どうも。クサレ中間管理職のひろたつです。順調に発酵中です。
どうぞよろしく。
部下にお手上げ状態の上司
もうかれこれ十年以上中間管理職をしていて、それなりに部下の扱いにも長けてきていると自認していたのだが、どうやら人は天狗になった瞬間に速攻で見えない力に足元をすくわれるようにできているらしく、私もご多分に漏れずどうしようもないぐらい悩んでいた。
※参考記事
私が直面した問題を端的に言うと、
「間違っている部下を注意したいけど、その子のことを全然信用できていないから『これ言ったら辞めちゃうんじゃね?』と思ってしまい、言えない」
というもの。
部下の間違いというのは、仕事や周囲の人間に対して文句ばかり言ってしまうこと。
このまま放っておけば、職場の空気は悪くなり、当然成果も落ちるだろうし、何よりも私が苦しくて仕方ない。苦しいのが大っ嫌いで、我慢なんて人生で一度もして来なかった私にとって、この状況は地獄以外の何物でもない。早く殺してくれと言いたい。いや、全然言いたくない。とにかく一刻も早く誰かに幸せにしてほしかった。そんな20代前半の女みたいなことを考えていた。30過ぎのおっさんがである。
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進むも止まるも地獄
どれだけ部下が腐ろうとも、職場が腐敗しようとも、それによってどれだけ会社に被害をもたらそうとも、私が完全に職務に対して無気力であれば、現状に無視を決め込むこともできただろう。
だが、生来の臆病癖、小心者が黙っておらず、「なんとかしないと!ヤバいヤバいヤバい…!」と四六時中頭の中がエマージェンシー状態に陥っていた。
かと言って、部下に注意をすれば、ただでさえ少ない人手を更に失ってしまう可能性がある。そんな恐ろしい事態だけは避けなければならない。もうこれ以上忙しくなるのは真っ平御免なのだ。真っ平ってなんだ。
ということで、進むも地獄、止まるも地獄。
だからこそ私は苦しみ続けた。必死に考え続けていたが、答えは一向に出てこない。というか答えを見る勇気なんてないから、きっと考えているフリをしていただけである。
限界がやってくる
ウジウジと悩み続けた挙句、脳内の色んな作用がスパークした。
分かりやすく言うと、結局私は悩み続けている状況を我慢できなくなったのだ。
「どうにかしたいけど、リスクが怖くて動けない」
という私と
「悩んでるの辛すぎ、もうどうでもいいよ」
という私がせめぎ合い、新たな考えが私の中に生まれた。
「もうどうなってもいいから、全力で突っ込んでやる」
どうせ悩み続けている間は地獄である。行動したとしても地獄に叩き落されるかもしれない。
だったら、少しでも可能性がある方へ進もうと思った。
いや、そんな立派な考えではない。
もうどうでもいいから、とにかく敵陣(問題)に捨て身で切り込んで、さっさと散ってラクになりたかったのだ。 ただのヤケクソである。
こうして私は職場の部下たち一人ひとりと、真剣に一対一で話し合いをすることにした。
一人ひとりと本気で話し合い
その結果どうなったか。細かい話を全部ぶっ飛ばそう。
私は若い子たちの心の柔らかさに感動する羽目になった。つまり彼らは私が思うよりもはるかに素直で、成長できる存在だったのだ。
※参考記事
どうやら、彼らをどうしようもないと思っていた私自身がどうしようもなかったらしい。そんなこと遥か前から知っているつもりだったが、現実は私の認識を越えていたようだ。あんな素晴らしい子達の可能性に気付けないとは…。こんなのが上司で彼らが可哀想である。なので彼らの代わりに神に祈りたいと思う。
どうか来世ではいい上司に巡り会えますように。
倒れるならば、前向きに
キツイときはある。自分の手に負えないような状況になるときもある。
それで成長できる人はいいかもしれないが、私のように能力値が低い人はそんな状況に真正面からぶつかったら即死である。上手くいなしながら、のらりくらりと生きていきたい。というかそういうふうにしないと生きていけない。
どうしようもないとき。
そんなときに逃げるのもアリだと思う。諦めるのもアリだと思う。どんな結論を出そうとも、他人にとやかく言われることではない。自分の人生の選択なのだ。
ただ、今回の一件を経験した私として、ぜひとも皆さんに伝えたことがある。
諦めたくなったとき、逃げたくなったときは、「前向きに」いてほしい。
後ろ向きな行動で得られるものは何もない。後悔ぐらいじゃないだろうか。
でもそれが最後の一撃になろうとも、前に繰り出した行動は必ず自分に何かをもたらしてくれる。
それは、歩けば進むのと同じくらい当たり前の事実なのだ。
以上。
竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫) | ||||
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