俺だってヒーローになりてえよ

何が足りないかって、あれだよあれ。何が足りないか分かる能力。

【随時更新】小説中毒が厳選した最高に面白い小説1~100冊目
これまでの人生で買って良かったものまとめ
読書中毒者が選ぶ最高に面白いノンフィクション&エッセイ
Twitterの叡智集合。#名刺代わりの小説10選を1300人分まとめてみた

ストレスは味方。と決めつけよう 『スタンフォードのストレスを力に変える教室』

f:id:summer39191628:20191129214318j:plain

 

どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。

今回はオススメ本の紹介記事になる。人生において、非常に有用な考え方が書かれた本である。全人類読め。

 

内容紹介

スタンフォード大学の人気講義から生まれたベストセラー、待望の文庫化!「ストレスは悪いもの」という思い込みをなくせば、身体の反応も変わり、人生も変わる!科学的根拠にもとづいた、一生役立つ実践的ガイドブック!

 

ストレスは悪。少しでも遠ざけるべき。ストレスのない生活こそ至高。

そう考える人は少なくないだろう。

しかし、この本を読んだ私は声を大にして言う。

 

「ストレスは味方である」と。

 

正確には「ストレスは味方である、と思い込もう」なのだが、詳しく説明しよう。

 

ストレスは悪なのか?

まず大前提として、「ストレスは身体に悪影響を与えることがある」。これは間違いない。

しかしあくまでも「ことがある」というだけであり、常にストレスが悪かといえば、それはまったくもって違う。

ここまでを読んでもしかしたら、「なんだこいつ。怪しい自己啓発本にでもハマったのか。死ねや」と思われた方がいるかもしれない。大丈夫だ。全然怪しくないし、私は放っておいても、いつか死ぬ。

 

ストレスが悪であるというのは、社会的に広く共有されている認識だろう。現に私もこの本を読むまではそう思い込んでいた。

しかしこの「ストレスは悪だ」という思い込みは、非常にシンプルな問いかけをすることで、簡単に解消できる。

 

ではあなたに聞こう。

 

もしあなたの人生において、これまで経験した辛いこと、苦しかったこと、それらがすべてなかったとしたら、あなたの人生は最高のものになるだろうか?

 

ちょっと想像してみてほしい。

友達と喧嘩した。壁にぶつかった。どこか怪我をした。もっと小さいことで言ったら、風邪を引いた、など。

それらの経験がすべてなかったとしたら、あなたの人生はひどくつまらないものにはならないだろうか。

もしそれでも「いや、だとしても嫌な経験はないほうがいいよ」と思われる方は、もうひとつ違う問いかけをしよう。

 

もし今までの辛い経験がなかったとしたら、今のあなたぐらい成長できただろうか?今のあなたぐらい幸せを感じられるだろうか?

 

どうだろうか。これはさすがに否定できないと思う。

 

人生を形作るもの

詳しい内容は本書に譲るとして、ここでは『スタンフォードのストレスを力に変える教室』を読んで、特に重要なポイントを2つまとめておく。

 

①ストレスの本質

先ほどの質問で理解してもらえたと思うが、人生においてストレスは悪いだけのものではない。辛い経験や苦しかった思いをしたからこそ、喜びや感動が生まれる。また私たちは成長できる。

例えば、怪我を乗り越えたアスリートや、障碍と付き合う人々の姿には、素直に感動するだろう。ストレスがあるかこそ生まれる感動である。

 

また、もっと小さなレベルでも同様である。

物語になるような、大きな壁にぶつかった経験だけではなく、ほんの少しの努力(たとえば部屋を片付けるとか)が、小さな喜びを生むのだって、ストレスがあればこそである。

 

だからストレスへの正しい認識とは「人生の味方」なのである。スパイスとも言えるかもしれない。

逆に言えば、ストレスのない人生なんて、あまりにも無味乾燥で、そこにはなんの喜びも達成感も感動もないだろう。

 

②ストレスとの付き合い方

面白いことに(人によっては不愉快かもしれないけれど)、ストレスというのは受け止め方を変えると、身体への影響も変わるのだ。

具体的な例を出すと、加齢に対してポジティブに受け止める人は、そうでない人に比べて平均寿命が7.6年長くなったという研究結果がある。

これはストレス全般に言えることで、身に降り掛かったストレスに対して前向きに捉えることで、より身体がストレスに強くなったり、健康的になったりする。

他の例を出すと、「労働を強制されている」と認識すると身体を痛めたりしてしまうのだが、同じ労働を「筋トレの効果がある」と教えてからやってもらうだけで、運動をしたときと同様の健康効果が出る、なんていう研究結果もある。

 

つまりこれがどういうことかというと、ストレスに対して目的意識を持てるかどうかが重要なのだ。

「やらされている」とか「不幸だ」というふうにストレスを受け止めると、脳や身体はどんどんストレスに蝕まれる。しかし、「これは成長の機会だ」とか「未来への投資」とか「乗り越えたときの感動ため」というふうに受け止めると、途端に人間はストレスを力に変えられるようになる。

 

生きているかぎりストレスは避けられない

よっぽど規格外の大富豪の放蕩息子でもない限り、ストレスと無縁の生活を送ることは不可能である。ヨガや瞑想など、ストレスを感じにくくしたり、発散しやすくすることは可能かもしれないけれど。

一般的な多くの方は、人生のあらゆる場面で、あらゆるストレスに晒されながら生きていくしかない。

であれば、少しでもそのストレスを毒ではなく、自分の糧として捉えた方が、人生における有意義な時間の割合が増えるだろう。誰だって別に不幸に過ごしたいわけじゃないだろうし。

 

『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』には、ストレスに関するたくさんの調査・研究結果が紹介されており、あなたのストレスに対する認識を覆してくれるはずだ。

また、ストレスを前向きに捉えるようになるための、エクササイズも多数載っているので、そちらも参考になることだろう。

 

この本があなたの人生の大きな力になってくれることを確信している。

 

以上。

 

 

ほぼ私の人生のバイブル的な位置づけになっているこちらも、超オススメ。