この記事は、
「色々読みたい本はあるけど、時間が無い」
「本を読むのは苦手だけど、中身に興味はある」
「話題の本を理解した気になりたい」
という方のために本の内容を1分間で読めるようにまとめたものである。無理矢理まとめている。
記事の内容は…
①本の内容を1分間で読めるようにまとめたもの
②雑談に使えるエピソード
③私の感想
となっている。
一冊の書籍を1分間で読めるようにまとめるためにはかなりの大部分を取捨選択しなければならない。というか捨てる部分がほとんどである。
それでも紹介する書籍の一番美味しい部分、つまり本の”サビ”を伝えることはできるかと思う。 また、私は読んだ本に載っていた面白いこぼれ話やエピソードに目がない。こういった話が大好きな方もいると思うので、一部だけ紹介したいと思う。 限られた人生をムダにしないためにも、この記事を参考にしていただけたら幸いだ。
ではどうぞ。
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①1分間で分かる『「やりがいのある仕事」という幻想』
・仕事が全面的に”楽しい”と思っている人なんてほとんどいない。現に休日を取っている。
・人から羨ましがられたい人ほど「仕事が楽しい」ことを自慢する。
・子供に大人は「仕事は大変だ」と語りたがる。これは「大人はすごいぞ」と思わせたいだけ。子供は子供で苦労している。会社は辞められるが、学校は辞められない。
・巨大な橋の建設に関わった人は、毎年大根の収穫をする人よりも偉い、ということはない。
・基本的に仕事はずっと辛いもの。やりがいを感じている瞬間と打ち上げの開放感を混同していないか。
・お金を稼ぐのであれば仕事をするのが一番簡単。
・「好きだから」という理由で仕事を選ぶと、それが嫌いになったときに困ったことになる。人の心はずっと同じではない。
・仕事の適性はやってみないと分からない。ものによっては分かるまで何年もかかるものもある。そういった場合必要になるのは「その仕事が好きだという気持ち」と「自分の才能を信じる気持ち」。
・今良い企業、というのはあとは落ちるだけ、ということではないか。
・仕事を選ぶときは、自分は何を犠牲にして何を得るか、を明確にすればいい。
・勉強に身を置く時間というのが、人間にとって最も価値のある投資だと思う。
・「成功したい」と考える前に、「自分にとって何が成功になるのか?」を考えることが重要。
②雑談に使えるエピソード
・森博嗣は国語が苦手だった。
・小説は年に3冊ぐらいしか読まない。
・小説を書くときはちっとも楽しくない。
・小説を書いたのは子供の頃から実現したかったことのために金が必要だったから。仕事をして1時間半だけ眠って、起きたら執筆をして、眠くなったら寝る、という生活を送っていた。
③『「やりがいのある仕事」という幻想』を読んだ私の感想
森博嗣ファンの私としては彼のエッセイである本書は非常に楽しめた。特に森博嗣があれだけ売れる小説を書いているくせに「全然楽しくない」と言い切った所だ。ファンとしてがっかりしそうなものだが、言い切りっぷりが逆に痛快だったし、彼らしいと思った。
森博嗣作品の中でふいに登場人物たちの口から出るアフォリズムは、彼の思想を反映しているのだとよく分かるエッセイだった。なんというか、快刀乱麻ではなく、淡々と切り捨てていく感じ…。私がアホなのであまり上手く説明できないのが申し訳ない。
本書の終盤に読者とのQアンドAが載っているのだが、その内容はけっこう深刻な人生相談が多い。しかしそれらの難問も森博嗣の頭脳にかかれば一言で片付けられてしまう。これが読んでいて非常に気持ち良いのだ。父親に肩車してもらって街を歩くような感覚があった。やはり、頭がいいとうのは羨ましいものだ。見ている景色が違うのだと思い知らされる。
ただ、本書を読んでいると、「世の中ってけっこう単純なのかもしれないな」と思えるのだ。確かに色々な問題やしがらみはあるけども、それを複雑だと感じさせているのは他でもない自分の脳みそで、「何を得て、何を捨てるか?」という判断さえしてしまえば、ウダウダと悩む必要なんてない気がする。
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とまあずらずら書いたが、結局のところ本書で何か生きるためのヒントや仕事をラクにするためのテクニックや考え方、というものは載っていない。ただただ森博嗣の見解や観察結果がずらずらと書かれているだけである。
なので森博嗣ファンであれば間違いなく楽しめるだろうし、頭のいい人の頭の中を覗いてみたい、体感してみたい、という人も間違いなく楽しめることだろう。きっと、私の言う「父親に肩車してもらって街を歩く感覚」というのを分かってもらえると思う。
以上。参考にしていただきたい。
「やりがいのある仕事」という幻想 (朝日新書) | ||||
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多数の著書を持つ森博嗣だが、彼の最高傑作はスカイ・クロラだと思っている。
スカイ・クロラ (中公文庫) | ||||
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