも、サラリーマンです。
私は中間管理職である。近い将来無くなる職業としてもっぱらの噂だ。困ったものである。
ポンコツサラリーマンの欠点
私にはサラリーマンとして致命的な欠点がある。
自分でコントロールできない状況がすこぶる苦手なのだ。
一番苦手とする時間が会議だ。会議は犬の肛門を観察する時間と同じくらいムダなものと認識している。むしろ犬の肛門は若干可愛いのでまだ救いがある。可愛いは正義だ。脂ぎったおっさん達が雁首揃えている会議室には、可愛さのカケラもない。正義もない。地獄である。
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みんな会議が好き
会議嫌いの私からすれば、他のみんなが異常に見える。
なぜそんなに何時間も、こんなつまらないものに平気で参加していられるのか。不満が出ないのだろうか。どこかネジが外れているんじゃないか?逆に私のネジが外れているのか?
不思議でならなかった。
そこで私はひとつの仮説を立てた。
実は、世の中の人たちはみんな会議が好きなのではないか?だからみんなあんなにいつまでも長時間会議をしていられるのではないか?
もしこの「みんな会議が好きだからいつまでも会議をやっている理論」が正しいのであれば由々しき事態である。
なぜなら、みんなが会議大好きだとすると、会議嫌いの私は少数派ということになる。なにかにつけて少数派の意見はないがしろにされ、例外の烙印を押される。私がどれだけ不満の声を上げようとも「みんなに迷惑が掛かる」という理由で黙殺されることだろう。
少数派というだけで民主主義の日本では致命傷になりかねない。これはまずい。
そうだ、会議嫌いになってもらおう
私は自分の身を守るために、みんなも会議嫌いになってもらうことにした。
会議嫌いにするためには、出来る限り世の中の会議を苦痛に満ちた時間にすることが必要になると思う。
そこで今回の記事では、「会議を苦痛な時間に変える必殺技8選」をお届けする。
どれも殺傷能力十分である。ぜひご活用いただき、日本の会議室を苦悶の表情で満たしてもらえたら幸いだ。
では行こう。
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①前提を事細かに喋る
会議にはさまざまな立場の人が出席する。門外漢の人もいるだろう。そんな人たちにも一から十まで分かるように事細かに喋るように気をつけよう。もし分かっている人ばかりでも安心してもらって構わない。それならば「確認として」という意味で全部喋ろう。人は忘れる生き物だ。あなたの説明で思い出してもらえるかもしれない。
会議の冒頭はこれで決まりだ。永遠かと思われるあなたの説明に、会議室の空気は一気に「やべえ、これは長くなりそうだ…」と悪い予感で満たされる。
人には「時間をムダにしたくない」という欲求がある。それを徹底的に阻害してやろう。
②意味のない言葉を連発する
「えーとですねー。あー、資料のー、えー、あー、そのーいわゆるー…、えーっと、一番最初のページー、あぁ表紙ですねー。表紙にー、えー」
ムダが多い喋り方は参加者たちの怒りゲージをギュンギュン上げる効果がある。真空波動拳1回分ぐらいだったら10秒で溜められることだろう。
喋り出しは「えー」「えーっと」「あのー」「そのー」「それでですねー」のどれかだ。どれもバランスよく使うのもいいが、私としてはどれかひとつに限定するのをオススメする。人は同じフレーズを何度も聞くとイライラする習性がある。好きな曲を着信音にすると嫌いになるのと同じ理屈だ。
それを利用して、あなたの喋りの中に「えー」を放りまくってみよう。少しずつ会議室の中にあなたへの殺意が充満していくのが分かることだろう。大丈夫だ。殺されはしない。と思う。
③語尾を伸ばし続ける
「えーっとですねーーーーーーーーーーー…。これは、あ~~~~~~~~~ーーー…」
間を作らないために語尾を伸ばす人がいる。これも聞いている人をイライラさせる上手いテクニックだ。
とにかく語尾を伸ばしまくろう。聞いている人が「こいつ何を喋るか忘れたんじゃないか?」と不安になるぐらい語尾を伸ばそう。
また、「レジューーーーメのーーーー、あーーー、そーーーですーーねーーーーー」というふうに単語の中にも伸ばし棒をどんどん入れていこう。
イメージとしては「ジャージー牛乳」という感じだ。伸ばし棒多めで頼む。
④同じことを言い直す
一回説明し終わっても、自分の喋り方が納得いかなったかのようにもう一度同じ説明をしよう。
周りの人からすれば「なんで同じこと言うんだよ」という感じだろうが、あなたはちゃんと喋りたいだけなのだ。同じ説明を繰り返そう。そして参加者のうんざり感を煽ってくれたまえ。
⑤言葉の間違いを指摘する
これは自分以外の人が喋っているときにやる。
話の内容はどうでもいい。あなたがやるべきことはただひとつ。喋っている人の言葉が正しいかどうかを聞くだけだ。もし「じゅうふく」とでも言おうものなら、鬼の首を取ったかのように指摘してやろう。本来ならば報告の内容を指摘するべきだ。言葉の間違いなどどうでもいいはずだ。だが日本人は真面目なので、「関係ないだろう」などと反論はしない。ただ「すいません、えー、”ちょうふく”…」と素直に言い直すことだろう。
言い直させることで時間をムダにできるし、あなたの指摘によって喋っている人が混乱してどこまで喋ったか分からなくなったらこちらのものだ。さらに時間を浪費させられることだろう。
そのためには日頃から日本語の勉強をしておこう。
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⑥感情的になる
問題解決をするときは感情を挟みこむのが一番いけない。分析は冷静な頭でないとできないからだ。
だからこそあなたは会議の席で感情的になろう。
「そんなのムリですよ!」
「難しいですって!」
「どれだけの人に負担をかけるか分かってますか?!」
「そんなの必要ないでしょう!」
具体的な数字を出したりは決してしないこと。ただ不機嫌な声と態度を出せばいい。別にあなたは問題をどうにかしたいわけではない。あなたがすることは会議をこじらせること、それだけだ。
感情的な人間がそばにいると周りの人もつられて感情的になる。みんなが不機嫌になってきたらこっちのものだ。議題に上がった問題は永遠に解決することはないだろう。
⑦結論を求める
色んな要因が絡まった問題はそうそう簡単には解決しない。しばらく寝かせることが必要だったりする。
難題に会議が滞りだして、誰もが無口になる。すると会議の進行役が「この問題はまた次の機会にしましょうか…」などと言い出す。緊張の糸が切れ、会議室には「やっとこの問題から開放される」というほっとした空気が流れるだろう。そうしたらあなたの出番だ。
「じゃあどうするんですか?」
「それじゃあ問題解決になっていないじゃないですか?」
というふうに断固として結論を求めよう。
ポイントとしては、あなたは完全に他責で、さも「ここで結論を出してもらわないと私は困る」という空気を出すことだ。そして自分ではまったく意見を出さないことも徹底しよう。なんども書くが、あなたの役目は会議に参加している人たちを不愉快すること、それだけである。
開放されることを期待したメンバーをもう一度、地獄に叩き落としてやろう。精神的ダメージはより一層増すことだろう。
⑧質問する
会議が終わりに近づくと、「そろそろ時間なので、終わりにしたいと思います。何か質問はありませんか?」と声がかかる。
これは社交辞令のようなもので、実際には質問があろうがなかろうが関係ない。まだまだやる気に満ち溢れていれば質問を受け付けるし、参加者たちがうんざりしていれば質問など誰もしない。それだけだ。
ここまであなたはさんざん会議を長引かせ、不愉快な時間を演出してきた。
参加者の気持ちは完全に「会議が一刻も早く終わること」のみを望んでいる状態だ。そこへかかった進行役の「終わりにしましょう」の声。まさに地獄に仏である。亡者に垂れ下がった蜘蛛の糸だ。
ということであなたは誰よりも真っ先に質問をしよう。蜘蛛の糸を引きちぎってやろう。
あなたの質問が開始された途端、参加者たちの顔から生気が失われていくことだろう。
そして当然、質問をするときも①~④のテクニックを駆使するように。最後だからこそ効果は絶大である。
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ぜひ頑張ってもらいたい
以上が「会議を苦痛な時間に変える必殺技8選」 である。お楽しみいただけただろうか?
これを駆使すれば、日本の大半の人が「会議嫌い」になることは間違いないだろう。
それにしてもこうやって見てみると、意外とみんな普通にやっていることが混じっている気がしないでもないが、きっと気のせいだろう。もしこれを普通にやっているのだとしたら、ポンコツ会社員の私が言うのもなんだが、「終わってる」だろう。
会議というのはあくまでも意味があるからやるものだ。会社に利益をもらたしたり、もたらすキッカケにならなくてはならない。
そんな大事な会議の時間を「苦痛な時間」に変えるなんて正気の沙汰ではないだろう。
もしあなたの周りにここで紹介した必殺技の使い手がいたら気をつけてもらいたい。
どう気をつけるかはよく分からないが。
以上、健闘を祈る。
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