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不幸だと思っている人は『よつばと!』を読めばいい。幸せになるから。

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※公式サイトより参照

どうも。

心が腐った大人には劇薬

今更もいい所だが、この超人気マンガを紹介したいと思う。あまりにも人気なので誰もこの記事を読まない可能性はあるが、それでも語っておこう。語るべき作品だからだ。

まずは概要だ。

『よつばと!』は、あずまきよひこによる日本の漫画作品。『月刊コミック電撃大王』(アスキー・メディアワークス(旧メディアワークス))において2003年3月から連載されている。ちょっと変わった5歳の女の子「よつば」が、日常の中で体験する様々な「初めて」や「感動」を描く。
単行本は2015年11月まで、13巻が刊行されており、累計1300万部を突破している。2006年、第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。現在13か国語に翻訳されており、国外23カ国で100万部を突破。英語表記は『YOTSUBA&!』。
作品全体のキャッチコピーは、「いつでも今日が、いちばん楽しい日。」

※Wikipediaより参照

さり気なく書かれているが、この「いつでも今日が、いちばん楽しい日。」という言葉は大人の心に鋭く刺さる。特に私のように仕事に明け暮れ、心を消耗している人間には凶器でしかない。知らず知らずの内に失ってしまったものを意識せざるをえない。勘弁して欲しい。自分の腐った心に気づかせないでくれ。キラキラとしていた毎日を思い出させないでくれ。

 

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平和がここにある

このマンガは、よつばという謎の少女を中心とした平和な日常が描かれている。ひたすら日常である。日常は平和だ。平和そのものだ。

平和とはつまらないものだ。刺激がないからだ。しかしこの『よつばと!』は平和そのものなのに刺激に満ち溢れている。それは主人公のよつばを通して見るこの世界の新鮮さであり、作者あずまきよひこのセンスある笑いによるものだ。何も起こっていないのに笑えるのだから。

平和なのに面白い。これは凄いことだと思う。

幸せの見本市

作中ではあらゆるシチュエーションで私たちを幸福にしてくる。それは「萌え」に近い感覚だ。もだえそうになるぐらい幸福感を感じる。

私が『よつばと!』と出会ったのは奥さんとまだ結婚する前だったのだが、奥さんにこの『よつばと!』を読ませた所、かなり反応が良かった。性別に関わらず楽しめる作品だと思う。気になる子に読ませたら好きになってくれるかもしれない。もちろん『よつばと!』をだ。ただ話のきっかけにはなるだろう。そこから先は頑張ってくれ。

 

何の話をしているのか分からなくなってしまったが、とにかくこの作品には人を幸福にする要素が詰まっている。あらゆる所に散らばっている。まるで見本市だ。この作品にこの世の幸福の全てが詰まっている。

表現とは極端のことではない

敵同士が戦ってドカーン。主人公が出てきてドーン。誰かが死んで悲しい。皮肉だらけでニヤリ。謎解き閃き意外な真実。恋した愛した別れた死んだ。青春の汗、涙。友情。 

マンガって大体こんな感じ。

マンガのほとんどが極端だ。極端だからこそ楽しめる節がある。だが『よつばと!』は違う。全然極端じゃない。多少の問題やトラブルは起こるが、さざ波程度だ。非常に微笑ましい。

表現というのは極端であるべきだと私は思っていたが、そうではないことを作者のあずまきよひこは示した。だがそれはあまりにも難しいと思う。

極端に表現するときは振りきればいい。だが『よつばと!』のように”微笑ましさ”を表現しようとすると、作者にはかなりのバランス感覚が求められる。行き過ぎると押し付けがましくなるし、遠すぎると意味が分からない。伝わらない。この辺のさじ加減が天才的だと思う。

 

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読んでくれ、そして幸せになってくれ

私は何かを紹介するときに内容に触れることを嫌う。何の知識もなしに読むのが一番面白いに決まっているからだ。

私から言えることは次の二点だ。

1.性別問わず楽しめる作品であるということ

2.読むと幸せを味わえるということ

ただし副作用もあることを付け加えておこう。

この作品であまりにも綺麗なものを見過ぎると、現実世界に帰ってきたときにうんざりする。旅行から自宅に帰ってくるときのような疲労感がある。日曜日を楽しんだ後の月曜みたいなもんだ。

だが、だからといって読まないのは勿体無い。それは休日や旅行に行かないと言っているのと同じだからだ。

ぜひ、素晴らしい時間を味わってもらいたいと思う。

 

以上。

よつばと! (13) (電撃コミックス)

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